ni-tomoの日記

日々のモチベーションの源をダラダラとつづってます

『Le Corsaire』 2007/5/11

2007-05-12 12:57:05 | 舞台観賞の日

東京文化会館にてK-バレエカンパニーの『海賊』を観賞。

『海賊』は他の演目と比べると印象的な音楽や振付も思い浮かばず、「古典バレエと言えばロマンティックなラブストーリー」というカテゴリにも入らないような作品。海賊アリを演じる哲ちゃんのソロ見たさに劇場へ足を運んだわけだけど、すごいぞ!K-バレエ!映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」に負けないダイナミックな作品に仕上がってました!!(言い過ぎかな・・・)

ストーリーは獲った、獲られた、奪い返せという海賊達の活劇。奴隷商人に目をつけられちゃう美人姉妹、海賊の首領と美人妹の恋、海賊の忠誠心や裏切りが、非常にわかりやく描かれています。約2時間の作品ですが全く飽きることがありません。観賞後の感想は「おもしろかった♪」→バレエ観賞で「おもしろい」っていう感想は、あまり出ることが無いと思うので(ほとんどが「キレイ」とか「素敵」、「スゴイ」というウットリ系)K-バレエの『海賊』はエンターテイメント性に優れた作品だと思います。

バレエという固定概念を壊し、新たな芸術に昇華させる熊川哲也はバレエの神様に選ばれた人なんだな、とつくづく思います。踊る才能だけではなく、作品を作り上げ魅せる才能と美的センスを持ち合わせてる人は他にはいないです。K-バレエカンパニーの芸術監督、演出を行い、振付や台本に独自のアレンジを加えた結果、わかりやすく豪華で今まで観たことがない世界を私達に体感させてくれるのですからね。

今回のキャストは吉田都、スチュアート・キャシディ、熊川哲也、松岡梨絵、輪島拓也・・・豪華だぁ・・・。都さんの踊りはしなやかで軽くて重力を全く感じない。バランスが素晴らしくポージングも全くブレない。人間が踊ってるんだろうか・・・という錯覚を感じながら、ただただ溜息。都さんの踊りで触発されたのか本日の哲ちゃん、スゴかったです・・・「いつもより多く回っております」と合の手を入れたくなったほど(笑)。やっぱり哲ちゃんの周りだけ時の流れが違います。早送りしてる?と思うほどの高速回転と、静止画のような高くて滞空時間の長いジャンプは健在。客席から見て「あっ・・・」とわかるような着地のブレが一箇所あったけど(他の人ならミスに入らない程度)滅多にないことなので見れてラッキー♪それだけ気合が入っていたと言うことでしょう。

K-バレエの次回の観賞は7月の『ドン・キホーテ』。日曜昼公演を希望していたのだけどチケットが取れず、平日夜公演の観賞。帰りの時間が少々心配だけど、世界最高峰のバジルが見れると思うと今から楽しみです。