大相撲、貴源治懲戒解雇

大相撲の十両貴源治が大麻吸引で懲戒解雇となった。

大麻について何か書くと、海外では許容されているとか、吸引は罪にならないとか、
たばこや酒よりましとか、いろんな意見を受けることがある。
確かに国や地域によっては合法化されているし、医療用では許可されているところも。
日本の法律でも無許可の所持や栽培、譲渡などが禁止されているが吸引は禁止されていない。

法律上どうなのかと言う問題と、所属する組織でどう規定されているかは別問題。
酒やたばこも所持も飲用、吸引が法律で禁止されているわけではないが、仕事中は禁酒だし
職場での喫煙を禁止しているところは多い。喫煙スペースを設けていないところもある。

法を盾に煙草を自席で吸ってはいけないのはおかしい、喫煙者の権利を侵害しているとして
訴えたらどうなるだろうか。

話が脱線したが、過去大麻では何人もの力士が解雇されている。
貴源治は、兄の貴ノ富士が度重なる付き人らへの暴力で首になった際、
自身も若手力士や付き人への暴言、モラハラで譴責（けんせき）処分を受けているうえ、
今回も当初は大麻は吸っておらず、服用薬に大麻成分が入っているらしいと嘘をついたことも
厳しい処分となった要因の一つのようだ。

阿炎も初めは嘘をついていたし、朝乃山も当初嘘をついていたので厳しい処分を受けている。
誰しも自己保身で言い訳や言い逃れをしたくなるのはやむを得ないが、朝乃山のように
「もし嘘がばれたら大変なことになるから正直に言いなさい」と言われてもしらを切り、
結局ばれて、首にはならなかったもの重大な処分となっている。

土俵上でも気になるのは「勝てばいい」「勝つためにはルール違反でなければ何をやっても良い」と
「勝利が正義」になっている点。
相撲での「違反でなければ良い」が、日常生活でも「違反がばれなきゃいい」になっていないか、
横綱の品格がどうのこうのいう以前に力士全体の人間形成を今一度見直した方がいいかも・・

協会としてもいろいろ講座を開催して力士教育に力を入れているようだが、いくら講義を開催しても
「寝てたからよくわからない」と言ってのける力士がいては、馬耳東風、カエルの面になんとやら。