ni-tomoの日記

日々のモチベーションの源をダラダラとつづってます

『チルドレン』

2007-05-28 21:41:28 | 読書の日

伊坂幸太郎著『チルドレン』が文庫化になった機会に読み直し。

やっぱりイイですね、伊坂作品。本作は5つの短編の連作というよりは、しっかり1本の長編として楽しめます。

人となりや物事の事象を捉えるとき、先入観が働きフィルターを通して見てしまったり、無意識に優劣をつけてしまうことが多々あります。伊坂作品に出てくる変人達は一般人が持ってるフィルターを持ってないから(持つ必要も無いし)クリアに他人の個性や物事を見ることができます。一般人が気づけないことに気づいたり(気づかなくてもいいことなんだけど)、感じたりしてしまうから変人呼ばわりされちゃうけど、実はそれは変なことではなく羨ましいことなんではないか?!と思えてくるから不思議です。日常のルールや世間の常識に縛られず、真っ直ぐに自分の道を歩き続ける姿は清々しいし、そんな変人達の存在を認める周囲の人達の温かさを感じて、涙腺がゆるんでしまうんですよね。

奇跡を待ってる人、奇跡を信じられない人にはオススメの1冊。奇跡は起こすモノなのです。

チルドレン

チルドレン
価格:¥ 620(税込)
発売日:2007-05-15