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映画「一度死んでみた」@109シネマズ木場(2020/3/23)

2020-03-27 01:31:42 | 映画感想
映画「一度死んでみた」

2020/3/23、109シネマズ木場、8番スクリーン、F列を選択。

道路が込んでいて、冒頭の数分を見逃した。
本作の予告に出てくる就活の面接シーンは見れなかった。
通常、劇場が発表する上映開始時刻は、予告やCMが始まる時刻で本編上映までには5分から10分ほど間があるのだが、
その日の初回上映の際には、いきなり本編に入ることがある。
それだったかも。



堤真一、広瀬すず、成田亮、木村多江、小澤征悦、リリー・フランキー、松田翔太、島田久作、妻夫木聡



製薬会社社長の野畑計(堤真一)、一人娘の七瀬(広瀬すず)を化学大好き少女に育て上げ、
自身の経営する野畑製薬に入れて後を継がせたいと考えていた。
しかし、研究に没頭するあまり、瀕死の妻、百合子(木村多江)の死に目に会えず、娘の七瀬に嫌われてしまった。

七瀬はデスメタルバンド「魂ズ」を結成し、ボーカルとしてデス、デス叫び、「一度死んでくれ」と歌い上げる。
そんな七瀬をフロアから見守る男、松岡卓(吉沢亮)がいた。
松岡は野畑製薬の社員で社長自ら七瀬を見張るよう命令していたのだ。



そんな日常の12/25。
野畑社長が死んだとの連絡が七瀬に入り、七瀬は亡き父と対面するため、野畑製薬に向かう。



話は2日前にさかのぼる。
野畑製薬はライバル製薬会社のワトソン製薬の田辺社長(島田久作)からの提携の申し出を断り、
経営コンサルタントの渡部(小澤征悦)を雇い財政立て直し中だった。

しかし、研究を続けている若返り薬「ロミオ」をワトソン製薬が開発しているというニュースが流れ、
その内容から会社内部のスパイの存在に気づく。
野畑製薬の研究部では社内でじいさんと呼ばれている研究員の藤井(松田翔太)が「ロミオ」研究過程で
「2日間だけ死んじゃう」薬、ジュリエットの開発に成功したと告げる。

次に松岡が七瀬の行動報告に社長室に野畑を訪ねたとき、野畑は部屋を空けていた。
物音でついロッカーに隠れた松岡は、野畑と渡部のやり取りを聞いてしまう。
渡部はスパイあぶり出しのため、社員にも七瀬にも内緒で死んでみるという提案をし、ジュリエットを服用させる。

渡部は社長が死ぬ前に、と書類にサインさせ、「ロミオ」のデータのありかを訪ねるが、話の途中で死んでしまう。
野畑はあの世の案内人、火野(リリー・フランキー)に三途の川へ連れていかれるが、彼岸にいた亡き妻百合子に
死なないでといわれ、火野はいやいやボートを此岸に戻す。



ここで七瀬が父の会社に駆け付けたところに戻る。
役員会議で、渡部は野畑計の遺言書を取り出し、次期社長は娘の七瀬とし、ワトソン製薬との合併を持ち出すが失敗。
スパイは渡部だった。

七瀬は父の遺体と対面、悪態をついていると父の亡霊が現れる。
松岡が口ごもったのを見て何かを隠していると思った七瀬は亡霊が松岡に取り付きそうだと嘘をつき、
「2日間だけ死んじゃう薬」のことを知る。

一方、渡部は田辺からの指令で野畑計を生き返る前に火葬してしまうよう画策する。
渡部の陰謀に気づいた七瀬と松岡はそれを阻止し、無事に社長を生き返らせることができるのか。
「ロミオ」と「ジュリエット」に隠された秘密とは。

**

話の中身はかなり適当だが、実に面白かった。
「原作小説が云々」と書いている人もいるが、澤本義光のオリジナル脚本で、小説はノベライズしたもの。

公式ホームページをはじめとして映画サイトの多くが「仮死状態」と書いている。
「仮死状態」なら死んでないじゃないか、と思ったのは私だけか。

実際には「死んだ」と判定された人物が後に「生き返る」ことはあるようだが、死人を生き返らせるのは
「アラジン」のジーニーでも不可能なので、「生き返った」のではなく「死んだと思ったのが間違い」で、
「死んでいなかったが、死んだと判断してもおかしくない状態」=>「仮死状態」ということらしい。

それはともかく、書ききれないほどのちょい役多し。

少し多めの出番だったでんでんのほか、木村多江の葬式の僧侶は竹中直人。
城田優、原日出子、佐藤健、古田新太、志尊淳、池田エライザ、柄本時生、真鍋かおりなどなど。
新日本プロレスの真壁と本間も出ているが、相変わらず本間は何を言っているのかわからない。
宇宙飛行士の野口聡一はにぎやかし出演かと思ったら伏線だった。

他にも「じいさん」「ロッカー」などの伏線はきれいに回収されて小気味よかった。



さて、実際に遺体を火葬する場合、市町村などに「死亡診断書」を提出して「火葬許可書」をもらう。
これを火葬場に提出し「火葬済」で「埋葬許可書」になる、だったはずで、勝手に火葬すると遺体損壊になる。
死因が特定できない場合、行政解剖であれば遺族が拒否できるが、事件性を疑われると司法解剖になる。
病院などで医師が臨終を確認できれば良いが、先に死んでしまっている場合、不審死扱いになるので、
あらかじめ医師と結託して、問題とならない「死亡診断書」を作ってもらう必要がある。



ひとつ気になったのが宇宙服。
コメディ映画なので許されるけど、そもそも宇宙服には火葬炉の高熱に耐えうる耐熱性はない。

火葬炉は最低でも800度以上と決められており、実際には千度を超えるらしい。
それに対し、宇宙服の耐熱はせいぜい200度。
もし千度に耐えられたらチャレンジャーの乗組員は爆発では死ななかったかもしれない。
(墜落死しただろうけど)

宇宙服とヘルメットは金具でカチッと嵌める仕組みで、あんなよれよれの首周りはまずい。
仮にヘルメットと宇宙服は熱に耐えられたとしても首から火が回る。
またいくら耐熱性能が優れていたとしても高熱であぶられて一切のすすや汚れが付かないのも違和感があった。
(火葬炉の燃料はガスのはずだか、棺桶や一緒に入れたものが燃える)
汚せない事情(宇宙服がどこからかの借りものだとか)があったのかも。

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