田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

『トンカツ』だって、猫である

2008-09-21 17:23:01 | トンカツ物語り
トン、トン、トンと野菜を刻む音が店に広がっていた。
いつもなら、さっさと飲み遊びに出るヒゲが、その日は珍しく仕事をしているのである。
「 チリン! ガラッ! 」 とドアが開いて、
「 アッラ~~!? 」 とママがすっとん狂な声を上げた。
閉店後、時間外客が来た時のお決まりの発声 ( 激叫? ) だ。
○○お役所のCさんの御登場!
「 よッ!ヒゲ、珍しう~おるね。 冷酒ばもらおうか。 」
「 ハイ、ただ今。 今日はCさんがお出でになる頃と、待ち構えておりました。 」
「 そぎゃんてや! 何か恐ろしかね? ママも飲むバイ! 」

Cさんのマイ・カップ 『 志野 』 のぐい呑みと肴をセットして
さあ、深夜の宴会の始まりです。
ひとしきり盛り上がった頃、 「 マスター、おーげん(俺の)庭には枇杷の木のあって、
こぎゃあん(手を拡げて、沢山の意味)実のなっとるぞ! 」
「 わぁ~、そら珍しかですね。 」
「 よし、そんなら枇杷の実ば枝ごつやるけん、今からおーげえ(俺の家)で飲もう。 」
言うなり、奥さんに携帯で
「 由美子~、今から戻るもんね。 田園のヒゲとママも一緒たい。 」

それは、それは、たわわに実った見事な枝振りの枇杷でした。
夜桜見物みたいに、酒を飲みながら楽しんでいると、親猫を先頭に子猫が      
そして最後尾に、トビッキリ不細工なのがおりました。
それが、13年前の 『 トンカツ 』 でした。




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