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2013/9/4、新宿ピカデリー、スクリーン3。
あらかじめ試写状と指定席券を交換する方式。
主要キャストと監督の舞台挨拶があったが、それは別記事にて。
*
山田孝之、リリー・フランキー、ピエール瀧、池脇千鶴。
**
やくざの須藤(須藤純次:ピエール瀧)は、3件の傷害殺人で起訴され死刑判決を受ける。
明潮社の記者、藤井修一(山田孝之)は編集長の芝川理恵(村岡希美)から
小菅(東京拘置所)に収監されている須藤からの手紙を渡され面会に行くよう指示される。
須藤は温厚な態度で藤井に接し、今まで隠していた殺人が3件あると告げる。
上告中の身で、不利になる新たな殺人事件を告白する理由を藤井は、
自分が可愛がっていた部下を首謀者の「先生」の嘘で殺してしまったため、
事件を記事にしてもらい、復讐したいのだと言う。
「先生」とは、不動産屋の木村孝雄(リリー・フランキー)。
編集長は信ぴょう性もなく面白味もないとして却下するが、藤井は取材を続ける。
しかし、藤井は須藤と何度か面会を重ねるが、あまりにも須藤の供述があいまいで、
逆に引っかかる藤井は取材を続ける。
最初に殺した被害者の名前も覚えていない、遺体を焼却した場所もあいまい。
次は「島なんとか」と言う老人。
殺して土地を転売、死体はどこかに埋めたと言うが場所もはっきりしない。
3人目は電気屋の親父。
自殺に見せかけて山野に放置し借金のかたに保険金を受け取ったそうだ。
認知症の母を抱え、妻との中もうまくいっていない藤井だったが、
須藤の話を与太話と切り捨てられず、取材を続ける。
そして、徐々に事件の真相が見えてくる。
*
最後に、藤井の母は養護施設に入れられて物語は終わるが、
藤井と妻の関係が修復したのかどうかは語られない。
これがハリウッド映画なら簡単に離婚しているところだろうが、
洋子が妻の立場にこだわり続けるのは、いかにも日本映画らしいかもしれない。
*
映画は事実をもとにしたフィクションであると表示される。
原作の小説はノンフィクションであるとされる。
映画では長さの関係からか、人物関係や事件が整理され、
少しは判りやすくなっているようだ。
*
世の中には消息不明の人物は、老人に限らず大勢いるし、
状況からどう考えても不審死なのに自殺として扱われる事案も多い。
死んだのに永年にわたって年金を受け取っていた話、
行方不明の子供の手当を受け取っていた話、等々、
ちょっと調べれば判りそうなのに、ずっとばれなかった話は多い。
行方不明で消息がつかめず、もしかして特定失踪者(拉致被害者)と思われ、
国もそう認定していたのに、実は漁労中に網に巻き込まれて死んでいた漁師とか、
用務員に殺されて遺棄されていた小学校の先生とか、
何年も表面化しなかった事件もある。
この事件は表面化しただけまだましかもしれない、
ただこれでもすべての事案が明るみに出たわけではない。
闇に葬られた凶悪事件は実はもっともっと多いのかもしれない。
*
判決を受けて自責の念に駆られ、且つ自分と同じくらい悪い男が
のうのうと生きていることに怒り、
復讐を果たそうとする心情は分からないでもないが、
それまで極悪非道の好き勝手やっていた人間が、
如何に反省したとはいえ、あるいは演技だとしても、
あそこまで「良い人」になれるのかは、よくわかりません。
監督は、良い人を演じることの多いリリー・フランキーやピエール瀧の
イメージを壊したかったそうだが、少なくともリリー・フランキーに関しては成功。
当初正義感に駆られて取材を始めた藤井(山田孝之)が
徐々に病的に追い込まれていくのも見ごたえがあった。
あらかじめ試写状と指定席券を交換する方式。
主要キャストと監督の舞台挨拶があったが、それは別記事にて。
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山田孝之、リリー・フランキー、ピエール瀧、池脇千鶴。
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やくざの須藤(須藤純次:ピエール瀧)は、3件の傷害殺人で起訴され死刑判決を受ける。
明潮社の記者、藤井修一(山田孝之)は編集長の芝川理恵(村岡希美)から
小菅(東京拘置所)に収監されている須藤からの手紙を渡され面会に行くよう指示される。
須藤は温厚な態度で藤井に接し、今まで隠していた殺人が3件あると告げる。
上告中の身で、不利になる新たな殺人事件を告白する理由を藤井は、
自分が可愛がっていた部下を首謀者の「先生」の嘘で殺してしまったため、
事件を記事にしてもらい、復讐したいのだと言う。
「先生」とは、不動産屋の木村孝雄(リリー・フランキー)。
編集長は信ぴょう性もなく面白味もないとして却下するが、藤井は取材を続ける。
しかし、藤井は須藤と何度か面会を重ねるが、あまりにも須藤の供述があいまいで、
逆に引っかかる藤井は取材を続ける。
最初に殺した被害者の名前も覚えていない、遺体を焼却した場所もあいまい。
次は「島なんとか」と言う老人。
殺して土地を転売、死体はどこかに埋めたと言うが場所もはっきりしない。
3人目は電気屋の親父。
自殺に見せかけて山野に放置し借金のかたに保険金を受け取ったそうだ。
認知症の母を抱え、妻との中もうまくいっていない藤井だったが、
須藤の話を与太話と切り捨てられず、取材を続ける。
そして、徐々に事件の真相が見えてくる。
*
最後に、藤井の母は養護施設に入れられて物語は終わるが、
藤井と妻の関係が修復したのかどうかは語られない。
これがハリウッド映画なら簡単に離婚しているところだろうが、
洋子が妻の立場にこだわり続けるのは、いかにも日本映画らしいかもしれない。
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映画は事実をもとにしたフィクションであると表示される。
原作の小説はノンフィクションであるとされる。
映画では長さの関係からか、人物関係や事件が整理され、
少しは判りやすくなっているようだ。
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世の中には消息不明の人物は、老人に限らず大勢いるし、
状況からどう考えても不審死なのに自殺として扱われる事案も多い。
死んだのに永年にわたって年金を受け取っていた話、
行方不明の子供の手当を受け取っていた話、等々、
ちょっと調べれば判りそうなのに、ずっとばれなかった話は多い。
行方不明で消息がつかめず、もしかして特定失踪者(拉致被害者)と思われ、
国もそう認定していたのに、実は漁労中に網に巻き込まれて死んでいた漁師とか、
用務員に殺されて遺棄されていた小学校の先生とか、
何年も表面化しなかった事件もある。
この事件は表面化しただけまだましかもしれない、
ただこれでもすべての事案が明るみに出たわけではない。
闇に葬られた凶悪事件は実はもっともっと多いのかもしれない。
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判決を受けて自責の念に駆られ、且つ自分と同じくらい悪い男が
のうのうと生きていることに怒り、
復讐を果たそうとする心情は分からないでもないが、
それまで極悪非道の好き勝手やっていた人間が、
如何に反省したとはいえ、あるいは演技だとしても、
あそこまで「良い人」になれるのかは、よくわかりません。
監督は、良い人を演じることの多いリリー・フランキーやピエール瀧の
イメージを壊したかったそうだが、少なくともリリー・フランキーに関しては成功。
当初正義感に駆られて取材を始めた藤井(山田孝之)が
徐々に病的に追い込まれていくのも見ごたえがあった。
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