大動脈解離の突然死

６/２０に母が亡くなった。

大動脈解離。

３層構造になっている大動脈が何らかの理由で層がはがれたもの。

層がはがれたから血が流れ込むのか、
血が流れ込んだから層がはがれるのかは良く知らないけど、
胸部の激痛を伴うことで発見されるようだが、
所見のないこともあるようだ。

層構造が壊れた血管はもろく、破裂して大出血を起こすことがあり、
突然死に至る、これがまさにうちの母。

足腰が痛いとは言っていたが、胸が苦しいとは一度も言ったことがなく
ましてや激痛があるとはおくびにも出していなかった。

痛いのを無理して我慢するような人ではなかったので、
本当に自分でも気づいていなかったと思われる。

葬儀後、かかりつけのお医者さんに死去のご報告をし、
大動脈解離でしたが、全く気付きませんでした、と申し上げたところ、
「外からはわかりません」とおっしゃられた。

実際、検死でもＣＴスキャンして初めて死因が判明したようだ。

検視医による死亡推定時刻は午後１時。

流し台に寄りかかったままの姿勢で死んでいたらしく、
昼食を摂って食後の薬を飲もうとして、突然死んだ？

足腰が不自由になって手首も痛いので、調理はせず、
弁当の宅配をお願いしている。

その日もお昼はいつものように１１時半ごろ配達してもらい、
いつものように配達の人とも会話し、元気だったとのこと。

ところが３時半ころに夕食の配達に来たところ応答がなく、
異常時の約束通りケアマネジャーに連絡、
ケアマネジャーが４時ころ飛んで行ったところ、死んでいるのを発見した。

薬が流しに散らばっており、手にもいくつか持っていたとのこと。
そこから妹は昼食後の薬を飲もうとしていたと思ったようだ。

その後、母の残した日記を見ると当日も記載があり、
「いいとも見て昼食、ハミガキ薬のみ、ウロウロしたり」
とあって、ペンが変わって
「ごきげんよう見て、徹子の部屋見て、いろいろ書いたり」
と書いてあった。

「徹子の部屋」を最後まで見たとすれば、２時ちょっと前。

日記帳を置いてあるのは寝室なので、リビングから寝室に移動、
日記を書いて一息入れ、再び台所に戻って、錠剤のシートをバラし、
ケース（薬を一回分ずつ小分けする）に入れようとしていたと思われる。

その時、胸が苦しいとか痛みが激しかったらそんなことはしないわけで、
何ともなかったんでしょうね。

と、すれば２時半から３時ころ、ほんとに突然起こったことだったようで、
わずか１時間後にはもう死んでいたのを発見されていたことになる。

仮に誰かがそばにいても助からなかっただろう程の突発的な出来事だったようだ。