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板子、一枚下は地獄

2008-02-21 00:34:10 | Weblog
「生存の可能性おそらくない」自民・笹川氏が発言(読売新聞) - goo ニュース

ご家族、ご親戚、お知り合いの方、漁業関係者の方々のことを考えると、
お気の毒でなりません。

まだまだ捜索をあきらめたわけではないと思いますし、
笹川議員の発言を不謹慎と言うのは、ある意味正論でしょうが、
現実の問題として、この時期そのような状態で海に投げ出されたら、
生存が極めて難しいのは事実です。

同じ行方不明でも、
どこでどうしているかすらわからない行方不明とはわけが違い、
明らかに、冬の極寒の厳冬の海に投げ出され、
救命胴衣もウェットスーツ、ドライスーツなどの防護防寒服も
着ていないとすれば、生存の可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

もとより、漁師の方々はそのことを十分承知で、
それでもなお、確率的にはわずかではあっても
奇跡的に助かる可能性を信じて救助捜索活動に当たっているでしょうから、
それを端から否定するような物の言いようでは大問題でしょうが、
何でもかんでも不謹慎と言うのはあまりにも形式的表面的に過ぎます。

これに限ったことではありませんが、
言葉じりを捉えて何でもかんでもとんでもない発言だと触れまわるのは
本質を見失わせるし、矛先を間違えています。

もし、仮に自分がこの親子の立場だったとして、
ほとんど気を失いながらも、何とか生き延びているとしたら、
発見される可能性を信じて、気を確かに持とうとしているでしょうし、
ましてや議員の発言など知る由もないし、
それで捜索活動が適当になるなどとは思いもしません。
ひたすら捜索が続き、助かることを信じていると思います。

もちろん、笹川議員がどう言おうが、
海の男たちの捜索にかける熱意がいささかもゆらぐことはないでしょうし、
たとえ可能性が低くてもできるだけのことはするでしょう。

しかし、そんな現場の献身的な努力と無関係なところで、
不謹慎だのそうでないのだのの議論こそ、
現場を知らない空論ではないでしょうか。
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