ドリス・デイに続いて京マチ子が亡くなった。95歳というからこちらも大往生だろう。
『羅生門』(50)黒澤明、『雨月物語』(53)溝口健二、『あにいもうと』(53)成瀬巳喜男、『地獄門』(53)衣笠貞之助、『有楽町で逢いましょう』(58)島耕二、『忠臣蔵』(58)渡辺邦男、『鍵』(59)市川崑、『浮草』(59)小津安二郎、『女経』(60)吉村公三郎、『足にさわった女』(60)増村保造、『ぼんち』(60)市川崑、『小太刀を使う女』(61)池広一夫、『釈迦』(61)三隅研次、『女系家族』(63)三隅研次、『甘い汁』(64)豊田四郎、『小さい逃亡者』(66)衣笠貞之助、『華麗なる一族』(74)山本薩夫、『ある映画監督の生涯 溝口健二の記録』(75)新藤兼人、『金環蝕』(75)山本薩夫、『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』(76)山田洋次
こうして自分が見ている彼女の出演映画を並べてみると、改めてすごい女優だったことに気付かされる。個人的には『羅生門』や『雨月物語』はもちろん、『あにいもうと』と『甘い汁』の彼女も結構好きだ。
『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』では、マドンナの綾に扮したが、これはシリーズ中、唯一寅よりも年上のマドンナが死んでしまう回で、山田洋次の死生観がよく表れていたと思う。中にこんな印象的なセリフがあった。
綾「寅さん、人間はなぜ死ぬのでしょうねえ?」
寅「まぁ、こう人間がいつまでも生きていると、陸(おか)の上がね、人間ばっかりになっちゃう。で、うじゃうじゃ、うじゃうじゃ。面積が決まっているから。で、みんなでもって、こうやって満員になって押しくらまんじゅうしているうちに、ほら、足の置く場所がなくなっちゃって、で、隅っこにいるやつが、「お前どけよ」と言われて、「あーっ」なんて海の中へ、バシャンと落っこって、アップアップして「助けてくれー」なんてね、死んじゃうんです。結局、そういうことになるんじゃないんですか」
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