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映画「ヘンゼルとグレーテル(UKオペラ@シネマ)」@109シネマズ川崎

2009-02-26 23:06:54 | 映画感想
一応映画に分類しときます。

2009/2/26、109シネマズ川崎。
  
全編ドイツ語、
約108分で、約1時間後に15分ほどの休憩(紹介映画あり)を取る。

エンゲルベルト・フンパーディンク作、原作はグリム童話。

***

オープニングは宅配便が、舞台であるグラインドボーン・オペラハウスに運ばれるところ。
その「箱」は出演者の間をあっちへ行きこっちへ行き、
最後にはヘンゼルとグレーテル役の二人の取り合いとなって、舞台の幕が開く。


第1幕。


先ほどの箱が家になるというか、家が段ボールでできていると言うか、そういうセット。

極貧の家に住むヘンゼル(ジェニファー・ホロウェイ)と
グレーテル(アドリアーナ・クシェロワ)は、
母親(イルムガルト・フィルスマイアー)の言いつけのほうき作りの仕事をせず、
遊び呆けていた。

帰ってきた母親は、怒り狂って子供たちを叩こうとして
ミルクの入った壺を割ってしまう。
食べ物がなくなって怒った母は、子供たちを森にいちご摘みに行かせる。

そこへ父親(クラウス・クトラー)が、たくさんの食べ物を持って帰ってくる。
街でお祭りがあり、ほうきが飛ぶように売れたと言うのだ。
母親の機嫌は直るが、子供を魔女のいる森にやったことで父は怒り、
二人で子供を探しに行く。

ここまで、ストーリーはフンパーディンクの通りだが、演出は全く違う。

時代設定というか、背景は元の歌劇の19世紀末ではなく、現代になっている。
すなわち、当初ミルク壺を入れていたのは、冷蔵庫であり、
父親はパックされた食糧や缶ビールを持ち帰る。


第2幕


舞台は森。
ここも設定は現代風。
森の中は、ビニール袋や空き箱が散乱し、木々も枝葉がなく、枯れ木の様。
一瞬、シュバルツバルトか? と思った。

兄妹は一応イチゴは摘むが、つい手を出して全部食べてしまう。
怒る母を恐れながらも帰ろうとするが、道に迷い日が暮れる。

そこへ「眠りの精」が現れて、二人を眠らせてしまう。

二人が眠っている間に森の中は妖精(小人、演じるのは子供たち)が、行きかい、
兄妹にちょっかいを出すが、二人は気づかずに深い眠りにつく。

演出なのか、ここでちょっと不思議なことが起こる。

ヘンゼルとグレーテルが、モミの木の根元で眠るとき、
グレーテルはヘンゼルの尻に頭を乗せて寝る。
しかし、妖精が二人を取り囲んだ時には、
グレーテルはヘンゼルと寄り添うようにして寝ていて、
ヘンゼルの手がグレーテルを抱きかかえている。
そして、二人が起きないので妖精が囲みを解いて離れると、
グレーテルは再びヘンゼルの後ろで寝ている。

(ここで休憩)


第3幕


朝になり、露の精がやってきて、兄妹を起こす。
突然、森の中にお菓子の家が現れる。

と言っても設定から言って、外壁がケーキやチョコでできているわけではない。
まるでスーパーのお菓子売り場のように、
外壁にお菓子の箱や袋やペットボトルが並べられている。

ヘンゼルとグレーテルはついお菓子の袋に手を出し食べてしまう。
家の中から、ピンクの衣装に身を包んだ魔女が出てきて、二人を捕まえる。
(本来はソプラノだがテノールのヴォルフガング・アプリンガー=シュペルハッケが演じる)

魔女は、ヘンゼルを先に食べようとかご
(これもスーパーで使う搬送用のケージのような格好)に入れる。

グレーテルは魔女の手伝いをさせられるが、機転を利かせてヘンゼルを救い出し、
魔女の裏をかいて二人で魔女をオープンに突き落とす。

閉じ込められていた他の子供たちも解放され、
やがて二人を探しに来た両親と出会い大団円を迎える。

***

最後に割れんばかりの拍手の中、
出演者と指揮者の大野和士(おおのかずし)が順に登場して拍手を受ける。

いったん退場するも拍手は鳴りやまず、
再び全員が登場して拍手に応え、幕を閉じる。

***

長くて飽きるかな、と思ったが、意外と見入ってしまって、
第2幕まではあっという間だった。

演出を現代風背景にアレンジしてあるのは斬新だが、
魔女の風体(ふうてい)には驚いた。
登場時はピンクのスーツにピンクのズラ。
途中で正体を現すのに、ズラを取るとハゲチョロケの頭が出てくる。
再登場時は、胸も露わに太鼓腹のあり様(男優なので作りもの)だった。


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