ni-tomoの日記

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エリザベート2015

2015-07-25 23:10:47 | 舞台観賞の日
チケット完売、連日満員御礼の帝国劇場「エリザベート」公演を観賞してきました。
トートは井上芳雄さん、シシィは花總まりさん・・・この2人はすでに私の中でエリザベートの伝説です。しか~し、新たな伝説をまた作ってくれちゃいましたよ。

美しい・・・とにかくビジュアルが美しい。お二人とも細身の体型ということもあって良い意味で人間味を感じさせず、現実離れしてるってところが正に「ザ・ミュージカル」。
花總さんのビジュアルの美しさは世間一般的な美人の概念とは違うけれど佇まいやオーラが違う。1幕ラストの白いドレスの時は観客が一斉に溜息をついていました。
意思の強さや激しい思いを「これでもか」と出してくるような演技ではないのだけど、花總シシィを見てると「シシィって自分勝手な女だなぁ」と思えてしまうところが不思議。「子供を自分で育てたい」って大騒ぎしておいて育児放棄、自分と考えが合わない義母の肩を持つ旦那を拒絶、そして家出⇒放浪・・・いやぁ、ヒドい女です。ヒドい女なんだけど花總シシィには庶民が到底かなわないと思うしかない気品と美しさがあるので、見ていても不愉快さを全く感じない。1幕ラストの扇で顔を隠し夫である皇帝を拒絶する姿や2幕の「私が踊る時」のラストでトートを全く相手にしていない姿は爽快さを感じながらも羨望の目で見てました。
そして井上トート。鑑賞前は久しぶりにエリザベート公演で芳雄くんが見られるという嬉しさとルドルフでの鮮烈なデビューが頭の中をグルグルしてたので「芳雄くんのトートってどうなのかしら・・・」とドキドキしてました。でも、大きな羽を背負って登場した途端不安は消えましたね。井上トートは少女マンガから出てきたような闇の帝王でした。キュン死するかと思った。シシィに軽くあしらわれても、なんとかプライドを保とうとしている姿が堪らないっす。ルドルフのお葬式後にシシィがトートにすがった時に、シシィが自分を愛しているわけではなく死を望んでいるだけということに悔しさや哀しさを感じてるところがキュンキュンしちゃいました。

そして、エリザベートと言えば、ステキ過ぎるナンバーの数々ですよ。井上トートと花總シシィの歌唱力の高さを感じたのは2幕の「私が踊る時」。正直、今までこのナンバーでシシィとトートの心情を考えたことがなく・・・というか、それだけ音やリズムを正確に取るだけでも難しいナンバーのせいか、デュエットナンバーとして成立させたペアもそんなに多くなかったと思っています。が、この2人はサラりと歌いこなしてくれちゃって「スゴいなぁ・・・」と改めて思いました。それから大好きな「夜のボート」はヨカッタです。マリオさんのフランツは期待以上でした。
「闇が広がる」は再演を重ねるごとにコーラスの音量がどんどん大きくなっていっていますよね。トートとルドルフの2人の歌声だけで表現してほしいけれど、山口トート&芳雄ルドルフが見せてくれたような世界はもう見ることが出来ないのかなぁ。「闇が広がる」を毎回聞く度に思うのだけど、ルドルフの「我慢できな~い」の部分は突き抜けるような歌声を期待してしまう・・・まぁ、芳雄ルドルフがいまだに私の中で強く残ってるってことでしょう。

演出や、衣装、舞台セットも大きく変わった本公演。舞台セットは豪華で素敵だったけど圧迫感がスゴいというか、舞台が狭く見えました。私は1階席の観賞だったけど2階席で見たら、また違う印象かもしれないですね。
演出で大きく変わったなぁ、と思ったのがルドルフとシシィの最期を迎えるキスシーン。今まではトートからのキスだったけど、ルドルフとシシィが自らトートにキスをします。トートを受け入れたというよりも、自分自身でトートを選んだというように感じられて私は好きです。かなりキュンキュンしました。

チケット完売も納得の公演、もっともっと見たいわぁ。地方公演、やらないのかなぁ。そしたら、もちろん遠征に行ってきます。

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