田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

懐かしい昭和~苦瓜

2017-05-23 16:57:42 | よもやま話・料理編
90年代初め、田園カウンターに南の方から営業マンがやって来た。
営業目的は、“ゴーヤ!”を熊本に売り込むことです。
ヒゲは、鼻で嗤った。
オイ、オイ、熊本は苦瓜(にがごり!)の特産地ばい。
こだわりの強い熊本県民に、沖縄種のゴーヤを広めるだとー?
まるで、エスキモーに冷蔵庫を売り込む営業マンの話しを思い出します。
まあまあ、演ってみなはれ!? (鼻笑)

その男は、ビールを頼んだ後、ヒゲにゴーヤを渡しました。
まるで、瓜かと見紛う立派なサイズです。
「 コレを、天ぷらに揚げてみてくれ。 」 と。
                  
ヒゲは、ためらった。
下茹でせずに揚げて、良いんだろうか?
なにしろ、苦瓜の天ぷらなんて、想像だにしてませんでしたから。
すると、営業マンは見透かした様に、
「 このゴーヤは、そのまま揚げることが出来ますヨ! 」 と言った。
揚げてみると、なるほど、なかなかの食感です。
苦みも少なく、肉厚の身の歯ごたえ。
気を良くした男は、天ぷらゴーヤを周りの客にも勧めます。

こうして、一週間ほど田園カウンターに日参し、ゴーヤの営業を続けた。
それから、三年ほど経って、熊本古来の苦瓜は駆逐され、ほとんどの八百屋には
沖縄種のゴーヤ苦瓜が並ぶ様になったのです。
まるで、ダーウィンの進化論的な変化で、ヒゲは驚きました。

そうは言っても、時々、無性に昔のアノ苦瓜が懐かしくなる時があります。
“ニガゴーリ”と言っていたが、県外客には好まれない苦さかも知れません。
キュウリみたいに細いサイズで、でこぼこの隆起も小さくてびっしりです。
          
安い時は、三本百円の皿盛りを買ってきて、賄い料理に。
苦瓜の“ヒコズリ”と称する味噌炒め煮。
多めの田舎味噌とたっぷりの砂糖。
ミソまで苦くて、旨い!? (笑)
フキ味噌とはまるで違う、存在感あふれる苦味。
或いは、苦瓜の“こねり”と称する、小麦粉を使ったコテコテ煮。
“コクラエ”とも言う。 粉・練る・和えるが変化したんでしょう。
ご飯の上にのせて食べると、品がまるで無いのに、妙に郷愁を誘う惣菜でした。
             
もう今や、コジャレタ店ばかりの熊本市では、出合うことは出来ないでしょうね。
ぜひ、もう一度食べてみたいものです。
                 
この写真は、2013年のカァちゃんのベランダ菜園の苦瓜です。
懐かしいあの苦みを、少しだけ味わう事が出来ました。
今年は、バラに没頭されております。 (苦笑)
    
 
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2 コメント

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Unknown (batten)
2017-05-23 21:29:00
子供の頃は大嫌いだった苦瓜。
共働で料理が苦手だった母親の苦瓜料理。

世間からニガゴリが駆逐されてゴーヤばかりになり
沖縄料理の人気で子供も食べるようになりましたね。

筋向いのオフィスがグリーンガーデンと称してゴーヤ苗を10株ほど植えています。
10株が成長したら毎日20~30本は生るので、帰宅中の暗闇が楽しみ楽しみ。

たまにはアテでヒコズッも良いなと・・・

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暗闇の仕事人? (ヒゲ)
2017-05-24 16:04:43
どうぞ暗闇のゴーヤには、御注意を?笑。私らも、昨日は闇に紛れて?久しぶりのハシゴ酒。昔のお客さんとの偶然の出会いで、お酌合戦になり、田園を彷彿させる様に日本酒が飛び交いました。カアちゃんの車椅子押しも、飲酒運転並みのヨイヨイさに。いつまでも寝ているヒゲ達に、腹を空かせた猫が抗議してます?
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