31日(木)。いよいよ今日で、コロナに明けコロナに暮れた2020年に終わりを告げます 思い起こせば、今年は「新型コロナウイルス」という言葉を見たり聞いたりしない日はなかったのではないかと思うほど、全世界をコロナの恐怖が襲いました 明日から始まる2021年はコロナを克服し、絶対に良い年にしなければならないと思います
ということで、わが家に来てから今日で2282日目を迎え、年末の挨拶をするモコタロです
1年間 僕のつぶやきにお付き合いいただき ありがとう 来年もヨロシクお願いね!
昨日、息子が夕食に「魯肉飯(ルーローハン)」と「人参とチンゲン菜のスープ」と「生野菜サラダ」を作ってくれました 調理時間はかかりますが、息子の料理が一番美味しいと思います
昨日の朝日朝刊・国際面に野島淳ベルリン特派員のリポートが載っていました 超訳すると、
「ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは来年の元日、初めて無観客での開催となる 新型コロナの感染拡大防止の規制が続くためだ。放映する公共放送は、奇抜な仕組みを取り入れる 事前登録した人たちがコンサートの時間にサイトに接続し、演奏を聴きながら、スマホなどを使って会場に拍手の音を届けるのだ 実験では、自分の拍手がどう届いたのかの実感はなかった 今回指揮をとるリッカルド・ムーティはオーストリアメディアに「観客がいなければ、私たちの仕事は無意味になってしまう。自分たちのためではなく、ほかの人たちのために演奏しているのだから」と語る。私が住むドイツでも、コロナ規制のためコンサートはいくつも中止になり、今年は行けずじまいだった」
演奏中 客席側に大きなスクリーンを立てて、それに別会場で演奏を聴いている人たちを映し出した方が、演奏する側にとって少しは励みになるような気がしますが、どうでしょう
今年はクラシック・コンサートを98回聴きましたが、これは例年の半分以下です 激減の原因は言うまでもなく、新型コロナウイルス禍の影響によるものです 2月26日に政府から「大規模イベント自粛要請」が出されたのを皮切りに、4月7日には政府から「緊急事態宣言」が発令され、あれよあれよという間に、コンサートや音楽祭は次々と中止に追い込まれていきました 在京オーケストラの「定期演奏会」をはじめ、3月の「都民芸術フェスティバル」(池袋、上野)、3~4月の「東京・春・音楽祭」(上野)、5月の「ラ・フォル・ジュルネTOKYO」(有楽町)、6月の「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」といった音楽祭も次々と中止になりました この結果、私に関わるクラシック・コンサートの中止は112公演(2021年分も含む)、延期7公演、合計119公演に及びました これらの中止がなければ200公演以上聴いていたことになります
例年は200回前後のコンサートの中から「マイベスト10」を選んでいますが、今年はその半数なので、とても10公演も選べません というのは、中止になった公演の中に「マイベスト10」に入る候補がいくつか含まれていたと思うからです ということで、今回は独断と偏見で 特に印象に残ったコンサートを選ぶことにしました なお、番号はコンサートの開催日順で、ランク付けではありません。また、それぞれの公演の感想は、各公演の翌日のtoraブログにアップしてありますので、興味のある方はご覧ください
1.新国立オペラ:ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」(2月6日。新国立劇場)
この公演はロジーナを演じたメゾ・ソプラノ脇園彩の魅力がすべてと言っても良いほどの活躍でした 彼女の歌を初めて聴いたのは2019年5月に新国立オペラのモーツアルト「ドン・ジョバンニ」のドンナ・エルヴィーラを演じた時ですが、「将来 最も有望なメゾ・ソプラノ」と確信しました 彼女が次に新国立オペラで歌うのは、2月7日から始まるモーツアルト「フィガロの結婚」のケルビーノです 若干役不足の感が否めませんが、今から楽しみです
2.アンネ・ゾフィー・ムター「ベートーヴェン生誕250周年記念」演奏会(2月20日、22日、24日。サントリーホール)
カラヤンの秘蔵っ子と言われたムターの3回連続公演です 第1日目はクリスティアン・マチュラル指揮新日本フィルのバックでベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」と「ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための三重奏曲」(Vc=ダニエル・ミラー・ショット、P=ランバート・オルキス)が演奏され、第2日目はベートーヴェンの「弦楽三重奏曲」「弦楽四重奏曲”ハープ”」他(Vn:イェウン・チェ、Va=ウラディミール・パぺシコ、Vc=ダニエル・ミラー・ショット)が、第3日目はベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第4、第5、第9番」(P=ランバート・オルキス)が演奏されました いずれも、ムターの”カラヤン好みの輝くヴァイオリン”が健在でした
この公演では すでに、ほとんどの聴衆がマスク着用で熱心に演奏を聴いていました
3.映像ノット指揮東京交響楽団によるベートーヴェン「英雄交響曲」(7月25日。サントリーホール)
東京交響楽団の第682回定期演奏会は当初マーラー「交響曲第5番」他の予定でしたがコロナ禍を受け、①ストラヴィンスキー「ハ調の交響曲」、②ベートーヴェン「交響曲第3番”英雄”」に差し替えられました さらに指揮者ジョナサン・ノットが渡航制限措置により来日できないため、①は指揮者なしで、②は予めノットの指揮姿を映像に収め、それを楽団員がモニター画面を見ながら演奏するという前代未聞の試みにより実施されました 日本におけるクラシック演奏史に残る画期的な出来事だったと思います 周到なリハーサルが重ねられた演奏は集中力に満ち、楽団員の演奏レヴェルの高さを証明するものとなりました
4.久石譲指揮新日本フィルによるベートーヴェン「交響曲第7番」他(8月4日。ミューザ川崎)
「フェスタ サマー ミューザ」参加公演のこのコンサートは、ベートーヴェン①ヴァイオリン協奏曲(Vn=豊嶋泰嗣)、②交響曲第7番というプログラムでした ①ではヴァイオリン協奏曲を作曲者自身がピアノ協奏曲に編曲した際のカデンツァを久石氏が再構築したものが演奏され興味深く聴けました ②では、「これ以上速く演奏できない」というほど超高速テンポによる演奏で、「ベートーヴェンはロックだ」と言わんばかりの過激な演奏が聴けました 「”となりのトトロ”の久石譲」は微塵もありませんでした
5.外山雄三指揮新日本フィルによるベートーヴェン「交響曲第7番」(10月16日。トリフォニーホール)
新日本フルの「第54回ルビー・コンサート」のプログラムは①大澤壽人「サクソフォン協奏曲」、②ベートーヴェン「交響曲第7番」他でした 上野耕平のソロによる①も素晴らしかったのですが、個人的には②における日本の作曲界の大御所・外山雄三の指揮に感銘を受けました 最初から最後まで、悠然としたテンポで力強く音楽を押し進め 妥協を許しません かつて巨匠オットー・クレンペラーはこのような演奏を展開していました 同じ曲を同じ新日本フィルが演奏しても、指揮者によって全く違う仕上がりになることに改めて驚かされます 久石譲の第7番が「ベートーヴェンはロックだ」という演奏なのに対し、外山雄三の演奏は「現代の高速テンポ重視の演奏に対するアンチ・テーゼ=異議申し立て」だと思います
6.井上道義 ✕ 野田秀樹「フィガロの結婚 ~ 庭師は見た!」公演(11月1日。東京芸術劇場)
この公演は5年前(2015年)に初上演されクラシック界の話題をさらったオペラ公演の再演です スザ女役の小林沙羅、フィガ郎役の大山大輔をはじめ歌手陣が充実していますが、狂言回し役のアントニ男を演じた廣川三憲の活躍に目覚ましいものがありました それも野田秀樹による底抜けに楽しい演出の賜物で、時間の経つのを忘れるほどでした 井上義道の軽快な音楽運びが冴え渡っていました 会場はマスク一色でしたが、約2000席の東京芸術劇場コンサートホールは市松模様配置をとらず通常配置でしたが、ほぼ満席でした 大ホールでほぼ満席の状態を見たのは本当に久しぶりのことでした 井上 ✕ 野田のコンビで別のオペラの公演もやってほしいと強く思います
以上、独断と偏見で今年特に印象に残ったコンサートを6つ挙げてみました 皆さんはいかがでしたでしょうか
来年は、何としても例年のペースに戻したいと思っています 現在、私が定期会員になっているのは①NHK交響楽団、②読売日響、③新日本フィル、④東京交響楽団、⑤東京都交響楽団、⑥バッハ・コレギウム・ジャパン、⑦新国立オペラ、⑧読響アンサンブル、⑨東京フィル(文京シビック・響きの森)ですが、来年はこれに①東京フィル(サントリーホール)と②東京シティ・フィルを加える予定です 東京フィルはすでにチケットが届いています また、今年コロナ禍で中止になった①1~3月の「都民芸術フェスティバル」(チケット手配済み)、②3~4月の「東京・春・音楽祭」、③5月の「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO」、④6月の「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン」については、出来るだけ多くの公演を聴くつもりです 夏には、例年通り「フェスタ サマー ミューザ」を聴きに行きます コロナに負けているわけにはいきません
ということで、皆さま この1年間toraブログをご購読いただき ありがとうございました お陰を持ちまして、今年も1日も休まず書き続けることが出来ました 来年も根性で毎日書いて参りますので、モコタロともども よろしくお願いいたします
【忘備録】
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