当時のトロッコ車両は、今使われている客車ベースの改造車ではなく、貨車ベースの改造車だった。つまり元々が人間用ではないので、サスペンションが板バネ(大型トラックの後輪で見るやつ)で、堅くてうるさく、乗り心地がすこぶる悪かった。しかし席に座ると、今のトロッコ車にはある目線の高さの柵の横棒がなかったので、見晴らしだけは良かった。瓶のビールを開け、つまみなどをテーブルに展開して旅の準備を整え、発車を待つ。動きながら何かを飲み食いするのも、こうした旅でないとあまり経験しない状況だと思う。駅弁なども、止まっている車内やホーム上のベンチではなく、動いている車内だと、ことさら旨いように感じる。
定時になり程なく発車、いきなり想定外の問題発生!サスが堅いので、小刻みな突き上げるような振動がある。テーブル上にある乾き物のつまみなど、質量の軽いものは、紙相撲の原理で、小刻みに振動しながら少しずつ位置を変え、終いにはテーブルから落下してしまうのだ。プラコップになみなみ注がれたビールや、ビール瓶は質量があるので大丈夫だが、飲んで残りが少なくなった途端にコップも自主的にテーブルの端方向へ移動を開始る。
片手でつまみを押さえ、もう一方の手でコップを押さえつつ、ビールを味わい、風景を楽しみ・・・どう見ても、あまり「ほろ酔い気分でのんびりと」といった状況ではない。だがこの状況はすこぶる楽しかった。たとえガード下であっても居酒屋ではこれ程の状況にはなるまい。
今ではトロッコ車も乗り心地が格段に良い客車ベースになった。したがって小刻みな振動はもう起こらない。ほろ酔いになるには良いが、あの、あわただしくも馬鹿馬鹿しい楽しさはもう過去のものとなった。
定時になり程なく発車、いきなり想定外の問題発生!サスが堅いので、小刻みな突き上げるような振動がある。テーブル上にある乾き物のつまみなど、質量の軽いものは、紙相撲の原理で、小刻みに振動しながら少しずつ位置を変え、終いにはテーブルから落下してしまうのだ。プラコップになみなみ注がれたビールや、ビール瓶は質量があるので大丈夫だが、飲んで残りが少なくなった途端にコップも自主的にテーブルの端方向へ移動を開始る。
片手でつまみを押さえ、もう一方の手でコップを押さえつつ、ビールを味わい、風景を楽しみ・・・どう見ても、あまり「ほろ酔い気分でのんびりと」といった状況ではない。だがこの状況はすこぶる楽しかった。たとえガード下であっても居酒屋ではこれ程の状況にはなるまい。
今ではトロッコ車も乗り心地が格段に良い客車ベースになった。したがって小刻みな振動はもう起こらない。ほろ酔いになるには良いが、あの、あわただしくも馬鹿馬鹿しい楽しさはもう過去のものとなった。
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