鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1145回】 経営者の宿命

2014年02月18日 | 住宅コンサルタントとして
単純な損得だけでは、経営者とは、極めて割が合わない仕事だと思います。

経営に関して、個人資産を担保に経営のリスクを全て背負う。
会社の業績が下がった際、従業員さんの基本給を一切下げずに、
まずは役員報酬を真っ先にカットする。
(もともと、そんなに多くの役員報酬をもらっていないのに、です)
もしくは、役員報酬を一切、受け取っていない経営者もおられます。

自分自身がまず、痛みを背負っているのにも関わらず、社員さんの中には、

「ウチの給料、安くてやってられないわ!」
「何でこんなに頑張ったのに、ボーナスがこの程度なん?」

という意見をお持ちの方もいたりするのです。
(ちなみに私も、サラリーマン時代にはそういう感想を持ってしまっていた一人です。
今から思うと、情けないです・・・)

社員さんが良くなるように、いろんなことを考え、行動に移しても、
全ての社員さんが理解してくれる訳ではありません。
昔の私のように、勘違いしている鼻っぱしの強い社員さんもいる訳です。

それでも、会社や従業員さんがより良くなるように、
いろいろと学び、考え、行動していく経営者は、
傍から見ていてとてもかっこいいのです。

見返りを求めず、ひたすら会社や従業員さん、お客様が良くなるように行動している中で
経営者は人間的な魅力に磨きがかかり、深みを感じられるようになるのです。

そして、ある一定の魅力や深みの域に達すると、社員さんは段々ついてきてくれるようになります。

社長に協力的な社員さんも出てくるのです。

その域に達するまでは、割に合わない仕事なのですが、
社員さんが前向きになり、お客様や会社のために頑張り出してくれると、
今度はこんなに楽しい仕事はないくらい、毎日楽しくて、充実した毎日を過ごせるようになるのです。

自分がある一定のレベルになるまでは、割に合わない。
でも、自身が成長し、ある一定以上の魅力を有すれば、こんなにやりがいのある仕事はない。

それが経営者の宿命のような気がしている、今日この頃です。
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