ni-tomoの日記

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『陽気なギャングが地球を回す』

2007-04-16 00:49:48 | 映画の日

伊坂幸太郎著『陽気なギャングが地球を回す』は最高にお洒落な話です。

映画館爆破事故、銀行強盗襲撃の2つの事件に偶然居合わせた4人がギャングチームを結成し銀行強盗を行なっているのだけど、偶然巻き込まれた事故のせいで一転、二転、三転とストーリーが展開していきます。『ルパン三世』や浅田次郎著『天切り松闇がたり』など粋な盗人集団の話は大好物なんですが、陽気なギャング達にもかなり夢中になっちまいました。

ギャングチームには美しく強い(しかも子持ち!)女性が1名参加、各人は超人的な特技を持ち、強盗を行なう時は緻密な計算とみごとな役割分担、と盗人集団のお約束がこれでもかっ!ってくらいちりばめられ、お洒落な台詞の掛け合いで登場人物4名の個性的且つ愛すべき魅力がた~っぷり溢れています。

映像化したら面白い作品になるだろうな、と私も思っていたのだけど映画公開時は見れずじまい・・・。やっとDVDで観賞致しました。

さりげない伏線や効果的な挿話、洒落た会話など伊坂小説の魅力が皆無のストーリー展開でしたが、ビジュアル的にはほぼイメージ通りかな。大沢たかお、佐藤浩市、松田翔太、鈴木京香の豪華キャストで、4人の個性は原作に忠実に描かれていました。リーダー格の成瀬はルックスも申し分ないイイ男、スリの天才久遠は細身の憎めない男の子というイメージを持っていたので大沢さんと翔太くんが画面に出た時は「おぉっ!!成瀬と久遠だ!」と拍手。むしろ大沢さんはカッコ良すぎるくらい。ちなみに口からでまかせ男の響野は堤真一さん、正確な体内時計を持つ雪子は松雪泰子さんというのが原作を読んでいるときの私のイメージでしたが、浩市さんと京香さんももちろんOK。原作で私が好きだった成瀬&響野の会話がホンットに少なかったのが(と言うか、ほとんどない!)残念でした・・・。

原作を読まず映画から入れば軽いノリで楽しめると思いますが、映画ならではの良さが出ていると言うよりは、伊坂さんが作り出した魅力的な4人のギャング達の底力でしょうね。ストーリーではなくキャラクターの個性が際立った作品になっています。原作未読の方は、ぜひ読んでみてくださいね。映画では一風変わった4人組という印象しか残らないけれど、原作ではそれぞれの人生背景がちらっちらっとさり気なく出てきたり、お洒落な中にも心に残る台詞が出てきます。あっという間に読み終わっちゃいますよ。

最後に1言→原作も映画も成瀬はイイ男です。

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