「それがね、川島君から告白されて、どうしょうか悩み中」
待って、それはどういう事。鼓動が早くなる。顔がカッと熱くなる。どうしてしまったんだ私。川島という名字の男子は数人いるはずだ。いや、でも、もしかして・・・・・・。
「川島って、川島健吾君!? 」
「どう思う? 」
彼の印象は、人当たりが柔らかく、英語が得意で、掃除も真面目にこなしていて、あまり目立たない存在である事だ。もちろん私と川島君との接点はなかった。あの出来事が起こるまでは。
あれは、ある日の昼休み、教室でミヒャエルデンデの「モモ」を読んでいると、側を通りかかった川島君が不意に「なに読んでいるの?」と、声をかけてくれた。
私は突然の事に対応しきれず素っ気なく「モモ」と、答えると、川島君は、嫌な顔もせず私の前の席に座って、「僕も読んだよ。一見児童向けだけれど、実は人類の根源的なテーマを扱っているんだよね。」と、彼なりの感想を語りだした。その時の私は、とても嬉しい気持ちが身体中に広がり、無意識に本を閉じて、夢中で「モモ」について熱く語ってしまった。
それ以来、川島君は、私にとって、特別な存在になったが、その時のその気持ちがどういった感情なのか、自分でもわからないでいた。分かろうともしなかった。
そして、綾乃からのLINEが川島健吾という名前を表記したことで、17年という人生の中で、感じたことのない感情が沸き起こった。それが、恋や愛が何だか分からない私に、「嫉妬」という感情であることを、知らしめることになった。
「私、無知だった。」
待って、それはどういう事。鼓動が早くなる。顔がカッと熱くなる。どうしてしまったんだ私。川島という名字の男子は数人いるはずだ。いや、でも、もしかして・・・・・・。
「川島って、川島健吾君!? 」
「どう思う? 」
彼の印象は、人当たりが柔らかく、英語が得意で、掃除も真面目にこなしていて、あまり目立たない存在である事だ。もちろん私と川島君との接点はなかった。あの出来事が起こるまでは。
あれは、ある日の昼休み、教室でミヒャエルデンデの「モモ」を読んでいると、側を通りかかった川島君が不意に「なに読んでいるの?」と、声をかけてくれた。
私は突然の事に対応しきれず素っ気なく「モモ」と、答えると、川島君は、嫌な顔もせず私の前の席に座って、「僕も読んだよ。一見児童向けだけれど、実は人類の根源的なテーマを扱っているんだよね。」と、彼なりの感想を語りだした。その時の私は、とても嬉しい気持ちが身体中に広がり、無意識に本を閉じて、夢中で「モモ」について熱く語ってしまった。
それ以来、川島君は、私にとって、特別な存在になったが、その時のその気持ちがどういった感情なのか、自分でもわからないでいた。分かろうともしなかった。
そして、綾乃からのLINEが川島健吾という名前を表記したことで、17年という人生の中で、感じたことのない感情が沸き起こった。それが、恋や愛が何だか分からない私に、「嫉妬」という感情であることを、知らしめることになった。
「私、無知だった。」