田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

トンカツだって、大変だったよ!

2008-11-05 19:31:51 | トンカツ物語り
癌手術で入院のあけみ母ちゃんを見送って、残された一人と一匹。
術後の経過を見届けた子供達が帰った後、長いサバイバルが始まった。
頼みは、一日一回の宅配弁当と某大学のT先生から頂いた籠城用缶詰だけだ。
電話も架かってこない陸の孤島。
話をする相手はトン(猫)だけ。 一日中、テレビを観るばかり。

一週間程たった頃です。
??? トンが、やけにバルコニーに出たがるなァー ?
そんなある日、ふと見ると、バルコニーに置いてあるジョウロに、トンが手を突っこんで、
残っている水を舐めているのでした。
なぁ~だ、家の猫もTV 『 ポチたま 』 の 『 水を手ですくって飲む猫 』 で
出演されるたいと、一人で大笑い!
「 うーっ、待てよ? 」 と、トンの水入れ器を覗くと、カランカランに干し上がってました。
ごめんなさい、トン様!!  苦笑いのヒゲ

その日から夜になると、トンは玄関のドアに向かって、お座りしておりました。
まるで、忠犬ハチ公モードです。
時々、振り返って 「 ねェ、父ちゃん! 母ちゃんは戻って来てくれるかなァ~? 」
         
              
それから4・5日して、ヒゲがトイレから出た時でした。
洗面所の水道栓の所にお座りしたトンが、声を掛けてきました。
「 ニャー、にゃー ( 父ちゃん、お水入れてちょうだい! )」
また、水入れが乾ききっていました。

そしてその時、ピ~ン、ポ~ン
一ヶ月間の兵糧攻めに耐えた一人と一匹は、アウシュビッツ開放の米軍よろしく、
母ちゃんを玄関にお出迎えしたので御座いました。
コメント
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