吐月峰柴屋寺(とげっぽうさいおくじ)を参詣する。静岡駅から藤枝行きのバスに乗った。静岡市の丸子宿よりやや谷間に入った泉ヶ谷にある。泉ヶ谷は鄙びた風景で、多いに魅せられた。
吐月峰柴屋寺とはお寺の名前としてはユニークだが、もともとは連歌師の宗長が草案を結んだところである。吐月峰柴屋と呼ぶと、茶室のイメージが起きるね。
宗長は1448年生まれ、1532年没。今川義忠に使え、義忠の没後、一休宗純に師事した。
竹寺として有名だが、竹林の印象は希薄である。
本堂。臨済宗妙心寺派の寺院である。本尊は十一面観音。
吐月峰柴屋寺の庭園は、国指定の名勝・史蹟に指定されている。
住職さんの奥さんに説明して貰いながら拝観したが、説明がなかったら、借景が分からなかっただろう。説明の時間があるわけで、御朱印を貰ってすぐ退出というわけにはいかない。15分ぐらいはかかる。
庭園よりも、安置してあった、宗長が足利義政公より賜ったという文福茶釜が印象に残った。一休和尚より賜ったという鉄鉢も印象深い。