雪で自宅待機ということもあり、「亡国のイージス」をDVD観賞。
私は「亡国のイージス」の原作ファン。映画のキャスティングを知ったときは豪華だけど???・・・な部分があったのと、戦闘モノ映画が苦手ということもあって映画館には行きませんでした。で、遅まきながら、本日観たわけです。
感想は・・・やっぱり、私は戦闘モノは苦手らしい。どんなに好きな話でもダメなものはダメなのねぇ。っていうか、この映画はホントに私の好きな亡国のイージス?って何度も思ってしまいました。
原作の私のお気に入りキャラは福井小説のお約束キャラとも言える如月行と、怨念に負けない阿久津艦長、会議室の修羅場でおぼっちゃまな弱キャラから脱却していく渥美の3名だけど、原作は誰が主役と言えないほど大勢の登場人物全員にドラマがあり、それがきちんと描かれているところが魅力でした。映画版はある程度出演キャラも限定されるだろうし脚色も入るだろうと覚悟はしてたけど、阿久津は出ないし、行はしゃべり過ぎるし、宮津と渥美は別人だった・・・。あんな宮津じゃ、誰も一緒に叛乱を起こしたくないと思うし、渥美を含めアノ会議室にいた方々の役職が不明瞭だから打算が絡んだ緊迫感が伝わってこないし・・・。
そして時間的制約のせいか、菊政があんなに簡単に死んでしまって「えぇっ?!」と驚いたことから始まり、原作を読んだ時とは別の哀しさを次々と味わうこととなりました・・・。
俳優さんの演技は良かったから、脚本と演出なのかなぁ。私の好きな台詞や場面はことごとくカットされていたし、「よく見ろ、日本人。これが戦争だ」のヨンファの名台詞もそれまでの経緯が弱くて浮いちゃってたし、行とジョンヒの水中キスシーンも意味を成さないものになっちゃいましたね。
原作と大きく変えてきたラストシーンですが、原作のラストはキレイ過ぎてリアルに感じられず気になった部分でもあったので、個人的には原作と変えた作りは賛成です。原作と切り離して考えれば、ああいう終わり方もアリかなと思えるし。でも原作を読んでなきゃ意味がわかりづらい終わり方・・・・っていう作りをしてしまったら、変えた意味がないんですけどね。
「イージス」の出来次第で「ローレライ」を観ようか悩んでたんだけど、やめとこうかなぁ。福井作品を2時間程度の実写版に収めるのは難しいですよ。連続アニメとか、向いてると思うんだけどな。
そういえば福井春敏さんはガンダム好きで有名だったわ!