発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

日展と花見

2012年03月31日 | 物見遊山
日本の戦後を知る2冊。好評発売中。「博多港引揚」「日本に引揚げた人々」

 大濠の美術館に出かける。日展が来ている。
 100号くらいの公共スペースサイズの絵が、ところせましと展示されている。
 千葉のホキ美術館に展示されているようなスーパーリアル美女とか、いつもの夜会服婦人とか。今年は、東日本大震災に取材した風景画も出品されてた。
 2階出口から外に出る。草間弥生のFRP製水玉カボチャって、こんなに小さかっただろうか、などと思いながら、大濠公園から舞鶴公園へと歩く。
 桜が大体6分咲き。今日の寒さでちょっと引っ込んだという感じ。日差しは暖かいが風が冷たい。午前中なので宴会する人はいないが、ビニールシートの場所とりが始まっていて、いくつかの夜店も準備を始めている。
 花見宴会の青いビニールシート。あれは条例で取り締まるべきだ。とくに昼間の花見において著しく美観を損ねる。せっかくの花見弁当が不味くならないか。
 去年、震災で花見が自粛ムードとなったときにでも
・青ビニールシート使用禁止。
・音曲は、アコースティックサウンドに限る。拡声器、カラオケ装置等の使用禁止。
・ヘベレケは、即退場。
 と、優雅な花見(?)のためのキツめのルールを設定し、限定付きで認可すれば良かったのにね。敷物を有料で貸し出し、利益を被災地に、とか。

 ゆっくり舞鶴公園、大濠公園を散歩し、図書館へ寄ってから帰宅。

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センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島

2012年03月27日 | 映画
センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島 試写会 Tジョイ博多

 ステキな遺跡があって、でも生態系がめちゃめちゃな離れ島は、そのうちに沈むので早く脱出しないといけない。ヘリコプターは、島に来るときに壊れてしまった。さあどうする? とまあ1時間半の遊園地なわけです。大きなトカゲは、ジュラシックパークで見た恐竜に似ていて違和感はない。中型犬くらいの象が出てきて、これなら、テレビ富豪刑事の神戸美和子ならずとも飼えるような気がする。蜂に乗って飛行するのは、3D映画の本領発揮といったところ。ともかく3D料金追加する価値は十分にあります。ドラえもん映画を見に行くと必ず寝てしまう、そんなご両親にオススメの、親子で楽しめる映画です。

 私の記憶が確かならば、私がはじめて3DのCG映像を見たのは、1989年、よかトピア=アジア太平洋博覧会のことだ。1985年のつくば科学万博のために作られたものを、福岡に持ってきたんじゃなかったっけ。つくばでは人気パピリオンで見られなかったものを百道浜で見たような。
 それから、九州エネルギー館でも3Dシアターが常設されるようになり、今では家庭用の3D装置も売ってる。
 今後、ファイト一発系映画はどんどん3Dになるんだろうな。
 
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マリリン7日間の恋

2012年03月16日 | 映画
マリリン7日間の恋試写会。 イムズホール。

 イギリスはロンドン、映画の仕事がしたい青年コリン・クラークくんが、ローレンス・オリヴィエの事務所に日参し「サード」と呼ばれるアシスタント・ディレクターの職を得た。今の日本の俗語でいうところの「パシリ」である。
 おお、これが産業分類で著名なコリン・クラークの若かりし日か? と思ったら、そうではなく、同姓同名の実在の人物。
 まだ日本語ウィキペディアに載ってない(経済学者はコーリン・クラークで載ってる、英語の綴りは同じ)けど、そのうち載ると思う。
 コリンくん1957年当時23歳は、イギリス貴族の家に生まれた人で、お城みたいなお家、ではなく、たぶん本当のお城のお家が出て来る。
 英文ウィキペディアによると、お父さんは、美術史家、お兄さんは保守党政治家で戦史家。本人もイートン校(本編に出てくる。青少年の団体が日常昼間っからホワイトタイで黒のテイルコートを着てる!! 制服ってことは毎日着ているのだ。何のオーケストラの休憩時間かというようなシュールさだ)からオックスフォードのクライストチャーチカレッジ(階級社会UKの最上層セレブさんたちの行く学校らしい)に進み、そして1951年から1953年までは、空軍パイロットとして兵役についていた。このあたりは、ウィリアム王子を彷彿とさせる。自称「良家のできそこない息子」とのことだが、ご謙遜を。お父さんが言うには「いつでも美術館に就職口がある」羨ましいコネがある恵まれた環境だが、自分の好きなことを切り拓いて仕事にしようとしてた。
 で、映画ビジネスは、お城育ちが全く役に立たない世界だということもちゃんと知ってるから、コリンくんは、がんばって使い走りの雑用係をする。ハリウッドからの一行の宿舎を借りる手続きをうまくやってのけて、正式に採用される。つまり給料が出るようになる。
 マリリン・モンローを励ますことも、もともとその「パシリ」仕事に端を発するのだったけど。
 どんな恋かは本編をご覧下さいませ。
 映画が、社会に出ての最初の仕事だった。あと、ずっと映画やテレビの仕事をして2002年に亡くなった人である。

 はじめてマリリンについて読んだのは、月刊プレイボーイ日本版だったか、お手伝いさんの証言、みたいなものだったように思う。
 マリリン・モンローは3度目の結婚をし、輝ける人生の最後の6年に入ったところ。すでに名声を手に入れ、主役のオファーが次々に来る。ロンドンでの撮影のためにやってきた彼女。30歳のマリリンは輝くばかりに美しい。
 納得できない台詞は覚えることができない。プレッシャーに押しつぶされそうになりながら、必死で生きている。周囲の人は、彼女を励ますが、それは仕事を進行させるため。そんなことはわかりきってる。人々に囲まれながら、絶望的に孤独。欲しいのは無償の愛や友情。
 叶うはずもないコリンくんの恋心だけど、でも、羨ましいぞ。
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7900円

2012年03月15日 | 日記
 スーパーのレジに並んでいると、レジそばの棚にこんなものがあった。正確にはこの空き箱をレジに持って行ってお金を払うと、この品物が受け取れる。

エアカウンターS 7900円

 これは家庭用ガイガーカウンターである。新聞に毎日載る数値によれば、福岡の空中放射線量は、福島の大体20分の1くらいらしい。食べ物や飲み物ならともかく、九州で、空中放射線を計測する需要がどの程度あるのかは不明だ。単3アルカリ電池で60時間使用可能。ネットショップだったら5000円前後で買える。高いのか安いのか。新発売から3ヵ月経ったこの時期に九州に流通するようになったのか、前から置いてあって私が気がつかなかったのか。
 それにしても、スーパーやドラッグストアで、体温計のように、ガイガーカウンターが売られている。ひどいブラックジョークか、何のSFか。売れ残ったら、3割引とか5割引のシールを貼られて、ワゴンで売られるのだろうか。ガイガーカウンター。

 来てしまった悪い未来。

 原子力安全委員会が、原発事故などの対応を改善しようとしていたのに、原子力安全保安院は「社会的混乱を引き起こす」と、プレーキをかけてたというんだね。

 反省しているって? 後の祭り囃子。

 でも、もっと悪いことが起こる可能性があるという点で、まだ最悪ではない。かといって状況は良くなっていないし、流動的。地震は続いているし、福島の原発の冷温停止って、単なる平衡状態に過ぎなさそうだし。すべての状況は、不安定な平衡状態だといえる。国会は足の引っ張り合いばかりしてる。
 これ以上悪いことが起こりませんように。
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3月11日の朝に考えたこと。

2012年03月11日 | 日記
 2012年3月11日の朝に考えたこと。
 
◆東日本大震災で、自分は地球滅亡など望んではいないことをはっきり自覚した。
◆原発は他人事ではないこともはっきり自覚した。
◆日本全体で原発を事故前どおりに稼働すると1日に1.4トンの高レベル放射性廃棄物が出る。このことは、電力会社で貰える資料に書いてある。高レベル放射性廃棄物の安全な処理方法は決まっていない。だから、どんなに安全に原発が運用され、事故もなく、地震も津波も来なかったとしても、再稼働に賛成できない。
◆映画「東京原発」を見て考えたことは「東京新宿に原発を作ってはいけない理由のほとんどは、あらゆる原発立地にあてはまるのではないのか」ということだ。
◆何年か前の新潟の地震で、柏崎刈羽原発周辺の住民が避難することがあった。確か地震としての避難で、避難所の食料とトイレが不足して困っている、と報道された。
 原発事故対策、という名目だと、確かに、緊急時の食料その他を準備するのに「やっぱ危険だからなんだろ」と言う人たちは必ずいただろうから、当時は、やりにくい点はあったかも知れない。
 しかし、地震とか台風とか大雪とかといった自然災害対策、ということであれば、誰もが納得の上で、十分予算をとった対策ができたはずである。それをしていなかった。
 原発周辺自治体は、潤沢な予算で、結局、道路とハコものをつくるのに終始していたのではないか。
◆原発をどうするのか。それから目をそらしていることは、結局「おいしいことだけ取りたい」ということである。そういう立場にいながら「絆」とか「被災地に元気を届けたい」とか言うのはいかがなものかと思う。
◆どこからどこまでが風評なのか。
◆自分のところが事故原発だったら、自分のところが津波に遭ったらどうしてほしいかなどというところに考えは及ばないのか。
◆1957年、防衛大学校の卒業式で吉田茂は
「自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。言葉を換えれば、君達が日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ」と訓示した。
 今、自衛隊に良い印象を持っている人の割合が過去最高だそうである。
◆震災で、やっとこさ挙国一致が叶うと思っていたけど、そうはいかなかったね。相変わらず足の引っ張り合いだ。
(さらに思いついたら何か書くかも)
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航空自衛隊西部航空音楽隊第四十八回定期演奏会

2012年03月09日 | 物見遊山
↑一体何の繁体文だよと思えるくらい長い漢字の文字列だ。

 よいアコースティック演奏は、傷んだ脳細胞を修復してくれる、と信じてやまない私としては、せっせとコンサートに出かけていくのである。脳細胞傷みっぱなしだし。おまけに加齢老化を心配するようになった。
 たまに落選することがあって悲しい自衛隊コンサートだが、今回は当たった。自衛隊?とお思いのそこのあなた、自衛隊の音楽隊を舐めてはいけませんわよ。音大を出た人の重要な就職先のひとつで、オーディションを通った人が自衛隊の試験を受けて入る、まさしくプロの吹奏楽団なのだ。

 西部航空音楽隊、こちらの隊長は制服でなくタキシードに蝶ネクタイで指揮をする。
 前回は、コープランドの「市民のためのファンファーレ」が鳥肌ものだった。
 ラヴェルの「ボレロ」。ちゃんと、トロンボーンが第2主題を演奏するあたりから、狂気を確信できるような演奏だった。
 それが震災の一週間前だった。
「3月12日には、博多駅の九州新幹線開業セレモニーで演奏するから来てくださいね」
 もちろん中止となった。展示飛行も。
 松島のブルーインパルスが、1機を除いて震災を免れたのは、セレモニーのために福岡県の芦屋基地に来ていたからだ。

 とまあ、そんな感じで、アクロス福岡シンフォニーホール。ロビーには、ピコットさん(九州の自衛隊ゆるキャラの巨大ウグイス)ゴーグルつき空自バージョンが来ていて、気分は盛り上がる。

 今年は、「S席」は、高校吹奏楽部の席となっていたので、座れなかった。部活の人たちが来ているのは、もちろん、お手本の演奏として鑑賞すべきものだからである。
 去年の九州山口高校オーケストラフェスタで、学校ごと15分の持ち時間で演奏があったのだが、明らかに途中から息切れしている楽団があった。導入部の緊張感と盛り上がりが終盤まで維持できなかった。音楽演奏には体力が必要である。管弦楽然り。況や吹奏楽をや。その点、自衛隊は身体鍛えてますからね。

 今回は、ジョン・ウィリアムのオリンピック・ファンファーレ。ロス五輪の。
  それから、N響のクラリネット奏者を招んで、クラリネット協奏曲。
 後半は、ドヴォルザークの交響曲9番。3大交響曲のなかで一番聴く回数が多いものである。管弦楽曲だけど、吹奏楽でもよく演奏される。
2楽章のラルゴ第1主題は、小中学校下校時間の歌だし、4楽章第1主題は、テレビコマーシャルによく使われる。
 アニメ、ワンピースのアラバスタ編、「超えて行く。アラバスタに雨が降る」の回で、クロコダイルとルフィの戦闘の終盤で使用されていた曲でもある。
吹奏楽で4楽章通しで聴くのは初めてなのでワクワクである。特に1楽章と3楽章は、吹奏楽では聴いたことがなかったので。
 とても良かった。超巧いオーボエ奏者がいないと演奏不可能な曲であるが、ピシっと決まっていた。
 管弦楽のヴァイオリンパートは、吹奏楽アレンジではクラリネットがとって代わるのだな、と。

 アンコールでは、懐かしの東京オリンピックファンファーレ。

 シアワセ気分で帰宅。
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 恋に恋するお年頃?または乙女の暴走する妄想

2012年03月06日 | 映画
「僕等がいた(前篇)」試写会。明治安田生命ホール。

 なんといっても「最愛を信じた永遠の純愛ストーリー」ですよ。行こうじゃありませんか。セブンティーンに戻って胸キュンしようじゃありませんか。
 でも、生田斗真27歳の高校生は、はっきり言って無理があった。ダブりにダブった大先輩にしか見えない。
 吉高由里子23歳は、舌足らずな感じが高校生っぽいといえばそうなのだが。
 自分をめぐって、クラスで人気を二分する男前の男子が争う。80年代、河井奈保子の歌っていた「けんかをやめて」の世界である。こういうシチュエーションは、真のアイドル(偶像として愛される無傷の美少女という意味でのアイドル。同じ時代の松田聖子、中森明菜には絶対に歌えない歌だ)にだけ可能な世界である。この話の主人公高橋(吉高)に感情移入した時点で恋に恋する乙女の妄想爆走状態といえる。
 どう見ても竹内(←中の人=高岡蒼甫=宮崎あおいの元夫=はともかくとして)の方がうちの娘(そんなものはいないけど)と交際するに好ましいと思われるのに、元カレとドライブしてて事故死した年上彼女のことをイジイジ思っているダメダメな矢野(生田)の方がどうしても好きな高橋(吉高)なのであった。結構竹内に対しても思わせぶりだし。

 それにしても、だ。別々の学校ならともかく、相手男子も同じ学校同じ学年同じクラスなのに、クラスメイトが大勢いる教室で、誕生日デート予定についての詳細を友人女子に自慢したり、彼氏に買ってもらった3万5千円の指環を見せびらかしたりして大丈夫なのか? 黙っていられないのか? 友人女子に話すのなら、せめて教室ではないとこで話さないのか? 主人公高橋の口は存在の耐えられない軽さがある。デート内容がすぐ学校全体に筒抜けになりそう。

 元のマンガはどうだったんだろう。ターゲットが小学6年生なら納得だが、いまどきのリアル女子高校生は、こんな話に感情移入できるのだろうか? 恋に恋するお年頃というのかしら? 
 ともかく、まったく胸キュンしないで鑑賞するオバハンなのでありました。だからオバハンなのだと言われても仕方ないです。
 まだ、赤いシリーズ60年代版「コクリコ坂」の方がドキドキした。今回の話も実写よりもアニメにした方が良かったかも。

 ところでこの映画には、矢野の恋人(故人)の妹役で、本仮屋ユイカが出て来る。
 メガネでセーラー服を着た本仮屋ユイカといえば、「スウィングガールズ」の、トロンボーン奏者=天然ボケ関口なのだが、この映画では、ひたすら怖い。ほとんどギャグではないかと思えるくらい怖い。「リング」山村貞子を彷彿とさせるロングヘア。「ククク……本当は私はお笑い好きなんだよ」と、ちびまる子ちゃんの野口の台詞をいつ言い出すのか期待させたが、それはなく、ともかく怖くて暗い。あらゆる光を吸収し尽くす人間ブラックホールとでもたとえるべき暗さである。そんな本仮屋を見に行く、という楽しみ方もある。

 もうちょっと釧路の街を見せてほしかったな。

 永遠の愛については、
「続かないということは、お互いの思いの方向が違っているか、熱意不足かのどちらかである。逆からいえば、熱意もなく、思いの方向もちぐはぐなのに続けようとするのは滑稽であるばかりか、人生の浪費である。大概の男女が別れるときは別れるべくして別れるのである。」
 これ、小娘の頃から知っていても悪くはない言葉ではないか。
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「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」展、あーんど「なにもない、ということもない」鈴木淳展。

2012年03月02日 | 物見遊山
 美術館博物館の人気特別展には、可能な限り平日午前中に行く、というのは、近隣住民の義務である。
 近隣というほどでもないけど、福岡市美術館は、車で15分くらい。少し遠回りになっても、警固交差点を避けて行くのがコツといえばコツである。
 というわけで、9時半の開場を目指し、快速マダム2号で出かける。9時27分に到着すると、美術館の駐車場に楽勝で入れた。
 すでに人は来ているが、ゆっくり鑑賞できた。

「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」展。

 ジョコンダさんがいっぱい。
 ラファエロのヒワの聖母とか。
 たくさん福岡に来てくれている。
 「……美とは?」と、いつも考え続けていた人々であろうから、美しいのである。そんなことはほとんど考えずに、日々の業務に追われる身としては、

 るねっさぁーんす、で、満腹になったあと、常設展示へ。
「なにもない、ということもない」鈴木淳展。
 これは3月25日までやってます。遊技場に並ぶ花輪の花が天井からぶら下げられ、たくさんの鏡をつけたウィッグがくるくる回る展示室の壁際には、建築現場の足場がぐるりと組まれ、二層構造の展示となっている。建築現場の足場というのは、結構華奢なもので、注意深く歩かないといけない。で、各所にたくさん置かれた大小の液晶モニタで映像作品をエンドレスで流し続ける。
 まあ、街の風景を切り取って編集した映像なのだけど、とても面白いので、美術館に行かれた方は、企画展示室を見落としなきよう。
 晴れた日の電波塔を鼻に、飛んで来た2つのパラグライダーが、その両側で、眉と目をつくる瞬間とか。

 で、いつもの常設展にご挨拶して、帰る。

 
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