腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



「自分で電池交換しようと思ったけど、でけへんわ!」とG-ショックを持ってこられるお客様が時々います。
確かにG-ショックって裏ブタ4ヶ所に小さいネジで留めているだけなので、精密ドライバーがあれば家で開けてみたくなります。しかし、G-ショックに限らずデジタルウォッチの大半は電池を入れ替えるだけでは正常に作動しないのです。電池を入れ替えた後、電池の+面と機械のACを金属のピンセットでショートさせないとダメなのです。更に言うと、電池はプラスチックか竹(木製)のピンセットでつままなければいけませんし、ゴムパッキンにはグリースを塗らなければいけません。更に更に、裏ブタを外したまま時計をひっくり返すと、ムーブメントに差し込まれている小さいスプリングがどこかへ行ってしまいます。このスプリングがないと音が一切鳴らなくなります。意外とやらなければいけないこと多いんです。

任せてちょ~だいよ、お父さん!時計壊しますよ~!

まだアナログ(針)時計でしたら電池入れ替えるだけでOKなのですが、裏ブタ開けるのは専用工具がないと難しいですし、むき出しになっているコイルをちょっとでも引っ掛けてキズを付けると壊れます!

やはり任せてもらったほうが無難ですよ。

電池交換は簡単なようで、専用工具が必要ですし、技術、経験、勘、勇気、忍耐、努力、そしてほんのチョッピリ愛情がないとできません。時計触るの好きですねん、私。


愛情たっぷりの腕時計修理専門店トゥールビヨンでございます。ちなみに私、『できるかな』のゴンタ君のモノマネ、得意です。

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