発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

理不尽な職場

2020年12月24日 | 日記
◆理不尽
 新型コロナについては、怖がりかたには個人差がある。
 私は、新型コロナは特別扱いされすぎている、という立場に立つ。普段守ってくれる会社などないかわりに、文句も言われない。だから新型コロナをそれほど怖がっていないのねと言われても仕方ないが、新型コロナにもインフルエンザにもその他の感染症にも罹りたくはない、うつしたくないというのは同じである。
 ところが面倒で理不尽なことがあちこちで起きている。新型コロナの怖さを特別扱いしている(多分現時点で多数派の)人をして理不尽だと思わせるようなことだ。
 こんな話だ。ある人の家族の所属する1000人くらいの組織で新型コロナの感染者が1人出た。福岡県の感染者累計が、県民総人口の0.1~0.2%であるから順当といえば順当なところだ。感染者はその人の家族とは別部署であり濃厚接触者ではない。組織も役所もその件では家族は心配ないということだった。
 その人は、そのことを一応職場の上長に申告した。「同居家族の組織で新型コロナの感染者が1人出たが家族は濃厚接触者ではない。組織も役所も大丈夫とのことだった」すると上長はその人に年休をとるように命じたというのである。食品系、医療系、接客系の仕事ではない。しかも繁忙期である。

◆仕事を休まされることについては
・彼自身が感染→そりゃ休もうよ
(新型コロナ以前はインフル高熱でも出勤させられた話もあちこちでよく聞いていた。今年からは熱がでると原因にかかわらずほとんどの職場でちゃんと休めるのは良かったねと思う。ただ軽症でも無症状でも休むのが新型コロナだそうである)
・家族が感染→あるのかな
(家族がインフルに罹っても出勤しなくてはならない事業所がほとんどだっただろうけど、食品関連は、もともとノロやロタに罹った家族がいると休まされる。職場によっては「繁忙期に牡蠣は食べるな」と朝礼で繰り返される)
・家族が濃厚接触者→心配症の人ならあるのかな
(うーん、今の皆さんの心理状況だからなあ)
・家族は濃厚接触者ではない→なんで? ここのところで彼と意見は一致する。その人は憤慨していた。
 理不尽である。申告したもん損である。家族の属する組織で大丈夫と言われたら自分の職場に申告は不要であるな、と思った。そもそも感染経路不明で感染する人は多いのである。

◆アリバイ工作
 過剰なコロナ対策というより「こんなに気をつけていた」「だからもしも事業所のどこかで新型コロナが発生しても私のせいではない」というアリバイ作りのようなものに非正規雇用のしかもむしろ新型コロナに気をつけている人が利用されてしまったということなのかなと思った。
 過剰にすくんでいる。どうにかならないものか。


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逃亡者のように

2020年12月21日 | 日記
会社には内緒
同僚にも秘密にし
SNSも欺き
旅支度に見えない恰好で
駅に向かおう
家族にアリバイを頼み

今回に限っては
切符は現金買いだ
あらゆる証拠を残さないように
駆け落ちのようなスリルをもって
決行するのだ
逃亡者のように
ひとりで行くのだ

あなたのことだから
リスクを計算して
実は
結論は出していると思う
「危険はほかにある」
「ごっこはごっこで倍返し」
周到に準備して

どうせ列車は空いている
ただ親に会いにいくのに
スパイのまねごとをする
せっかくだから
面白がろう

変なのはあいつらの方だ
数値をよく見れば
大したリスクではない
入院でもされれば
本当に二度と会えなくなるかもしれないのだ
大丈夫
行けばいい
変なのはあいつらだ


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タフでなければ生きてはいけぬ

2020年12月17日 | 日記
◆冬がきた
 風が冷たい。低い陽射しが建物や木を明るく照らし、その背景に暗い空。冬は大好きだ。
 ここ三日ほどは、歩き回っている。モバイル端末の歩数計は、1日16000歩くらい。新しいブーツでいくらでも歩く。たまに走る。マフラーも気に入っている。寒い季節はいくらでも歩ける。荷物が重いが、筋トレと思えば何でもない。タフでいようと思う。
 外を歩いて寒かったが、喉に違和感は全くない。夜は、鯛を煮つけておいしくいただく。酒と水で炊いて、醤油と味醂を入れて水分を飛ばすだけ。きれいに鱗をとってくれてるお店のだから、とても簡単。この時期はブリ大根も好き。多分明日も元気に目が覚める。
 元気に働いてごはんがおいしくてよく眠れるのだが、私は怒っている。だが、日々の生活に追われ、怒る考えをまとめる時間がない。しかし怒っている。本当に『FACTFULNESS』は去年ベストセラーになったのか? なぜこんなことが起きているのか? よほどまずい。感染症など小さなことである。もっとまずいことはほかにある。私は生産性を向上させ、きちんと怒る時間を確保しないといけない。仕事をもっと短い時間で確実に終えないといけない。
 風邪をひかない決意で風邪はひかずに済むのかどうかという人体実験は、継続中である。
 これは北九州市門司区片上海岸。国道199号線。うわの空で歩くと危険きわまりない歩道。その近くの製糖工場の煙突。煙も甘い匂い。
これは12月10日付西日本新聞朝刊の広告。『月形洗蔵』は予告。本邦初公開につき月形洗蔵肖像使用についてのお問い合わせはのぶ工房へ。

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モーニング症候群(Morning Syndromeあるいはワイド症‘Waido’ Syndrome)

2020年12月16日 | 日記
◆ご公儀は、たぶん新型コロナの特別扱いをやめたい
 先日、初めて新型コロナで十代の女性の死者が出た、と報道され、すぐに、それは間違いで、十代にまだ死者は出ていない、と訂正された。
 これは、少なくとも日本において、新型コロナでは若年者は亡くなっていないということを、厚労省が「強調して」告知する手段だった、と認識している。
 だが世論は動かざること山のごとし。
 日本では年間140万人に近い人が亡くなる。1日平均で3000~4000人、冬場は多い傾向がある。そのうちの年間2000~3000人、1日数十人の死因(しかも年齢や基礎疾患は考慮に入れていない)となっている感染疾患について、ここまで経済を停止する必要があるのかと毎日考えている。
 たぶん官邸もそう思って、Gotoとやらを推進していたが、結局世論に押された格好である。
 医療が逼迫しているのは、新型コロナをいまだに2類感染症(SARSとか結核とか)にしているからで、5類(インフルエンザ同様の扱い)にすれば、問題は解決するように思える。

◆世論が新型コロナを過剰に怖がっている
 春や夏には、政治家が強権発動の実験をしているのではないかと、非常に不愉快に思ったものだが、日本ではあまり人が亡くならない感染症だとわかってきたところから、これは世論が問題なのだなと思った。
 未知の疾患で、ひょっとしたらSF映画みたいな大パニックに……なりそうにないことはわかった。
 特効薬がない、ワクチンがない(「11人いる!」)といっても、特効薬やワクチンの「ある」インフルエンザは流行年には年間1000万人が発症し、感染はその何倍かだろう、死者は3,000人、関連死はその何倍か。学校で1人新型コロナ感染者が出たら休校というのはさすがにやめたみたいだが、5人7人でクラスター発生、事業所は閉鎖、休校となる。インフルエンザ流行しかけで合唱コンクールを敢行し、翌日から学年閉鎖になっても校長は責任を問われて記者会見などしない。多くの児童生徒が高熱でうんうん呻ってたのに。秋のうちにみんなインフルやったから、受験に影響しなくてよかったわねぇ、程度である。
 新型コロナではどうなるのか。県にその日1人感染者が出てもニュースになるのはおかしい、と思う人はどのくらいいるのか。そう思ってても、それ言ったら職場やご近所や学校で叩かれるから言えないのだろうか。
 私は風邪ひかないし(〇〇は風邪ひかないっていうし)、たとえ新型コロナに罹ったところで迷惑のかかる職場はないから、ここで書く。
 ご公儀も大変だが、それは、ここ数年にわたる積み重ねの代償である。それはまた後日。
 

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Go to anywhare but here ここでないどこか、続きは福岡の東の方と、宮崎の山の方

2020年12月06日 | 物見遊山
◆福岡市東区志賀島の金印公園。教科書の金印はこの辺で見つかった。

 見えるのは、能古島、博多湾を挟んで福岡博多の町、東には清潔な未来都市の人工島=アイランドシティである。人工島は、まだあちこちで工事が続く。
 子供のころ描かれた未来都市には、空中透明チューブの中を走る乗り物が登場するが、実際の人工島の乗り物は、普通の西鉄バスと、連接バス。そして、モバイル端末で呼ぶオンデマンドバスである。鉄道はない。見た目は昔ながらのジャンボタクシーだが、システムと法体系が整備されれば、オッシャレーな無人運転の乗り物となるのだろう、と、去年暮れの福岡モーターショーを思いだす。ところで来年はモーターショーはあるのだろうか。
 福岡の香椎浜から橋を渡って人工島、それから橋を渡って海の中道を進み、西戸崎からさらに橋を渡れば志賀島だ。
 空中浮揚の実物大金印屋外展示は和む。透明ケース越しに博多湾が見える。
「なんでこんなところに?」
 いかにも金印が埋まっていそうな遺跡遺構からは離れた場所である。今も淋しいところだ。冬の海となればことさら。
「委奴國」とは何か。貰ったのはどこの誰なのか。新説は常に求められている。

◆ここは高千穂町。
撮影時の気温は̠-1℃。今冬初の氷点下は宮崎県である。遠方オファーが消えうせた今年は、遠くには行っていない。と言いながら遠くにいる。宮崎の山あいは寒くて、五ヶ瀬というところには天然雪のスキー場だってある。となりの日之影町で、冬はジビエ(?)よね、とウズラの焼き鳥を買う。実際はケージ飼いかもしれないが、チキンよりは鉄分多め、濃いめのワイルドなお味。あと、宮崎シャインマスカットキャラメル。高知ゆずキャラメル、萩夏ミカンキャラメル。ご当地キャラメルは、コンパクトなお土産である。


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