クリント・イーストウッド監督、渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、中村獅童。
硫黄島2部作の後編、日本軍から見た視点で描かれている。
前評判の高さに、アメリカでの公開が早まり12/20になりました。
全編日本語ですが、アカデミーでは外国語映画賞のエントリー資格なし、
ただし、アメリカ映画としての資格はありますので、
何らかの賞にノミネートされることと思います。
ゴールデン・グローブ賞では監督賞と外国語映画賞にノミネートされています。
このほか、現在までに
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞最優秀作品賞を受賞、
ロサンゼルス映画批評家協会賞最優秀作品賞を受賞、
アメリカ映画協会賞の“今年の作品賞トップ10”に選出されています。
*
さて、2005年の硫黄島。
硫黄島協会の会員が洞窟の中に埋められた「何か」を発見した。
それがどのようにして埋められ、何だったかは物語の最後に明かされる。
時代は遡り、1944年の硫黄島。
栗林中将(渡辺謙)は小笠原兵団長に赴任(6月8日には)硫黄島に司令部を置き、
硫黄島防衛の指揮を取ることになった。
それまでの帝国陸海軍の反目や体罰主義、海岸線死守作戦などをことごとく否定、
アメリカ軍の上陸を前提とした作戦に切り替えた。
パン屋から徴兵された一兵卒である西郷(二宮和也)らも理不尽な体罰から救われた。
(6月20日前後の)マリアナ海戦での日本軍の敗北を知った栗林中将は、
補給途絶を覚悟し、硫黄島の地下要塞化に取り組んだ。
部隊には、ロサンゼルスオリンピックの馬術で金メダルを取った
西中佐(井原剛志)の戦車部隊もいた。
(12月頃には)硫黄島は連日のように米軍の爆撃を受けるようになる。
(翌年2月13日)日本軍はサイパンを出港したアメリカ軍船団を発見、
(2月19日)アメリカ軍は、ついに硫黄島上陸を開始する。
それから長く苦しい持久戦が始まる。
確かに米軍に多大な損害を与えたが、結局は物量共に勝る米軍相手に多勢に無勢、
退却もままならぬまま自決する兵もあり、文字通り弾丸尽き水涸れの状態となる。
(3月17日最後の総攻撃、この日をもって日本の組織的攻撃は終了を遂げた)
そして(3月26日)栗林中将を先頭に最後の突撃が行われ、
36日間にわたる硫黄島の戦いは終わった。
(かっこ内の日付は筆者注)
*
重く暗い映画。
色を薄めに仕上げた映像が暗さをさらに強調する。
クリント・イーストウッドは明るい映画は撮れんのか。
日本兵を全体主義、軍国主義の亡者としてではなく、
一介の人間として描きだした。
「父親たちの星条旗」ともども従来の戦争ものとは一線を画す。
かといって、「反戦もの」ではない。
まあ、でもよくできていると思います。
随所に「父親たちの星条旗」で使われた映像が重なっていて、
同じ事実を「双方から見た視点」というか、
現実には同時には見れない事実を2本の作品にすることによって
観客に「双方から見せた」といえるでしょう。
淡々と進行する割には、2時間25分もあったとは思えませんでした。
これは「父親たちの星条旗」も同様なので、監督の手法なのだろうが、
一部の人の感想にまるで2、3日の出来事のようだったとあったりするので、
できれば、2005と1944だけではなく、
もう少し日付を入れるか、言わせるかして、時間の流れを見せた方が良かったかも。
硫黄島2部作の後編、日本軍から見た視点で描かれている。
前評判の高さに、アメリカでの公開が早まり12/20になりました。
全編日本語ですが、アカデミーでは外国語映画賞のエントリー資格なし、
ただし、アメリカ映画としての資格はありますので、
何らかの賞にノミネートされることと思います。
ゴールデン・グローブ賞では監督賞と外国語映画賞にノミネートされています。
このほか、現在までに
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞最優秀作品賞を受賞、
ロサンゼルス映画批評家協会賞最優秀作品賞を受賞、
アメリカ映画協会賞の“今年の作品賞トップ10”に選出されています。
*
さて、2005年の硫黄島。
硫黄島協会の会員が洞窟の中に埋められた「何か」を発見した。
それがどのようにして埋められ、何だったかは物語の最後に明かされる。
時代は遡り、1944年の硫黄島。
栗林中将(渡辺謙)は小笠原兵団長に赴任(6月8日には)硫黄島に司令部を置き、
硫黄島防衛の指揮を取ることになった。
それまでの帝国陸海軍の反目や体罰主義、海岸線死守作戦などをことごとく否定、
アメリカ軍の上陸を前提とした作戦に切り替えた。
パン屋から徴兵された一兵卒である西郷(二宮和也)らも理不尽な体罰から救われた。
(6月20日前後の)マリアナ海戦での日本軍の敗北を知った栗林中将は、
補給途絶を覚悟し、硫黄島の地下要塞化に取り組んだ。
部隊には、ロサンゼルスオリンピックの馬術で金メダルを取った
西中佐(井原剛志)の戦車部隊もいた。
(12月頃には)硫黄島は連日のように米軍の爆撃を受けるようになる。
(翌年2月13日)日本軍はサイパンを出港したアメリカ軍船団を発見、
(2月19日)アメリカ軍は、ついに硫黄島上陸を開始する。
それから長く苦しい持久戦が始まる。
確かに米軍に多大な損害を与えたが、結局は物量共に勝る米軍相手に多勢に無勢、
退却もままならぬまま自決する兵もあり、文字通り弾丸尽き水涸れの状態となる。
(3月17日最後の総攻撃、この日をもって日本の組織的攻撃は終了を遂げた)
そして(3月26日)栗林中将を先頭に最後の突撃が行われ、
36日間にわたる硫黄島の戦いは終わった。
(かっこ内の日付は筆者注)
*
重く暗い映画。
色を薄めに仕上げた映像が暗さをさらに強調する。
クリント・イーストウッドは明るい映画は撮れんのか。
日本兵を全体主義、軍国主義の亡者としてではなく、
一介の人間として描きだした。
「父親たちの星条旗」ともども従来の戦争ものとは一線を画す。
かといって、「反戦もの」ではない。
まあ、でもよくできていると思います。
随所に「父親たちの星条旗」で使われた映像が重なっていて、
同じ事実を「双方から見た視点」というか、
現実には同時には見れない事実を2本の作品にすることによって
観客に「双方から見せた」といえるでしょう。
淡々と進行する割には、2時間25分もあったとは思えませんでした。
これは「父親たちの星条旗」も同様なので、監督の手法なのだろうが、
一部の人の感想にまるで2、3日の出来事のようだったとあったりするので、
できれば、2005と1944だけではなく、
もう少し日付を入れるか、言わせるかして、時間の流れを見せた方が良かったかも。
記事の件どうもありがとうございます
早速訂正いたします。
きっとKGRさんと私は年齢的に近いかもしれませんね。
また宜しくです。