田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『手鎖心中』(井上ひさし)

2025-02-20 23:04:50 | ブックレビュー

 材木問屋の若旦那である栄次郎は、才能は全くないのに、絵草紙の作者として有名になりたいと願うあまり、自ら親に勘当され、頼み込んで奉行所から手鎖の刑を受け、果てはうその心中をたくらむが…。ばかばかしいことに命を賭け、茶番によって真実に迫ろうとする、戯作者の業を描いて、ユーモラスな中にすごみや悲しみが漂う直木賞受賞作。

 冒頭に大河ドラマ「べらぼう」の主人公である蔦屋重三郎が登場し、語り部は、後に十返舎一九となる“おれ”が務め、その仲間は後に曲亭馬琴と式亭三馬となる。栄次郎という架空の人物にこれら実在の人物を絡めて一種の群像劇として描く手法が面白い。井上お得意のおもしろうてやがて悲しき物語。 


 併録の「江戸の夕立ち」「たいこどんどん」として舞台化されている。

井上ひさしの芝居「たいこどんどん」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4985ee394fee9cf7148ec315ea98e78c

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【インタビュー】『ゆきてかへらぬ』根岸吉太郎監督

2025-02-20 08:13:14 | インタビュー

 大正時代の京都と東京を舞台に、実在した女優・長谷川泰子(広瀬すず)と詩人・中原中也(木戸大聖)、文芸評論家・小林秀雄(岡田将生)という3人の男女の愛と青春を描いた『ゆきてかへらぬ』が2月21日からTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開される。本作の根岸吉太郎監督に話を聞いた。

「誰も見たことがない広瀬すずが映像に現れていると思います」
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1463829


『ゆきてかへらぬ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b855d58f859276183ddf0c091596de04

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「BSシネマ」『ケイン号の叛乱』

2025-02-20 07:16:53 | ブラウン管の映画館

『ケイン号の叛乱』(54)

軍事裁判を通して軍隊の矛盾と重要性を説く
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7aa0104e9a969c7a32a2d8aea9bd872b

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つば九郎と球団マスコット

2025-02-20 00:14:23 | 名画と野球のコラボ

 

 ヤクルトスワローズの球団マスコット「つば九郎」の担当者が亡くなったという。神宮球場で何度もその“くだらない芸”で笑わせてもらったが、いつの間にか単なる球団マスコットの枠を超えた特異な存在となっていた。

  日本でいわゆる“着ぐるみの球団マスコット”が登場したのは70年代の終わり頃か。子どもの頃の球団マスコットと言えば、読売ジャイアンツの「ミスタージャイアンツ」が思い浮かぶが着ぐるみではなかった。その後、メジャーにならっていろいろなマスコットが登場してきたが、印象深いのはパ・リーグ初の球団マスコットとなった日本ハムファイターズの異様な「ギョロタン」と、元投手の島野修が中に入って有名になった阪急ブレーブスの「ブレービー」だ。

 今は各球団にマスコットがいるが、お気に入りはMLBフィラデルフィア・フィリーズの「フィリー・ファナティック」の仲間のような広島カーブの「スライリー」とつば九郎だった。跡を継ぐ“2代目つば九郎”はいるのだろうか。


主演映画「つばめ刑事」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/faaaef8357bc477312c15ea604713027

 


「ミスタージャイアンツ」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/87b5e4d97b667fd5b3790c7721d8013f

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