109シネマズ木場。
マヤの暦が2012/12/21で区切り(と終末)を迎えることから、
その時に世界の終わりが来るという説に乗っかったストーリー。
ジョン・キューザック、アマンダ・ピート、キウェテル・イジョホー、
ウッディ・ハレルソン。
**
オープニングは宇宙。
いわゆる惑星直列をイメージさせる映像。
2010年、舞台はインド。
科学者のサトナムの要請で地質学者のエイドリアン・ヘルムズリー
(キウェテル・イジョホー)が研究所に来た。
サトナムは太陽のスーパーフレアから放出された大量のニュートリノが、
地球内部で物理反応を起こし、コアを加熱していることを突き止めていた。
ヘルムズリーは焦って帰国、大統領補佐官のカール・アンハウザー
(オリバー・プラット)に会い、事態を訴える。
アンハウザーは直ちにヘムルズリーに大統領トーマス・ウィルソン
(ダニー・グローバー)に報告させる。
事態は深刻で大統領はG8で各国首脳に
「我々の知る世界は間もなく終焉を迎える」と告げるのだった。
2011年、中国内陸部、チベットの山間部に大規模なダムを造る
との触れ込みで大勢の労働者が集められる。
2012年、売れないSF作家のジャクソン・カーティス
(ジョン・キューザック)は別れた妻ケイト(アマンダ・ピート)から、
息子ノア(リーアム・ジェームス)、娘リリー(モーガン・リリー)を預かり
イエロー・ストーン公園にキャンプに出掛ける。
ケイトにはノアも気に入っている新しい恋人ゴードン・シルバーマン
(トーマス・マッカーシー)がいた。
ジャクソンは、フェンスの内側に入って、親子3人とも軍に確保される。
それを見ていたチャーリー・フロスト(ウッディ・ハレルソン)は、
状況をAMラジオで放送するラジオジョッキー。
軍の基地には、ヘルムズリーがいた。
かれはかつてジャクソン・カーティスのSF小説を読んだことがあり、
その縁で手厚く扱われた。
立ち入り禁止区域の外に出されたジャクソンは、
チャーリーから太陽ニュートリノの影響で地球に異変が生じ、
やがて地球は破滅、政府はそれを隠し、脱出用の宇宙船を作っていると聞かされる。
翌朝、スーパーで買い物中に大地震と地割れに遭遇したケイトとゴードン。
ジャクソンは心配したケイトからの連絡でただちに子供たちを返し、仕事に行く。
仕事のロシア人の大富豪、ユーリ・カルポフ(ツラトコ・ブーリック)の
子供たちを迎えに行く。
彼らを空港に送ったとき、一人が「おれたちには乗船券がある、お前は死ぬんだ」
と言い放ち、ジャクソンはチャーリーの言葉が本当だと思うようになる。
ジャクソンがケイトの家についたちょうどそのとき、大地震が起こる。
ジャクソンはしぶるケイトやゴードン、子供たちを連れてくるまで逃亡、
迫りくる地割れから逃れて空港まで逃げる。
先ほど約束していた空港のパイロットは死亡、無理やりゴードンに操縦させて、
ぎりぎり離陸する。
倒れるビル、高速道路、地割れ、人や車や電車やあらゆるものが降ってくる中、
何とか逃れた一行だが、
後ろに見たものは大地が裂け、海に沈もうとしているロサンゼルスだった。
世界はどうなってしまうのか。
チャーリーの言っていた宇宙船とは、どこにあるのか、
いや果たして本当にあるのか。
ジャクソン一家の運命は。
***
ディザスター・ムービーの集大成とでも言おうか、
2時間40分近い映画の大半が天変地異による大惨劇。
「デイ・アフター・トゥモロー」「ボルケーノ」「ポセイドン」
「ディープ・インパクト」「エバン・オールマイティ」
などなどを全部一緒くたにしたような、これでもかとばかりのVFXの連続。
映像技術としては見事です。
途中で荷物である車を捨てれば航続距離が延びるのにと思ったが、
シナリオ的には載せておく理由がちゃんとあった。
全体としてシナリオは破綻せず、多くの登場人物の人間関係も絡めて
同時進行的に展開する。
人間関係がやや薄いとの指摘がなくはないが、
これだけの大災害で多くの関係する人々が出てくれば、
見る側の受け取り方として個々への思い入れが薄くなるのは
ある程度やむを得ない。
それでもテキトーに描かれているわけではなく、
一応きちんとフォローされていたように思います。
*
ただし、科学的な面からの突っ込みどころはいっぱいあって、
これを言ってしまうとなんですが、
そもそもニュートリノが急に物理的反応を起こすようになることはあり得ない。
まあ、「天使と悪魔」の輝く反物質を閉じ込めたカプセルもあり得ないし、
「デイ・アフター・トゥモロー」でも異変が急激に進行してましたし、
今回はコアが急激に過熱されるための理由づけですから良しとしましょう。
また、全地球的に活発になる火山活動のせいで「核の冬」のような
厚い雲に覆われた時代がやってくるのは間違いなく、
あんな簡単に晴れ渡ることはないでしょう。
*
劇中「搭乗できる人を抽選で選べば公平だった」というセリフが出てくるが、
そもそも60億人もいる人間の中から、たかだか数十万人を選別するのに
公平も不公平もあったもんじゃない。
外れた人間はほぼ99.99999999%死ぬのに、
公平な抽選方法があったとしたら教えてほしいものだ。
動物を乗せるまさしくノアの方舟のごときシーンが出るが、
人間型の生物の種を保存しようなんてこと自体がおこがましい。
これも、そもそもどうやって残す種を選ぶのか、
つがいを1組残しただけで種が保存できるのかなど無理が多い。
もしやるとしても成体を残すのではなく、卵子(受精卵含む)精子を残すとか、
細胞で保存するとかでないと無理でしょう。
この映画の通りだとすれば、海洋生物は残る可能性が高い。
あと地中、地下の生物も多少は残れるでしょう。
「方舟」に乗り損ねても潜水船のようなものを確保できれば残れる可能性はある。
地殻の変動で建造物はすべてダメという設定なので、地下施設はダメでしょう。
マヤの暦が2012/12/21で区切り(と終末)を迎えることから、
その時に世界の終わりが来るという説に乗っかったストーリー。
ジョン・キューザック、アマンダ・ピート、キウェテル・イジョホー、
ウッディ・ハレルソン。
**
オープニングは宇宙。
いわゆる惑星直列をイメージさせる映像。
2010年、舞台はインド。
科学者のサトナムの要請で地質学者のエイドリアン・ヘルムズリー
(キウェテル・イジョホー)が研究所に来た。
サトナムは太陽のスーパーフレアから放出された大量のニュートリノが、
地球内部で物理反応を起こし、コアを加熱していることを突き止めていた。
ヘルムズリーは焦って帰国、大統領補佐官のカール・アンハウザー
(オリバー・プラット)に会い、事態を訴える。
アンハウザーは直ちにヘムルズリーに大統領トーマス・ウィルソン
(ダニー・グローバー)に報告させる。
事態は深刻で大統領はG8で各国首脳に
「我々の知る世界は間もなく終焉を迎える」と告げるのだった。
2011年、中国内陸部、チベットの山間部に大規模なダムを造る
との触れ込みで大勢の労働者が集められる。
2012年、売れないSF作家のジャクソン・カーティス
(ジョン・キューザック)は別れた妻ケイト(アマンダ・ピート)から、
息子ノア(リーアム・ジェームス)、娘リリー(モーガン・リリー)を預かり
イエロー・ストーン公園にキャンプに出掛ける。
ケイトにはノアも気に入っている新しい恋人ゴードン・シルバーマン
(トーマス・マッカーシー)がいた。
ジャクソンは、フェンスの内側に入って、親子3人とも軍に確保される。
それを見ていたチャーリー・フロスト(ウッディ・ハレルソン)は、
状況をAMラジオで放送するラジオジョッキー。
軍の基地には、ヘルムズリーがいた。
かれはかつてジャクソン・カーティスのSF小説を読んだことがあり、
その縁で手厚く扱われた。
立ち入り禁止区域の外に出されたジャクソンは、
チャーリーから太陽ニュートリノの影響で地球に異変が生じ、
やがて地球は破滅、政府はそれを隠し、脱出用の宇宙船を作っていると聞かされる。
翌朝、スーパーで買い物中に大地震と地割れに遭遇したケイトとゴードン。
ジャクソンは心配したケイトからの連絡でただちに子供たちを返し、仕事に行く。
仕事のロシア人の大富豪、ユーリ・カルポフ(ツラトコ・ブーリック)の
子供たちを迎えに行く。
彼らを空港に送ったとき、一人が「おれたちには乗船券がある、お前は死ぬんだ」
と言い放ち、ジャクソンはチャーリーの言葉が本当だと思うようになる。
ジャクソンがケイトの家についたちょうどそのとき、大地震が起こる。
ジャクソンはしぶるケイトやゴードン、子供たちを連れてくるまで逃亡、
迫りくる地割れから逃れて空港まで逃げる。
先ほど約束していた空港のパイロットは死亡、無理やりゴードンに操縦させて、
ぎりぎり離陸する。
倒れるビル、高速道路、地割れ、人や車や電車やあらゆるものが降ってくる中、
何とか逃れた一行だが、
後ろに見たものは大地が裂け、海に沈もうとしているロサンゼルスだった。
世界はどうなってしまうのか。
チャーリーの言っていた宇宙船とは、どこにあるのか、
いや果たして本当にあるのか。
ジャクソン一家の運命は。
***
ディザスター・ムービーの集大成とでも言おうか、
2時間40分近い映画の大半が天変地異による大惨劇。
「デイ・アフター・トゥモロー」「ボルケーノ」「ポセイドン」
「ディープ・インパクト」「エバン・オールマイティ」
などなどを全部一緒くたにしたような、これでもかとばかりのVFXの連続。
映像技術としては見事です。
途中で荷物である車を捨てれば航続距離が延びるのにと思ったが、
シナリオ的には載せておく理由がちゃんとあった。
全体としてシナリオは破綻せず、多くの登場人物の人間関係も絡めて
同時進行的に展開する。
人間関係がやや薄いとの指摘がなくはないが、
これだけの大災害で多くの関係する人々が出てくれば、
見る側の受け取り方として個々への思い入れが薄くなるのは
ある程度やむを得ない。
それでもテキトーに描かれているわけではなく、
一応きちんとフォローされていたように思います。
*
ただし、科学的な面からの突っ込みどころはいっぱいあって、
これを言ってしまうとなんですが、
そもそもニュートリノが急に物理的反応を起こすようになることはあり得ない。
まあ、「天使と悪魔」の輝く反物質を閉じ込めたカプセルもあり得ないし、
「デイ・アフター・トゥモロー」でも異変が急激に進行してましたし、
今回はコアが急激に過熱されるための理由づけですから良しとしましょう。
また、全地球的に活発になる火山活動のせいで「核の冬」のような
厚い雲に覆われた時代がやってくるのは間違いなく、
あんな簡単に晴れ渡ることはないでしょう。
*
劇中「搭乗できる人を抽選で選べば公平だった」というセリフが出てくるが、
そもそも60億人もいる人間の中から、たかだか数十万人を選別するのに
公平も不公平もあったもんじゃない。
外れた人間はほぼ99.99999999%死ぬのに、
公平な抽選方法があったとしたら教えてほしいものだ。
動物を乗せるまさしくノアの方舟のごときシーンが出るが、
人間型の生物の種を保存しようなんてこと自体がおこがましい。
これも、そもそもどうやって残す種を選ぶのか、
つがいを1組残しただけで種が保存できるのかなど無理が多い。
もしやるとしても成体を残すのではなく、卵子(受精卵含む)精子を残すとか、
細胞で保存するとかでないと無理でしょう。
この映画の通りだとすれば、海洋生物は残る可能性が高い。
あと地中、地下の生物も多少は残れるでしょう。
「方舟」に乗り損ねても潜水船のようなものを確保できれば残れる可能性はある。
地殻の変動で建造物はすべてダメという設定なので、地下施設はダメでしょう。
なんというか仕方ないことなんですが、どれも
これも既視感がありまして…。
凄いのは解るのですけど、想像の範囲を超える
ほどの映像でもなかったってことですかねぇ。
作品はKGRさんの仰るとおり、その映像が売
りなんで、ストーリー的にはハナから期待して
いないし、見せる側も映像に拘ったほどまでに
は拘っていないでしょうから、その映像が楽し
めないと辛いってことになっちゃいました。
>想像の範囲を超えるほどの映像でもなかった
よくわかります。
多分、プログラム的にはすごく大変で、
VFXの担当者はものすごく苦労としたと思いますが、
そんなの見る側には関係ないですし。
過去のいろんなディザスター・ムービーが
頭によぎりましたもんね。
コメとトラバ、ありがとうございました。
>途中で荷物である車を捨てれば航続距離が延びるのにと思ったが
それもありかと思います。私は、車のガソリンを抜いて燃料にするのかなと思って観てました。
しかし、大陸の方が移動していたというのは全く想定外でしたね(笑)。
ああ、それもありえましたね。
しかし普通は給油は機外からすると思います。
>大陸の方が移動していたというのは全く想定外
確かに。
そう来たかって感じでした。
私がKGRさんのコメントを放置している間に、こういう映画について語りづらい状況になってしまいましたね。
この映画は大作の割にはバカ映画、でもバカ映画の割には結構楽しめました。
今だったらこういうディザスター・ムービーを同じように楽しめるかどうかは微妙ですけどね。
では、また来させていただきます。今後とも宜しくお願いいたします。
たしかに。
今なら上映中止でしょう。
でも「ヒアアフター」でスマトラ沖地震の津波の様子を見ても
地震前は結局他人事でしたから、
製作側にとっては関係ないかも知れません。