発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

大牟田大蛇山まつり

2016年07月24日 | 物見遊山

724  大牟田大蛇山祭

(BGM  「なつまつり」ジッタリンジン)

 私の「まつり見物」は、大概単独である。わざわざ出かけるのは、本に載せる写真を撮りに行くときくらいで、あとは、先日の博多祇園山笠集団山見せのように、出先(多くは仕事系)でたまたま出くわしたというパターンである。今回もそうだ。

 大牟田は、福岡天神から西鉄特急で1時間の熊本県境、有明海沿いの町である。

   いつもは静かな大牟田の町が人で溢れかえっている。大蛇の乗った山車の上で男衆が声を掛ける。花火の火花と煙が飛び交う。山車のあとを女の子、多くは10代20代の、が隊列を組んで踊りながらついていく。その女の子たちがかわいい。チームによって、髪の毛と化粧大盛りのところと、昔ながらのお祭り娘のところと、その間のさまざまな段階の扮装をしているところとがあるのだが、ともかくかわいい。

 そんな大蛇の山車がたくさん出ている。「ヨッサー・・ヨイヤサー・・」の掛け声とともに、おお盛り上がりである。男衆、博多弁では「つやつけとうばい」(カッコつけてる状態に向けての揶揄と羨望の入り交じった表現)というのだが、この辺りではなんと言うのだろうか。

 見物の女の子たちも、多くは浴衣を着ていて、おしゃれしている。かわいい。

  今で言う非リア充喪女な、暗い青春()を送っていたわたくしの中高生時代に、男子と浴衣で夏祭り見物などあっただろうか? せいぜい、彼氏ですらない高専のクマゴロー氏と、いちど図書館帰りに市民フェスティバルを見て帰った記憶があるくらいで、当然、私は高校の制服か、ボタンダウンシャツに半ズボンといういつもの格好だったはずである。お母さん、私の着られる浴衣ってあるかしら?「友だちと」花火大会に行きたいの。なければ買いに行きたいんだけど? なんて娘らしいおねだりをして母親は母親冥利尽きる、的な親孝行もできなかったなあ(爆笑)。

  

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鷹の祭典に背を向けて。博物館トワイライトコンサート

2016年07月22日 | 物見遊山

◆福岡市博物館トワイライトコンサート

 毎年7月後半の金曜日夕方、市博のエントランスでは、福岡西陵高校管弦楽部のコンサートが開催される。蝉も共演する野外コンサートなのだ。去年は台風が来て中止となったが、今年は天候に恵まれた。晴れて、いい感じの夕風が吹き出したところでコンサートがはじまった。

 鷹の祭典ソフトバンク西武戦ナイトゲームということで、福岡ドームへの道が混んだので、西新からヤフードーム前を通って福岡タワー(の東南に博物館はある)に向かうバスが遅れ、私は立ち席となった。まあいいや。曲紹介が前後してるかも知れないけど。

 オーケストラ着席。いつもの先生登場。おなじみブラームスのハンガリア舞曲5番、ジョン・ウィリアムスのスターウォーズのメインタイトルなど。あと、「ローマの松」から2曲演奏された。

 それから、九州交響楽団から弦楽四重奏で「アイネクライネ・ナハトムジーク」の第1楽章。モーツァルトで一番聞く曲じゃないかな。いつ聴いてもいいよね。60年代から70年代にかけて日曜のお昼に「大正テレビ寄席」という番組があり、その名の通り「ワシのマークの大正製薬」提供のお笑い番組だったんだけど、いつごろだったか「サモンゴールド」という薬のCMをやってて、シニア素人と思しきオーケストラがこの曲を演奏していた。日常会話のようなナレーションのなかに「アイネクライネ」という言葉が出て来たので記憶した。角川のアニメ映画「幻魔大戦」1983年で、主役の東丈が超能力に目覚めて浮かれている場面にも使われていた。あと弦楽四重奏で、やたら格調高い「隣のトトロ」とか、タンゴを何曲か。「ジェラシー」「エル・チョクロ」(70年代終わりの桜田淳子のヒット曲「しあわせ芝居」by中島みゆき、が、どこかで聴いたことのあるメロディーと思ったら、この曲に似てたんだ)それから「リベルタンゴ」(サントリーのCMでヨーヨー・マが弾いてた曲)がライヴで聴けたのは良かった。何度も書くが、アコースティックな弦の音は脳細胞を修復してくれると思う。あと、西陵と九響いっしょの演奏があった。 ロングドレスの女生徒歌姫が登場して「シンデレラ」や「ラ・ミゼラブル」の曲を歌ったり。「花は咲く」で、小柄な女生徒ふたりが歌詞を手話ダンスで演じながら歌っていたのが可愛かった。シアワセ気分で帰宅。 

 帰りのバスには青い服(鷹の祭典用ソフトバンクのユニフォームのレプリカ)の人々がたくさん乗り込んできた。窓の外に目をやれば、青い服の人々が大勢歩いていた。

 

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書き損なってた今年の夏前半の話をいくつか。

2016年07月22日 | 日記

(BGM 「夏のせいかしら」夏木マリ)

◆NO  YAMAKASA  NO  LIFE

 13日、たまたま博多で交通規制につかまったので、バスを降り明治通りを歩いて天神に向かっていたら、博多祇園山笠の「集団山見せ」を見ることができた。といっても、ひとつの山が走るのだけを見ただけだが、参加者の多さに驚く。その後、川端商店街を歩いていたら「NO  YAMAKASA  NO  LIFE」と刺繍した帽子を売っていた。ちなみに、同じ店で見た子ども山笠コスチューム一式セットは11000円。大人のは、見ませんでした。

◆「東山魁夷展」

 九州国立博物館で「東山魁夷展」。初日16日に行く。青と緑の森、黄色い道、白い馬。それから唐招提寺(工事中)の襖絵が来ていた。大迫力の日本海をゆっくり観覧。

 4階では火縄銃の展示。日本地図を書き換えたファイヤーウェポン。持てるレプリカあり。重い。

◆19日朝日新聞西部本社夕刊、20日は同朝刊総合版に全3段の広告掲載。 

 読者の反響は?と思っていると、〔朝日新聞はヘイトメディアであるので広告の「出向」を取りやめてほしい〕という内容のファクシミリがやってきた。

 送り元の電話番号で検索すると、さほど暑くない時期から、朝日と西日本に広告出稿した企業に同様の匿名のファクシミリを送っているようである。ということは「暑さのせい」というのでもなさそうだ。

 「問い合わせします」と書いてあるが、返答先は書いてない。誤字もある。「どうか日本人を、日本の子ども達を守るために」ということらしいが、日本人に相応しい礼節があるならば、卑怯な匿名であちこちにファクシミリなど考えられない。また、日本の子ども達を守るのなら、日本語として正しくない文を、誤字に気づかないままあちこちに送り続けるのはどうなのかと。

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2016年7月

2016年07月20日 | 日記
 夏が来た。
(BGM ヒカシュー「オアシスの夢」)
 世界はあまりに美しく私は圧倒される。
 乗り物に乗れば、エンジンの音、床が軋む音、ドアの圧搾空気、入り込む蝉の声、線路の継ぎ目、橋梁を渡る響き、人々の話し声、足音が、耳を澄ませるに、シンフォニーの切れ端になって聞こえてくる。

 図書館へ行く。
 福岡市総合図書館は海が近いので海の匂いがする。福岡の市民図書館の歴史は古くはない。1976年に、博多埠頭のボウリング場などが入っていた建物が図書館になったのがはじまりである。福岡に来て、調べもののために図書館に行ったら、床にレーンの三角印がついていたので大層驚いた記憶がある。今の百道浜の図書館は、まだ20年である。駐車場無料は原則2時間で、あとは結構高い有料となる。だけど、禁帯出資料を利用するのでないのなら、予め必要な文献の有無はオンラインでわかるのだから、ある程度下調べしてリストアップして、それを借りればいいことで、ランダムに読むぶんにはあまり時間をかけずに探す方が効率がいい。
 利用者の声、というのが貼ってある掲示板を見た。蛍光灯の雑音が五月蝿いという意見があった。さらに中高生が五月蝿いマナーが悪いという意見もあったが、どこぞのカフェ付き図書館に比べれば、静かなること林のごとしである。

 れいの武雄図書館には、6月に、もう一度行く機会があった。お昼で、なんとスタバのレジには行列ができていた。いっぽう、書店および関連物販のレジは閑散としていた。この施設の赤字というのは、書店併設の図書館にかかる、余分な人件費(図書館だけ+書店だけ+カフェだけ、よりも、警備上、人員が必要になると思われる)と、書店物販の売り上げが目論みほど上がっていないことが招いていると思った。教育機関としての図書館機能を犠牲にしてまで商業化してもそれほど儲からないみたいだからやめといた方がいいんじゃないかしら、というのが、私の結論である。

 読書用=仕事用のメガネをつくり、能率が多少アップしている。ごく軽い近視用のメガネで、デスクトップのPC画面にピントがやっと合う、といった感じである。裸眼だともうすこし前のめりになって作業しないといけない。

 新刊は、宮沢賢治童話論集である。 http://honto.jp/netstore/pd-book_27957469.html 
 朝日新聞の西部本社夕刊に全三段で広告出稿した。
 心優しい理系詩人はいったいどのようにしてできあがったのか。
「みんな、自分でできることをしないといけません」
 自分には一体何ができるのか。
 
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