築地移転問題でマスゴミが一斉に騒いでいるので、なんかおかしいな。。。と思ってました。
「新聞・テレビ等のマスゴミが一斉に騒いだ時は要注意」
これ、絶対に覚えて欲しいフレーズです。
内閣官房参与でもある、藤井聡先生が以下の寄稿をされたので、是非一読してみて下さい。
================
(以下、全文を転載します)
号外【藤井聡】築地移転・豊洲問題:「地下室」の方が「盛土」よりも衛生的で安全である、という技術論
FROM 藤井聡@京都大学大学院教授、内閣官房参与
豊洲の土壌汚染対策の「盛土」について、様々に報道されていますが、その基本的な論調は、これまでの説明がウソだった、汚染対策が徹底していなかった、というトーンです。
(例えば、http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0914_2.html)
もちろん、これまでの説明と現状との乖離があったのか否か等については、事実関係を確認する必要がありますし、「地下室にたまっている水」については、施工管理がどうなっていたのか等を確認する必要がありますが、
「建物の衛生・安全性」
の視点から、
A)地下室を造った今回のケース(地下室有りケース)
と
B)地下室を造らず、直接、建物を盛土の上に造ったケース(盛土上建設ケース)
を比較すれば、技術的な一般論としては、A)「地下室有りケース」の方が、B)「盛り土上建物ケース」よりも「衛生的」だと結論付けることができるものと思われます。
というのも、そもそも、建築物を建てるときには「基礎杭」をうつのですが、その基礎杭にそって、(毛細管現象によって)盛土下の地下水が建築物下に上がってくることは想定範囲内の事実です。そしてそこまで上がってきた地下水は、コンクリート壁の打ち継ぎ目の目地や壁そのものに存在する小さな割れ目などを通って、建物内にも浸入することは避けられません。つまり、「地下室有りケース」のみならず、「盛り土上建物ケース」でも、基礎杭を打つ以上は、地下水が建物内に侵入することは不可避なのです。
したがって、そういう建物のところまで昇ってきた地下水をくみ上げる排水システムは、いずれのケースでも必須なのです。
この時、A)「地下室有りケース」の場合には(排水システムが適正である限り)、(市場で活用される)地上階に、地下水が浸入する可能性はほぼゼロになりますが、B)「盛り土上建物ケース」においては、(市場で活用される)地上階に、地下水が直接浸入する危険性があるのです。
逆に言うなら、A)「地下室有りケース」の場合には、その地下室のおかげで、地下水と、地上階の市場施設を「遮断」することが可能となるのです!
・・・
繰り返しますが、以上はあくまでも一般論であり、最終的な結論を申し上げるには、さらに専門的なデータを確認することが必要ですし、これまでの広報が適切だったか等とは別次元の問題ですが、少なくとも「技術的な一般論」を言うなら、
「都民」のためには、
現在の「地下室有りケース」の方が、
より衛生的で、しかも、安全である
と、結論づけられるものと思います。
(なお、本件については、地盤工学がご専門の京大教授の同僚の先生に確認し、詳しいところ、ご教示いただきました。。。というか、その同僚曰く、
「普通考えたら、脆弱な地盤の上に建物たてるんやったら、地下室つくらな危ないやろ。しかも、衛生の点から言うても、地下室ある方が地下水と地上階が遮断できるからむしろええで。だから今回の施工は、メチャクチャ普通の施工やと思うけどなぁ」
という風に教えていただきました)。
いずれにせよ、得体の知れないデマやウソや思い込みで世論が形成され、都民にとって重大な意味を持つ市場の改善が頓挫したり、ゆがめられたりすることは、都民のためにも是非とも避けなければなりません。事実と理性に基づいた冷静な態度が、今、強く求められているのではないかと思います。
・・・もしも本件についてご賛同されるのなら、是非、上記一般論、いろいろな方にご紹介頂ければ幸いです。
以上、ご紹介まで。
追伸1:「耐震性」の点で言うなら、建物が地下にまで埋め込まれているA)「地下室有りケース」の方が、盛土の上に建物が「載せられている」B)「盛土上建物ケース」よりも、圧倒的に秀逸である旨も付言しておきたいと思います。
追伸2:地下室にたまった水のPHが高い、と言われていますが、それは、地下の汚染物質(ベンゼン)とは全く異なるものである可能性が極めて高いと思われます。一般に、コンクリート成分が混入した水のPHは高くなるからです。
追伸3:万一、今後の調査でベンゼンが「基準値以上」で見つかったのなら、それは由々しき事態となります。当然、豊洲への移転は抜本的に見直す必要もでてくるでしょう。ただし、これまでの調査が適正だとするなら、その可能性は限りなくゼロに近いと思われます(なお、ここで注意しておきますが、基準値から遙かに低い水準でごく微量見つかったとしても、それは問題ではありません)。
追伸4:地下室に水が溜まっている映像が「ショッキング」さを装いつつ繰り返しTV放送されています。繰り返しますが、施工管理の中で、共用前の地下水をどう処理するかがどのように検討されていたのかについては確認が必要ですが、図面情報からは「地下水排水システム」が存在していますので、実際の共用前には、その排水システムが駆動し、地下水は無い状態で市場が開かれていたであろう可能性は十二分以上に考えられます。
追伸5:しかも、「公開されている議事録」を見れば、豊洲についての正式な「技術会議」にて、「盛土上建設ケース」でなく「地下室有りケース」で建物を建設することが「図面」の形で事務方から提案され、(地下室有りケースでつくるなんて聞いていない、という趣旨でマスコミ上で「憤って」見せた産業技術大学院大学の川田誠一学長を含めた全委員が、それに対して異論を唱えず、正式に「承諾」した様子が確認できます(つまり、万一「盛土上建設ケース」が技術的に問題であるなら、それは技術会議の責任問題に直結することになるでしょう。逆にもし技術会議が適切に機能しているのなら、今回の施工にはなんら問題等無い、ということになるでしょう)。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160915-00062196/
追伸6:上記は基本的にいずれも技術的な一般論でありますが、別の技術的一般論、あるいは「技術的な具体論」がおありでしたら、それについても併せて是非、情報配信いただけると、本件についての国民理解がより深まるのではないかと思います
追伸7:本記事は、ことの重要性を鑑み、Facebook配信情報を一部加筆した上で、を改めて配信したものです。
https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/860033917430886
「新聞・テレビ等のマスゴミが一斉に騒いだ時は要注意」
これ、絶対に覚えて欲しいフレーズです。
内閣官房参与でもある、藤井聡先生が以下の寄稿をされたので、是非一読してみて下さい。
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(以下、全文を転載します)
号外【藤井聡】築地移転・豊洲問題:「地下室」の方が「盛土」よりも衛生的で安全である、という技術論
FROM 藤井聡@京都大学大学院教授、内閣官房参与
豊洲の土壌汚染対策の「盛土」について、様々に報道されていますが、その基本的な論調は、これまでの説明がウソだった、汚染対策が徹底していなかった、というトーンです。
(例えば、http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0914_2.html)
もちろん、これまでの説明と現状との乖離があったのか否か等については、事実関係を確認する必要がありますし、「地下室にたまっている水」については、施工管理がどうなっていたのか等を確認する必要がありますが、
「建物の衛生・安全性」
の視点から、
A)地下室を造った今回のケース(地下室有りケース)
と
B)地下室を造らず、直接、建物を盛土の上に造ったケース(盛土上建設ケース)
を比較すれば、技術的な一般論としては、A)「地下室有りケース」の方が、B)「盛り土上建物ケース」よりも「衛生的」だと結論付けることができるものと思われます。
というのも、そもそも、建築物を建てるときには「基礎杭」をうつのですが、その基礎杭にそって、(毛細管現象によって)盛土下の地下水が建築物下に上がってくることは想定範囲内の事実です。そしてそこまで上がってきた地下水は、コンクリート壁の打ち継ぎ目の目地や壁そのものに存在する小さな割れ目などを通って、建物内にも浸入することは避けられません。つまり、「地下室有りケース」のみならず、「盛り土上建物ケース」でも、基礎杭を打つ以上は、地下水が建物内に侵入することは不可避なのです。
したがって、そういう建物のところまで昇ってきた地下水をくみ上げる排水システムは、いずれのケースでも必須なのです。
この時、A)「地下室有りケース」の場合には(排水システムが適正である限り)、(市場で活用される)地上階に、地下水が浸入する可能性はほぼゼロになりますが、B)「盛り土上建物ケース」においては、(市場で活用される)地上階に、地下水が直接浸入する危険性があるのです。
逆に言うなら、A)「地下室有りケース」の場合には、その地下室のおかげで、地下水と、地上階の市場施設を「遮断」することが可能となるのです!
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繰り返しますが、以上はあくまでも一般論であり、最終的な結論を申し上げるには、さらに専門的なデータを確認することが必要ですし、これまでの広報が適切だったか等とは別次元の問題ですが、少なくとも「技術的な一般論」を言うなら、
「都民」のためには、
現在の「地下室有りケース」の方が、
より衛生的で、しかも、安全である
と、結論づけられるものと思います。
(なお、本件については、地盤工学がご専門の京大教授の同僚の先生に確認し、詳しいところ、ご教示いただきました。。。というか、その同僚曰く、
「普通考えたら、脆弱な地盤の上に建物たてるんやったら、地下室つくらな危ないやろ。しかも、衛生の点から言うても、地下室ある方が地下水と地上階が遮断できるからむしろええで。だから今回の施工は、メチャクチャ普通の施工やと思うけどなぁ」
という風に教えていただきました)。
いずれにせよ、得体の知れないデマやウソや思い込みで世論が形成され、都民にとって重大な意味を持つ市場の改善が頓挫したり、ゆがめられたりすることは、都民のためにも是非とも避けなければなりません。事実と理性に基づいた冷静な態度が、今、強く求められているのではないかと思います。
・・・もしも本件についてご賛同されるのなら、是非、上記一般論、いろいろな方にご紹介頂ければ幸いです。
以上、ご紹介まで。
追伸1:「耐震性」の点で言うなら、建物が地下にまで埋め込まれているA)「地下室有りケース」の方が、盛土の上に建物が「載せられている」B)「盛土上建物ケース」よりも、圧倒的に秀逸である旨も付言しておきたいと思います。
追伸2:地下室にたまった水のPHが高い、と言われていますが、それは、地下の汚染物質(ベンゼン)とは全く異なるものである可能性が極めて高いと思われます。一般に、コンクリート成分が混入した水のPHは高くなるからです。
追伸3:万一、今後の調査でベンゼンが「基準値以上」で見つかったのなら、それは由々しき事態となります。当然、豊洲への移転は抜本的に見直す必要もでてくるでしょう。ただし、これまでの調査が適正だとするなら、その可能性は限りなくゼロに近いと思われます(なお、ここで注意しておきますが、基準値から遙かに低い水準でごく微量見つかったとしても、それは問題ではありません)。
追伸4:地下室に水が溜まっている映像が「ショッキング」さを装いつつ繰り返しTV放送されています。繰り返しますが、施工管理の中で、共用前の地下水をどう処理するかがどのように検討されていたのかについては確認が必要ですが、図面情報からは「地下水排水システム」が存在していますので、実際の共用前には、その排水システムが駆動し、地下水は無い状態で市場が開かれていたであろう可能性は十二分以上に考えられます。
追伸5:しかも、「公開されている議事録」を見れば、豊洲についての正式な「技術会議」にて、「盛土上建設ケース」でなく「地下室有りケース」で建物を建設することが「図面」の形で事務方から提案され、(地下室有りケースでつくるなんて聞いていない、という趣旨でマスコミ上で「憤って」見せた産業技術大学院大学の川田誠一学長を含めた全委員が、それに対して異論を唱えず、正式に「承諾」した様子が確認できます(つまり、万一「盛土上建設ケース」が技術的に問題であるなら、それは技術会議の責任問題に直結することになるでしょう。逆にもし技術会議が適切に機能しているのなら、今回の施工にはなんら問題等無い、ということになるでしょう)。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160915-00062196/
追伸6:上記は基本的にいずれも技術的な一般論でありますが、別の技術的一般論、あるいは「技術的な具体論」がおありでしたら、それについても併せて是非、情報配信いただけると、本件についての国民理解がより深まるのではないかと思います
追伸7:本記事は、ことの重要性を鑑み、Facebook配信情報を一部加筆した上で、を改めて配信したものです。
https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII/posts/860033917430886