腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



先日お預かりしていたクレドールが修理センターから戻ってきました。
修理内容はと言いますと、文字盤交換と電池交換。

生憎、同じ文字盤が大阪のサービスセンターに無く、東京送りになってしまうということだったので、今回は白(銀色)から金色(アイボリー)に交換することになりました。

こちら↓
 クレドール 8N70 18金ホワイトゴールド製。

東大阪市在住のH様の所有。大変素晴らしい時計ですね~。大事にお使い下さいませ。

交換前の文字盤がこちら↓


ご覧の通り、文字盤回りにサビが見られます。緑青(ろくしょう)と呼ばれる青サビです。古いお寺の仏像や釣鐘などが所々緑色になってるでしょう。あれと同じ。

“ステンレスは錆びない”というのは間違いで、“錆びにくい”が正解。錆びます。


今回、もう一つご紹介したいのが、非常に珍しいSEIKOのクォーツ。
隣の宝くじ売り場を経営していらっしゃるF社長。
実はうちがオープンした時の第1号のお客様でした。その時電池交換させてもらったのですが、その時計が2度目の電池交換。

こちら↓


SEIKOのロゴの下には“V.F.A”と表記されています。
インターネットで色々調べましたところ、VFAとは“Very Fine Adiusted”(特別調製品)の頭文字だそうです。

セイコー舎は1969年にクォーツ時計を発明しましたが、その4年後に月差5秒を謳い文句に発売されたのがこの時計だったようです。日付と曜日が付いたこちらの3923は1974年製と思われます。当時の定価は10万円くらいだそうです!! およよ!

ケースサイド↓
 かなりの肉厚。

最大の特徴は、文字盤右上で1秒毎に点滅するLEDライト。
これ↓
 ウルトラマンのカラータイマーを意識したんでしょうか?

F社長曰く
「何か知らんが、ガラクタ箱の中にコロがっとった。動くんやったら使おかな」

って、社長!この時計、なかなかのモデルのようですぜ。
いらなくなったらくださいね。


もうそろそろお昼なので、胸のカラータイマーが点滅してきた腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。


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