田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

救世主〜真コチ③

2020-01-12 18:26:47 | 田園ものがたり
真コチ刺しの単品を、800円で提供していた 旧:田園。
なるほど、客は付いたのですが、そんなンで原価率は大丈夫だったのか?

今は知りませんが、 “ 薬九層倍 ” なるフレーズがありました。
クスリの原価は安いのに、販売額はそれなりの高値です。
      
              「 この原価率は、なんぼや?  」

これじゃあ、クスリ屋は “ 坊主まる儲け ” みたいなもんと、やっかみを受けました。
             

で、あの頃、ヒゲが手に入れたコチ一本は300円でした。
コチ一本から、単品4人前が取れます。つまり、800円 × 4で3200円。
これに、コチの粗の味噌汁が二人前出ると、700円。
ガソリン代とかヒゲの人件費を無視すると、合計3900円の収入。
薬九層倍(クスリクソウバイ)も顔負け(!?)の利益率でした。
こうして得た利益で、新しい設備投資できたのが大きい。
古びて故障続きの設備で苦戦していたワンオペ・ヒゲには、救世主になったのです。

“ 真コチの良いとこだけを使うて提供する ” と云うヒゲの工夫。
これには、問題が突き付けられました。

西銀座通りに田園を移転するにあたって、新しい料理長が必要でした。
そうして “ 三顧の礼 ” を尽くして迎えられた料理長。
         

当然ながら、自分の方が格上(!)で、腕が優っているからこそ
迎えられたと思い込むのも、分からんでもありません。
そう “ 格下ヒゲから学ぶ事など何もない! ” と考えたのも当然の帰着でしょう。

こうして、新:田園の料理人たちに、ヒゲの工夫を継承する機会は失われたのです。
もちろん、旧:田園からの客が、そのことに気づかない訳はありませんでしたが。

      人気ブログランキングへ 
 http://blog.with2.net/link.php?1046790  
           ↑ 参加中です。クリックしてもらえたら嬉しいです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする