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試写会「ソーシャル・ネットワーク」@中野サンプラザ

2010-12-18 13:03:48 | 映画感想
2010/12/17、中野サンプラザ。

まずまずの入り。
開始時刻の18:30までに入りきるかな、くらいの並びだったが、
予定時刻通り始まった。

**
  
世界最大のSNSであるフェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグの
フェイスブック創設前後からの集合離散の顛末を映画化。



ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、
アーミー・ハマー、ジャスティン・ディンバレーク



2003年、秋。
ハーバード大の2年生、マーク・ザッカーバーグは、デートでエリカとケンカ、
ついには「ボストン大のくせに」と言って振られてしまう。

頭に来たマークは、寮の自室に戻り、ブログにエリカの悪口を書き込む。
そして、寮生名簿(face book)にハッキング、学生の顔写真を手に入れ、
エドアルド・サヴェリン(アンドリュー・ガーフィールド)の手も借りて、
女子大生の勝ち抜き品評会サイト「フェイスマッシュ」を立ち上げる。

サイトは瞬く間に学生の間で評判となり、大量アクセスによって、
ハーバード大のサーバーがダウン、マークは大学からけん責を受け、
また、このサイト開設によって大きく評判を下げた。

ハーバード大ボート部の双子兄弟、キャメロン/タイラー(アーミー・ハマー)と、
ディヴィヤ・ナレンドラ(マックス・ミンゲラ)は、
学生同志の交流サイト「ハーバード・コネクション」の制作をマークに依頼する。

マークは当初難色を示すが、結局受けいれ、エドアルドとともにロジックを練る。
しかし、マークはアイデアを膨らませて、自分たちのサイトを作り始める。
そしてついに、2004年「ザ・フェイスブック」を立ち上げる。

兄弟とディヴィヤはアイデアの盗用だと怒りながらも、当初は紳士的に対応する。

「ザ・フェイスブック」は瞬く間に、ハーバード大生の人気サイトとなり、
参加者を増やしていく。
CFO(財務担当役員)であるエドアルドは、収益を上げることを主張し、
しばしばマークと対立する。
ここに、一発儲けようとする人物も加わって紆余曲折があり、
マークは2つの訴訟を起こされることになる。



まずまず面白かった。
既に訴訟が起こされ、弁護士を含めた和議調整のテーブルで、
過去のいきさつをあらわにしながら進めていく展開。

代理人としての弁護士がかなり大きい役割と言うか、
調整役として機能しているのも面白かった。

ブログの使い方がツイッターライクなのはちょっとびっくり。

例によって、予告に惑わされないこと。

6億ドル要求している、自腹で払うよ、だから仕事を続けさせて、
理解できません、どの辺が?
は、相変わらずミスリードな構成と言えるだろう。

「だから仕事を続けさせて」の部分の字幕が間違っている、
いや意図的に変えられている?

字幕では書かれていなかったが、台詞によく出てくるアパッチ(Apache)は、
UNIX系のサーバーで動くウェブサーバーソフト。
かなり一般的に使われている。



わざとだろうが、ジェシー・アイゼンバーグがすごい早口で、とても聞き取れない。
字幕ですら追いつけない感じだった。

冒頭にマーク・ザッカーバーグがエリカ・アルブライト(ルーラー・マーラ)
との会話がかみ合わないシーンがある。

あの部分はマークの性格と言うか性質と言うか、
思考パターンをよくあらわしている。
エリカの言う「話が飛んで」ついていけない、のではなく、思考がマルチスレッドなのだ。
つまり複数の全く異なる話題を同時に考えて、同時に会話を進めている。
話が飛ぶのは別の話題に飛んだら戻ってこないけど、
同時進行では元の話題が思考から消えてないで続く。
普通の人間がついていけないのは当然と言えば当然だ。



ほとんど実在の人物の実名をそのまま使っている。

*ここから訂正あり*

ナップスターについて間違った記述をしていたので訂正しておく。

ナップスターの創業者はショーン・ファニングとショーン・パーカー。
ショーン・ファニング(Shawn Fanning)がプログラマーで、
ショーン・パーカー(Sean Parker)は、映画の通り、
Facebookのアドバイザーとして関与した。

以前はこのファニングとパーカーの名前を混同し、ショーン・ファニングを
映画の中でショーン・パーカーとしてえがいていると勘違いしたが、
ショーン・ファニングはFacebookには直接タッチしていない。

巷間ナップスターの創始者としては、ショーン・ファニングを指すことが多い。

ちょうどFacebookの創始者をマーク・ザッカーバーグとすることと同じだろう。

(創始者と創業者で用語を使い分けていることに注意)

ナップスターはご承知の通り、P2Pとしては興味深い技術だったが、
著作権法に触れるということで、提訴され敗訴し、サービスを停止。
その後合法的サービスも開始したが紆余曲折あって、日本でのサービスは終了している。

なお、本件に関連して間違ったコメントを書き込んだはずだが、
どの方のブログに書いたか見つけることができなかった。
間違ったコメントを書きこんでしまった方にはお詫びします。

*訂正終り*

途中、ビル・ゲイツが出てくる。
スティーブ・シアーズ(Steve Sires)が演じているが、よく似ている。
どうやらビル・ゲイツのそっくり俳優でもあるらしく、
別の映画でもビル・ゲイツを演じている。


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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (mig)
2010-12-22 14:14:01
TBありがとうございます。
噂にたがわず面白かったですね-.
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migさんへ (KGR)
2010-12-22 15:31:28
予告で見て気になってました。

予告はミスリードですが、中身は面白かったです。
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こんばんは (dai)
2010-12-26 00:01:23
訴訟とFacebook創設を同時進行で描いているところが非常に興味深かったです。

用語は詳しくない人には分からないものが多かった気がしますね。
返信する
daiさんへ (KGR)
2010-12-26 00:44:13
ITに限りませんが、業界用語や専門用語が頻出する場合、どこまでをどう訳すのか、字幕製作者は悩むでしょうね。

判っている人には判らない人は何が判らないのかが判らないので。

技術的な部分はさらっと流していた気がします。
返信する
こんにちは。 (BROOK)
2011-01-15 14:19:53
時間軸を巧みに交錯させた展開で、
全く飽きませんでした。

ただ、SNS等を知らない人にとっては、難しい作品でしょうね・・・。
返信する
SNS等を知らない人にとっては、難しい (KGR)
2011-01-15 15:34:20
そうですね。
作りや仕組みよりも「価値」が理解しにくかったりして。

ウィンクルボス兄弟がかっこよかったなぁ。
ボディ・ダブルのジョシュ・ペンスがちょっと可哀想な気もします。
返信する
こんばんは♪ (ひろちゃん)
2011-01-23 00:05:23
トラコメありがとうございました!
実は、KGRさんの感想読ませて頂いて、
ショーンのところは???と思いましたが、
もしかしたら自分の勘違いかも?と思いまして(KGRさんのほうがいつも信頼性のある情報なので・笑)もう1度確認しようかと思って
いました。
KGRさんの勘違いとのことで、もっと早く
コメすれば良かったと反省しております(ーー;)
返信する
ひろちゃんさんへ (KGR)
2011-01-23 16:08:24
ナップスターと言えば、ファニングと思い込み、
ショーン・パーカーについては、
日本語の記事が見つからず見落としてました。

ひろちゃんさんの記事が無ければ気づかないところでした。
ありがとうございます。

ファニングとパーカーは言ってみれば、
技術者と商売人ってところでしょうか。
返信する
ノンフィクション (ひらりん)
2011-01-26 03:52:16
最近、ショーン・パーカーがインタビューで、かっこよく(映画的に)作られてるので、これはフィクション映画だ・・・みたいな発言をしてましたね。まあ、脚色しないと作品にならないんでしょうが!!!
返信する
ひらりんさんへ (KGR)
2011-01-26 08:45:59
>これはフィクション映画
ショーン・パーカーは特にやな奴だったので、
事実そのままと思われても嫌でしょうけど。

マーク・ザッカーバーグも
サンダル以外みんな違うとか、
本当なのはサンダルだけとか
言ったとか言わなかったとか、
(元記事がもう探せませんのであやふやですが)
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