人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「日本のいちばん長い日」を観る~戦後70年に今一度 日本の歴史を振り返ってみる

2015年12月31日 08時25分40秒 | 日記

31日(木)。ついに今日で2015年も終わり。あなたにとってどんな1年だったでしょうか?

私の①クラシック・コンサート、②映画、③読書の年間目標達成状況は年明けにご報告いたします 今日は1年の締めくくり、最後のコンサートに行ってきます ということで、わが家に来てから460日目を迎え。何やら見つけたモコタロです

 

          

          あれは何だ? 風か? 光か? ウルトラマン! 古ッ!!

 

  閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「日本のいちばん長い日」を観ました 今年最後の映画鑑賞(66本目)です。戦後70年を迎えた今年の8月に公開された、半藤一利著「日本のいちばん長い日 決定版」原作、原田眞人監督による大作です

 

          

 

太平洋戦争末期、戦況が絶望的となった1945年4月、鈴木貫太郎内閣が発足した。7月に連合国から日本に対し無条件降伏を求める共同宣言であるポツダム宣言が出され受諾を迫られる 連日連夜、閣議が開かれるが、降伏か本土決戦かを巡って陸軍大臣と海軍大臣の対立を中心に議論が紛糾する 全面降伏の勧告を黙殺する日本に対し、アメリカは広島、次いで長崎に原爆を投下する。8月14日に御前会議が開かれ、天皇の”ご聖断”をもとに閣僚は降伏を決定する。しかし、過去の戦争で負けたことのない日本には必ず神風が吹くとする若手将校たちはクーデターを企てる 皇居や放送局を占拠し、自分たちの主張をラジオを通じて国民に訴えようとする。結局、彼らのクーデターは頓挫し、天皇の玉音放送が8月15日正午に流される。映画は、そうした日本の運命を決した「日本のいちばん長い日」に焦点をあて、ドキュメンタリータッチで描いていく

 

          

 

この映画で軸となるのは5人です。1936年の2.26事件で銃弾4発を受けるが一命をとりとめ、その後、天皇の侍従長として7年務めたのちに第42代内閣総理大臣に就任した鈴木貫太郎(山崎努) 鈴木貫太郎が侍従長だったとき侍従武官として天皇に仕え、鈴木に請われて陸軍大臣になった阿南惟幾(役所広司) 第124代天皇・裕仁(本木雅弘) 皇居を占拠するクーデターの首謀者の一人、陸軍少佐・畑中健二(松坂桃李) 首相を支える内閣書記官長・迫水久常(堤真一)の5人です。

まず、鈴木貫太郎総理を演じた山崎努は、どことなくとぼけた、それでいて決断すべき時はびしっと決断する一国の主を見事に演じています 戦争映画にはこの人が欠かせない、と思わせるのが阿南陸軍大臣を演じた役所広司です これほど軍服が似合う役者はいないでしょう。昭和天皇を演じた本木雅弘については、この映画が公開された際に、”重みがない”的な批判があったように記憶していますが、昭和天皇とともに時代を過ごした人から見ればそうなのかもしれません。が、平成生まれの若い人たちから見れば”なんのこっちゃ”でしょう

内閣書記官長の迫水を演じた堤真一は、喜劇的な役も、こうしたシリアスが役も、それらしい演技ができる役者です 実際にこういう将校がいたんだろうな、と思わせるのが畑中陸軍少佐を演じた松坂桃李です 当時の若者たちは「日本は過去の戦争で負けたことはないし、これからも絶対に負けるはずがない」と教育されてきたのですから、クーデターは必然だったのでしょう。彼らにとって、不可侵の”天皇”のご聖断でさえ絶対ではなく、覆さなければならない考えだったのです それが若さというものでしょう。結局、内閣をはじめ軍部は最高の決断である”天皇のご聖断”には逆らえませんでした

戦後の日本は”みんなが貧しい国”から経済復興を遂げ、新たな道を進んできましたが、今また新しい”格差”が生まれています 70年前は天皇という一人の人間の決断によって日本の運命が決まりましたが、象徴天皇になった現在においては、三権分立の中で、国会ではなく内閣総理大臣が(実質的に)大きな権力を握っています この映画を機会に、日本の置かれた現況を踏まえて今後の日本の進むべき道を考えるのも意義あることでしょう

 

          

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クラフト・エヴィング商會「ないもの、あります」を読む~「左うちわ」ってどんなうちわ?

2015年12月30日 07時14分38秒 | 日記

30日(水)。昨日は買い物がてら外出して喫茶店でコーヒーを飲みながら新聞2紙や本を読んで過ごしました 買い物と言っても、私の場合は”おせち”の材料ではなく、日常生活に無くてはならないお酒です 万歩計の歩数を稼ぐため巣鴨駅を通り越して仙石方面まで足を延ばして酒類量販店Kで日本酒とワインを買いました 日本酒は兵庫県姫路産の「千姫 大吟醸」、ワインは「イル・ラ・フォルジュ カルベネ・ソーヴィ二ヨン」で、フランスのワイン・コンクールで金賞を受賞しているそうです 私はワインのことは良く分かりませんが

 

          

 

ということで、わが家に来てから459日目を迎え、おやつを食べるのに夢中なモコタロです

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日の夕食は、豚肉のシソ巻きを作りました レシピによると本当はこれを串刺しにして”焼き鳥風”にするらしいのですが、1個1個が小さくて出来ませんでした あとはいつもの生野菜サラダです

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

クラフト・エヴィング商會「ないもの、あります」(ちくま文庫)を読み終わりました クラフト・エヴィング商會は吉田浩美と吉田篤弘による制作ユニットです。テキストとイメージを組み合わせた独創的な作品を発表しています。この本は「よく聞くけれど、実際にその現物を見たことがない」といったものを絵で紹介し説明を加えた本です

 

          

 

例えば「堪忍袋の緒」とか「左うちわ」とか「助け舟」とか「腹時計」とか「どさくさ」とかいった言葉をよく耳にしますが、実際に見たことはありませんよね それらの言葉を取り上げて、いかにもそれらしく思わせる独創的な講釈を加えている面白い本です 例えば「左うちわ」についてどう書いているか、その一部をご紹介します

「これ1枚で、遊んで暮らすことが出来ます。もちろん働く必要などありません

「ただし、原則的に”左うちわ”は一生ものではありません。そのあたりのことをしっかりと認識していただくため、本商品を購入された方には『平家物語』の冒頭部分を暗誦していただき、『盛者必衰(じょうしゃひっすい)』の法則を叩き込んでいただくことになっています

「また、本商品はいったん購入されましたら、常時バタバタとあおいでいただくことになっております あおぐ手をひとときでも止めてしまいますと、当然ながら”左うちわ”の状態を維持できなくなり、ただの遊び人、ごろつき、世捨て人とみなされてしまいます

「うっかりしますと、”左うちわ”のつもりが、”左前”になってしまいます。ご注意を

このような講釈があって、次のページに”左うちわ”のイラストが載っていますが、ただの”うちわ”です。絵の下を見ると、また講釈が載っていて次のように書かれています

「一見、ただのうちわのようですが、正真正銘の”左うちわ”です。当然ながら、左手のみの使用が可能です。右手であおぎますと、一切の効果は得られず、ただの「暑苦しい人」になってしまいます また、左利きの人は、もともとからして”左うちわ”なので、残念ながら効果は保証できません。平にご容赦を

たった125ページの文庫本が定価900円(税別)と高価ですが、頭を柔軟にする効果は抜群です 幸か不幸か、あなたはこのブログを読みました。取りあえず、お年始代わりに1冊プレゼントしてみてはいかがでしょうか。あなたの評価が急降下することはないと信じます

さて、ここで問題です。すぐ上の3行で「こうか」は何回出てきたでしょうか

 

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大平健著「診察室にきた赤ずきん~物語療法の世界」を読む

2015年12月29日 08時44分32秒 | 日記

29日(火)。今年も今日を入れて残り3日になりました。昨日は仕事修めの企業が多かったのでしょうか、どこの銀行もキャッシュ・ディスペンサーも長蛇の列が出来ていました さて、27日夕方の隣室の非常ベル事件は、結局、大掃除中に人の頭が天井の火災感知器に接触して起きた誤作動だったとのことでした 私もそこまで考えが及ばず、能力が頭打ちでした 

さて、昨日は大掃除第3弾として、玄関とトイレを掃除しました ここで問題です。「トイレに行きたい」と言う人に一言、何と声を掛けますか?  答えは「早く行っトイレ」・・・・・水に流してください

ともあれ、汚れたところがきれいになるのは気持ちの良いものです ということで、万歩計は9,650歩。わが家に来てから458日目を迎え、初めてモノクロでデビューするモノタロ、もとい、モコタロです

 

          

                モノクロに慣れてないから目を白黒させちゃうよ

 

  閑話休題  

 

昨日の夕食は、勝浦の友人S君が送ってくれたアジを塩焼きにして、「牛肉とごぼうのしぐれ煮」と野菜サラダを作りました アジは大振りで美味しく、しぐれ煮も我ながら上手に出来ました 野菜サラダのミニトマトの「彩り」をご覧ください。それではごいっしょに・・・人生いろいろ トマトもいろいろ

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

大平健著「診察室にきた赤ずきん~物語療法の世界」(新潮文庫)を読み終わりました 大平健は1949年鹿児島県生まれの精神科医です。この本は、帯にある通り「三省堂書店 限定復刊」書です サブ・タイトルに「物語療法の世界」とあるように、この本は精神科を訪ねてきた患者を相手に、「赤ずきん」や「ももたろう」や「三びきのこぶた」などの物語を媒介にして、相手の悩みを解決していくプロセスを書いたものです

 

          

 

高校生の娘が不登校になったという母親には「眠り姫」を、長い間自室に引きこもっている息子を持つ母親には「三ねんねたろう」を、大学卒業後、転職を繰り返し落ち着きのない息子を持つ父親には「幸運なハンス」を、といった具合に、相手の話を聞きながら「悩み解決の手段」として物語や昔話を持ち出して「解決すべき本当の原因」を突き止めていきます

著者は書きます

「『今日の私の顔、どう?』と聞かれたとき、『化粧ののりが悪くなっているみたい』なんて説明するより、『ほら』とバッグから手鏡を出して渡してあげる方が親切でしょう 鏡を見れば誰でも自分の『本当の問題』(?)に自分で気が付くものです。物語もまったく同じです。童話や昔話は精神科医が患者に差し出す『鏡』です そこには、患者の『本当の問題』が映し出されているのです

大平氏は昔話や童話を読んでいて、主題として断然多いのは『食』に関することであることに気が付いた、と書いています 「食わず女房」「赤ずきん」「ももたろう」「三びきのこぶた」・・・挙げていたらきりがないと言います。なるほどその通りだ、と感心しました

この本を読むと、いま一度、童話や昔話をまとめて読んでみようかという気持ちが湧いてきます。とくに対人関係に悩みをお持ちの方にお薦めします

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「ベルリン・フィル・スペシャル・アンサンブル」「シュトイデ・Vnリサイタル」他のチケットを買う

2015年12月28日 07時50分05秒 | 日記

28日(月)。昨日はキッチンの大掃除をしました。毎日使っている場所ですが、裏の方が相当汚れていて驚きます。ということで、わが家に来てから457日目を迎えたモコタロです

 

          

                  昨日のご主人の万歩計は8,590歩だったってさ

 

  閑話休題  

 

昨夕5時過ぎに買い物から帰ってきたら、マンション入口の管理員室の非常警報装置が点滅していました 「これは何かあるな」と思い、一旦荷物を家に置いてからセコムに連絡しようと思いました。エレベーターで9階に降りると廊下の非常ベルがけたたましく鳴り続けています 「まさか自分の家ではないよな」と思って中に入ると異常なしでした。ということは残り3つの家のどこかです。すぐに1階に戻ると管理員室に明かりが点いていて、セコムの担当者が9階〇号室と直通インタフォンで話をしていました。どうやら室内に人がいたようです。担当者に聞いてみたら、実際の火災ではないようなので安心しました 担当者と一緒に9階に上がり〇号室に案内し、自室に戻りましたが、しばらく警報ベルは鳴りっぱなしでした やっとベルが止まったのを確認して、詳しい事情を聞こうと もう一度1階に降りようとエレベーターを待っていたら、セコムの担当者と消防署員2人が降りてきて、〇号室に入っていきました。事情聴取に来たのでしょう 何が原因でどうなったのか、管理員を通じてセコムや消防署からの報告があると思うので、それを待ちたいと思います。自分が管理組合の理事長をやっている間は、とくに隣室はなおさら、火災は起きてほしくない というのが本音ですが、今回は本物の火災でなくて本当に良かったと思います 年の瀬です。皆さん、火の扱いには十分注意しましょうね

 

  も一度、閑話休題  

 

チケットを3枚買いました 1枚目は来年3月24日(木)午後7時から国立科学博物館「日本館講堂」で開かれる「ミュージアム・コンサート~N響メンバーによる室内楽~ブラームス弦楽四重奏曲 全曲演奏Ⅰ」です これは「東京・春・音楽祭2016」の一環として開かれるコンサートです。プログラムは①シューマン「弦楽四重奏曲第1番イ短調」、②ブラームス「弦楽四重奏曲第3番変ロ長調」、③同「弦楽六重奏曲第2番ト長調」です。演奏は、ヴァイオリン=山口裕之、宇根京子、ヴィオラ=飛澤浩人、川崎和憲、チェロ=藤村俊介、木越洋ほかです

 

          

 

2枚目は5月17日(火)午後7時からヤマハホールで開かれる「ベルリン・フィル・スペシャル・アンサンブル」公演です プログラムは①モーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番K493」、②ブラームス「クラリネット三重奏曲」、③ベートーヴェン「七重奏曲」です 演奏は、ヴァイオリン=ルイス・フィリペ・コエーリョ、ヴィオラ=清水直子、クラリネット=ヴェンツェル・フックス、ホルン=シュテファン・ドール他です。このプログラム、この出演者、これは聴きに行くしかないです

 

          

 

3枚目は来年6月14日(火)午後7時からヤマハホールで開かれる「フォルクハルト・シュトイデ、ヴァイオリン・リサイタル」です オール・ベートーヴェン・プログラムで、①ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調、②同第8番ト長調、③同第9番イ長調「クロイツェル・ソナタ」です。ピアノは三輪郁です。私はシュトイデ大好きです

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

コンサートのチケットをネットでなくチケット・ショップで買う時は、ほとんど神保町の三省堂書店1階の「チケットぴあ」に行くのですが、今回チケットを買う時に下の「ご案内」を手渡されました。非常に残念です このショップを通じて今までどれだけ多額のチケット代を注ぎ込んできたか、計算もできません 

下の「ご案内」には書かれていませんが、巣鴨在住の私としては池袋パルコに入っている「ぴあステーション」が一番近いかもしれないと思っています

 

          

          

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蒼月海里著「幻想古書店で珈琲を」を読む~神保町の老舗喫茶店”さぼうる”も出てくる

2015年12月27日 09時27分24秒 | 日記

27日(日)。昨日は、大掃除の第1弾としてレンジフードの油汚れを落としたり、家でCDを聴きながら新聞や本を読んだりして過ごしました 万歩計の記録を確かめたら25日が13,030歩、26日が4,290歩でした。やっぱり買い物に1度出たくらいでは目標の8,000歩は遠いようです というわけで、わが家に来てから456日目を迎え、近い将来の希望(おやつ)を見つめるモコタロです

 

          

 

  閑話休題  

  

蒼月海里著「幻想古書店で珈琲を」(ハルキ文庫)を読み終わりました 蒼月海里は宮城県仙台市生まれ。日大理工学部卒という変わった経歴の持ち主です。現在、都内の書店員として働く傍ら執筆活動を行っているということです

 

          

 

大学卒業後すぐに入社した会社が倒産して無職になった名取司は、ある大型書店の一角で珈琲の香りに誘われて古書店「止まり木」に迷い込む そこには、自らを魔法使いだと自称する店主・亜門がいた。この店は本や人との縁を無くした者の前にだけ現れるという不思議な古書店だった 名取は、ちょっとしたきっかけでこの古書店でアルバイトをすることになったが、いずれ、彼は亜門の正体を知ることになる

「止まり木」では、ケストナー「飛ぶ教室」やホフマン「砂男」を媒介役として「失ったものを取り返す」物語が展開しますが、最後には主人・亜門自身がガストン・ルルー「オペラ座の怪人」を媒介として過去を語ります

この古書店「止まり木」は、神田神保町のある大手書店の4階売り場の一角にあり、普通の人には「古書店」の入口は見えないという設定になっていますが、文脈から想像すると、この大手書店とは三省堂書店のことです

また、この本には次のような記述があります

「神保町駅から伸びる裏路地にある、”さぼうる”という喫茶店で待ち合わせる。入口には、何故か南国を思い起こさせるような木彫りの像が立っていた。密林の中のロッジを連想させる独特の佇まいの中は、薄暗くも落ち着いたレトロな喫茶店だった。壁はごつごつしたレンガだが、テーブルと椅子は木製だ。都心にいるというのに、自然のぬくもりが感じられる

”さぼうる”には学生時代によく通いました。最近は三省堂に行く途中に前を素通りするだけで、お店の中には入っていませんでしたが、先日久しぶりに午前11時半頃入ってみました ハンバーグ・ランチを頼んだのですが、ライスがほとんど大盛りでした。隣の人はスパゲティを注文していましたが、これが大盛りでもないのにほとんど大盛りでした ランチタイムにはいつも行列が出来ていますが、これがその理由だと納得しました 休日にはテレビや映画のロケ班の姿を見かけることもあります ひょっとすると、蒼月海里という人は三省堂書店の店員で、頻繁に”さぼうる”に出入りしているのかもしれません

 

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「パレードへようこそ」、「フレンチアルプスで起きたこと」を観る~新文芸坐

2015年12月26日 08時00分31秒 | 日記

26日(土)。わが家に来てから455日目を迎え、この日 誕生日を迎えたお姉ちゃんが 何年ぶりかで引っ張り出して飾り付けたクリスマスツリーを 珍しそうに見ているモコタロです

 

          

               これが噂のクリスマスツリーというものか・・・・・

 

                      

            こっちから見てもクリスマスツリーか・・・・・

 

                      

             それにしても ずいぶん小さいクルシミマスツリーだな 

 

  閑話休題  

 

昨夕、クリスマス祝いを兼ねて娘の誕生会をやりました 幸い、25日の早朝まで続いた研究室の実験で朝帰りした息子も家にいたのでメンバーが揃いました 前日のイヴが鶏のもも焼きだったので、ステーキにしました。鹿児島産の黒毛和牛が2割引きで売っていたので奮発しました あとは生野菜サラダ、豆腐とシメジの味噌汁、ご飯です

 

          

 

一休みしてから、French pound house に注文しておいたケーキの ロウソクの火を娘がひと吹きで消しました なお、ロウソクの本数はいい加減です

 

          

 

紅茶は、退職の餞別に 社団NS協会一の美人Aさんから ゴディバのチョコと一緒に頂いたフランスの「マリアージュ フレール マルコポーロ」です これは今まで飲んだ中で一番美味しい紅茶です

 

                      

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「パレードへようこそ」と「フレンチアルプスで起きたこと」の2本立てを観ました 「パレードへようこそ」は2014年、イギリス映画です イギリスで実際にあった炭鉱労働者たちのストライキと、それを支えた同性愛者たちとの友情を描いています

 

          

 

”鉄の女”サッチャー政権下の1984年、イギリスで起こった炭鉱労働者によるストライキをニュースで見たゲイのマークは、労働者たちが自分たちと同じように政府から虐げられているとして、仲間たちと募金活動を始める しかし、彼らがゲイやレズビアンであることから、その申し出は各地の炭鉱組合からことごとく受け入れを拒否されてしまう そうした中、マークと仲間たちは唯一受け入れてくれたウェールズ奥地の炭鉱町に向かう。最初は少数派だった町の理解者は少しずつ増えていき交流が深まっていくが、報道ではエイズの蔓延が喧伝され、彼らの立場は不利になる そうした中、マーク達は資金集めのコンサートを企画し成功を収める

実はこの映画を観ようかどうしようか、迷っていたのですが、観てよかったと思います まず第一に、保守的なイギリスで、このような出来事が本当にあったことに驚きます 映画なので多少の誇張はあるでしょうが、今から30年以上も前の80年代中頃に同性愛者たちが労働者を支援したという事実に感動を覚えます 今でこそ、マスコミも同性愛者たちに対して偏見を排除するような姿勢を見せるようになっていますが、その当時のことを考えたらとても考えられないことだったでしょう 偏見を排除して、マーク達を受け入れる女性たちの逞しさが素晴らしいと思いました 歴史は女性が変えていくのかも知れません

次は「フレンチアルプスで起きたこと」です この映画は2014年、スウェーデン・デンマーク・フランス・ノルウェー合作映画です

 

          

 

 仕事一筋のビジネスマンのトマスは妻のエバ、娘のヴェラ、息子のハリーとともにフレンチアルプスのスキーリゾートにバカンスにやってきた ところが、昼食を取っている最中に、目の前で雪崩が発生、一家を含めて客はみな逃げ惑うはめになる それは大きな雪崩を防ぐためにプロがダイナマイトを使って人工的に起こした雪崩で、基本的には安全なものだった。しかし、その時、一家の主であるトマスは、妻や子供たちを置いて真っ先に一人で逃げたため、家族から失望され冷たい目で見られる 夫の態度が許せないエバは何度かトマスを問い詰めるが、彼は自分の取った行動を認めようとしない しかし、その時の様子を写したスマホを見せられ、「理想的な父親像」とはかけ離れた弱い父親であることを認めざるを得なくなる その後、一家のリーダーとしての立場を挽回するチャンスが巡ってくる。果たしてトマスは家族の信頼を取り戻すことが出来るのか

さて、この映画では何度か、危機が迫っているような緊迫した音楽が流れます。これはヴィヴァルディの「和声とインベンションの試み~協奏曲集『四季』作品8」の第2番ト短調『夏』の第3楽章『プレスト』です なぜスキー場が舞台の”冬”の映画なのに協奏曲第4番『冬』でなく『夏』なのか 

ヴィヴァルディの『四季』の各曲には音楽の内容を現すソネットと言われる14行の短詩が付いています 『夏』の第3楽章『プレスト』には次のようなソネットが付いています

「激しい雷雨は、せっかくの麦の穂を荒らしていきます」

この映画の監督が、このソネットを意識してテーマ曲のように『夏』の『プレスト』を使ったとすれば、ダイナマイトの爆発で人工的に起こした雪崩は”激しい雷雨”を現していたと言えるでしょう 雪崩は、今までうまくいっていたトマスとエバの関係(麦の穂)を荒らす”激しい雷雨”の象徴だったと言えます

また、『四季』を全曲通して聴いてみると、この監督がなぜ『夏』の『プレスト』を使ったのかが分かります 「何か良くないことが起こりそう」、「危機が迫っている」といった不安な人間心理を表すにはあの『プレスト』以外に考えられません その意味では「冬なのに夏」は考え抜かれた究極の選曲だと言えます

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「約束の地」「涙するまで、生きる」を観る~新文芸坐

2015年12月25日 07時37分43秒 | 日記

25日(金)。わが家に来てから454日目を迎え、「今日は誰かの誕生日だったけど、キリスト以外の誰だったかなぁ?」と考えているモコタロです

 

          

               そうだ お姉ちゃんの誕生日だ! Happy Birthday!!

 

  閑話休題   

 

昨日、池袋の新文芸坐で「約束の地」と「涙するまで、生きる」の2本立てを観ました 「約束の地」(2014年)はあの「ロード・オブ・ザ・リング」のヴィゴ・モーテンセンが主演・制作・音楽を兼任した一種のロード・ムービーです。監督はアルゼンチン出身のリサンドロ・アロンソです

 

          

 

時は1882年のパタゴニア。デンマーク人エンジニアのディネセン大尉は、アルゼンチン政府軍による先住民掃討作戦に就いていた ある日、彼の一人娘インゲボルグが海辺の野営地から突然姿を消す。ディネセン大尉は必死に娘の行方を捜しまわる。実はある若者が彼女を連れて逃走していたのだが、彼は何者かによって瀕死の重傷を負わされていた 大尉は広大な荒野の中を娘を探し続けるが、途中で乗っていた馬を失ってしまう。すると、1匹の犬が現れ、それについていくとある老婆と出会う。そこから不思議な世界に迷い込んでいく

それにしても、この監督、あるいは製作のモーテンセンは、よほど荒野が好きだとお見受けしました 110分の映画のうち、平原や岩山などの荒野を背景としたシーンが9割くらい占めるのではないかと思うほどです 映画の後半、行方知らずの娘がとんでもないところで目を覚ましますが、それまでは彼女の夢の世界だったのか?と思うような幻想的なお話です 見ていて最後までストーリーの本筋が分かりませんでした

次は「涙するまで、生きる」(2014年)です。原作はアルベール・カミュの短編集「転落・追放と王国」の一遍「客」で、フランス人のオールホッフェン監督による作品です

 

          

 

時は1954年、フランスからの独立を目指すレジスタンスが活躍するアルジェリア。元軍人のダリュは山間の小学校で子供たちを相手に授業をしていたが、ある日、殺人容疑をかけられたアラブ人のモハメドが連行されてくる 裁判にかけるため、山向こうの町にモハメドを送り届けるように憲兵に命じられ、やむを得ずモハメドを連れて町へ向かう しかし、その途中で、復讐のためモハメドの命を狙う者たちに襲撃されたり、レジスタンスの争いに巻き込まれたりして行く手を阻まれる 目の前の危機を共に乗り越えることを通じて、二人の間にはしだいに友情のような感情が芽生えてくる

この映画でも、舞台はほとんど荒野です 平原あり山あり、大自然ありです。主人公のダリュを演じるのは「約束の地」と同じくヴィゴ・モーテンセンです 「約束の地」の分かりにくさと比べると、分かり易い映画です

ダリュは「モハメドを引き渡せ」と言われたときに、相手側に引き渡してしまえば、これまで通り子供たちを教える生活を続けることができるのに、そうはしなかった それはモハメドを見殺しにすることだったから。ダリュは「復讐の連鎖」のために人を殺すことを許せなかった。しかし、山越えの途中で偶然出会った老人を、馬が暴れたために結果的に猟銃で撃って殺してしまう それは彼が望むことではなかった。モハメドは墓を作り祈りを捧げる

最後に目的の町の直前まで来たとき、ダリュはモハメドに「生きろ」と説得する 予定通り裁判を受ければ殺人罪で死刑を免れることは出来ない。そうではない道、遊牧民の居る方向に行けば生き続けることが出来る、と モハメドは、それではダリュが地元に戻った時に不利な立場に置かれる、として裁判を受けると主張するが、ダリュは、モハメドは途中で襲われて殺されたと言うからと説得する 熟慮のうえモハメドは遊牧民の居る方向に歩き出す

このラストシーンは印象的です この映画を観て、カミュの「転落・追放と王国」の「客」はどんな作品なのだろうか、と興味を持ちました。今度、書店に行ったときに探してみようと思います

 

  も一度、閑話休題  

 

映画の帰りに買い物のハシゴをしました まずBカメラで「万歩計」を買いました。つい最近「毎日8,000歩、速足で20分」歩けば健康を保てる、という情報を仕入れたので、早速「ハードから」ということで買い求めたものです 売り場に行くとあまりにも多くの種類・値段の商品があって迷いましたが、「歩数さえ分かればいいや」と割り切って下のシチズン社製(1,479円)にしました

 

          

 

次に池袋ショッピング・センターでクリスマス・イヴ用の食事の素材を買いました デパートではどのコーナーでも鶏のもも焼きが1枚1,000円前後もしました。クリスマス便乗商法の最たるものです 写真の鶏ももは3枚で925円です。発泡ワインも買いました 専業主夫にとっては、この日ぐらい炊事から逃れてもいいでしょう

 

          

 

次に池袋西武地下2階のUCCコーヒー・ショップに行って「マンデリンG-1」を200g挽いてもらいました。現在、一袋を飲み切るのはほぼ1週間くらいです

 

          

 

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江副記念財団コンサートを聴く~若者たちの競演~紀尾井ホール

2015年12月24日 07時16分20秒 | 日記

24日(木)。わが家に来てから453日目を迎え、クリスマス・イヴの夜を前にダジャレを言って一人楽しむモコタロです

 

          

             グッド イヴニング! クリスマス イヴニング!

 

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に大学時代の友人で勝浦在住のS君が送ってくれた金目鯛を煮つけました あとはサラダ(レタス、ダイコン、ブロッコリ、アスパラガス、トマト)と、小松菜のお浸しです。金目鯛は自分で言うのもなんですが、大成功でした 娘・見知ュランも最高得点を付けました

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、紀尾井ホールで「第21回江副記念財団リクルートスカラシップ コンサート」を聴きました このホールでもクリスマスツリーがお出迎えです。今日はイヴですね

 

          

 

このコンサートは毎年、内外で研修を重ねた江副記念財団の奨学生たちが、1年の成果を披露するものです 出演者は第35回から第44回までの奨学生たち12名です

 

          

 

会場の入口では、上のプログラムと一緒に、この日の出演者が顔写真入りで紹介されている下のパンフレットが配布されました

 

          

 

さらに下の記念品が配布されました。いったい何だろう

 

          

 

中を開けてみると十二支を配した絵葉書セットが入っていました 素材は「手漉き紙」で絵柄は金箔使用、高級感があります 障がい者雇用を目的として設立した江副記念財団の関連の特例会社が作成したとのことです。”あのリクルート”の江副さんも随分多方面で活動しているのだな、と思いました

 

          

                             

そして、ロビーで下のコンサートの予定時間表を見て唖然としました

 

          

 

午後1時に始まるコンサートが終わるのは何と5時半です 会場に来て初めて、2回の休憩を挟んで4時間半のマラソン・コンサートであることが分かった次第です 数年前にイイノホールで聴いた同コンサートはせいぜい2時間半くらいだったと思います。そのつもりでいたので予想外の長時間コンサートに驚きました 

自席は2階C1列24番。2階最前列ですが、右のどんづまりです。会場は8割方埋まっている感じでしょうか プログラムによると、次の通り3部に分かれていることが分かりました

 

          

          

第1部のトップバッターは第36回奨学生、北村朋幹(ピアノ)です。1991年生まれといいますから今年24歳です 彼が弾くのはベートーヴェンの「6つのバガテル」です。ベートーヴェンが第九を作曲していたのと同時期に書いた作品ということです。ということは、その当時は耳がほとんど聞こえない状態にあった時期です 6つの曲は緩→急の繰り返しで演奏されますが、個人的にはこの曲はあまり聴き込んでいないせいか、本当の良さが分かりません 特に前半の3曲は捉えどころがない難しさを感じます。ただし、演奏は緩急をしっかりと踏まえた素晴らしい演奏でした

次いで第44回奨学生、二瓶真悠(ヴァイオリン)です。彼女も1991年生まれの24歳です。彼女が弾くのはリヒャルト・シュトラウスの「ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調」から第1楽章です 作曲者の唯一のヴァイオリン・ソナタですが、24歳の時の作曲です。二瓶は同じ年齢の作品を選んだことになります。非常に素直で真摯な演奏姿が好印象を与えます

3番目は第43回奨学生、阪田知樹(ピアノ)です。1993年生まれの22歳です。バルトークの「3つのチーク県の民謡」と「ピアノ・ソナタ」を弾きました 2曲とも民族色豊かな曲想ですが、「バルトークらしいな」と思いながら楽しく聴きました ソナタの第1楽章などはストラヴィンスキーのバーバリズムを感じさせるパッセージがあったりして面白く聴きました

第1部の最後は第37回奨学生、黒川侑(ヴァイオリン)です。1990年生まれの25歳です。ドビュッシーの「ヴァイオリン・ソナタ」を北村朋幹のピアノ伴奏で弾きました これはドビュッシー最後の作品ですが、黒川はフランス情緒たっぷりに弾き切りました。北村朋幹のピアノもばっちりでした

 

          

 

15分の休憩後、第2部は第43回奨学生、山根一仁(ヴァイオリン)から始まります。1995年生まれの弱冠20歳です ベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第2番」を北村朋幹のピアノ伴奏で弾きました。ベートーヴェン27歳の時の作品ですが、テクニック上はそれほど困難さを感じない曲ですが、味わいのある曲です 二人の演奏を聴いていて、新日本フィルのコンマス・豊嶋泰嗣氏が園田高広氏と組んで、今から10年以上前に すみだトリフォニーホールで開いた「ベートーヴェン・ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会」のことを思い出しました この曲の第1楽章はピアノの愛らしい軽快なメロディーから入るのですが、重厚なイメージを抱いていた園田氏の軽やかな演奏に感動を覚えました 余計なものをすべて捨て去った身軽な演奏とでも言うのか、あの時の園田氏は人生を達観していたように思います。その数年後、彼の訃報に接しました

次は第44回奨学生、山根と同じ1995年生まれの20歳、桑原志織(ピアノ)です。バッハ作曲ブゾー二編曲による「シャコンヌ」を演奏しました この曲はバッハの「ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調」の最終楽章”シャコンヌ”をイタリアの作曲家でピアニストのブゾー二がピアノ・ソロ用に編曲したものです。ステージに登場した桑原は20歳とは思えない落ち着いた貫禄で、技巧的に相当難しそうなシャコンヌを堂々と弾き切りました

次いで、第43回奨学生、1994年生まれの21歳、城戸かれん(ヴァイオリン)です。シューベルトの「華麗なるロンド ロ短調」を北村朋幹のピアノ伴奏で演奏しました 演奏を聴いて思ったのは音が非常にきれいだということです シューベルト特有の繰り返しメロディーを変化を付けて演奏しました

第2部最後は第42回奨学生、1994年生まれの21歳、岡本侑也(チェロ)です。ドビュッシーの「チェロ・ソナタ ニ短調」とロストロポーヴィチの「ユーモレスク」を、阪田知樹のピアノ伴奏で弾きました チェロ・ソナタはいかにもドビュッシーらしい印象的な曲想ですが、朗々と奏でられるチェロが心地よく響きました ユーモレスクは故ロストロさんのアンコール・ピースだったとのこと。極めて短い曲ですが、岡本は速く力強いパッセージを気持ちよさそうに演奏しました

私的にはこれでギブアップです 第3部は15分休憩後に再開されますが、すべてが終わるのは午後5時半。あと1時間半を聴き通す気力も体力もありません。前日の飲み会が効いています

第37回奨学生の黒川侑、第41回奨学生の弓新、第44回奨学生の坪井夏美、第44回奨学生の上野通明の演奏は聴かずに帰ることにしました 心残りを言えば弓新(ゆみ・あらた)の演奏するサン=サーンスの「ヴァイオリン・ソナタ第1番」を聴いてみたかったと思います

 

          

 

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呉美保監督「きみはいい子」を観る~子役がすごい!

2015年12月23日 10時16分23秒 | 日記

23日(水)。わが家に来てから452日目を迎え、1年の総決算を催促するモコタロです

 

          

             大掃除終わった? ご主人はまだみたいだな・・・・・

 

  閑話休題  

 

昨夕、上野で美女3人と忘年会を開きました 同じメンバーによる食事会は9月の浅草(ロシア風フレンチ)、11月の新橋(中華)に次いで3回目です。忘年会シーズンのため、なかなか予約が取れなかったのですが、Hさんから 席だけ確保できたという連絡をもらった時はホッとしました  場所は御徒町駅からすぐ近くの飲み屋街の一角にあるYという焼肉専門店です。コース料理はあらかじめ予約がないとダメだというので、アラカルトで頼むことにしました まず、再会を祝して乾杯です。女性は2人が生絞りグレープフルーツサワー、1人がカシスオレンジ、私は生ビールです

まず「特上タン塩三味セット」「特選四種盛りAセット」「和牛三味セット」を注文して、後から「サンチュ三種盛り」「ロース」「野菜焼き」「マルチョウ」(何これ?)を追加しました 牛肉はみなメニューの名前に恥じない上物で、どれもが非常に美味しかったです 肉を焼いたりおしゃべりしたりに集中していて、写メするのを忘れてしまいました

この会は二次会でカラオケに行くのが恒例になっています。近くのB・Eに行って2時間歌いまくりました 飲み放題だったので、私はワインをじゃんすかお代わりしました。たぶんフルボトル1本分くらいは一人で飲んだのではないかと思います 調子に乗って、バラード風の歌に合わせて二人と踊っちゃいましたが、その様子をHさんにしっかりと動画で撮影されてしまいました お願い、ユーチューブに投稿しないでね。政治生命 絶たれるから それにしても、いい忘年会だったな 

 

  も一度、閑話休題  

 

というわけで、親の自分が焼肉だったので、子どもたちの夕食は、ラム・チョップ(骨付きラム肉)にしました ラムは塩コショウで味付けして焼いています。あとは懲りずに野菜サラダです

 

          

 

 

  まだまだ、閑話休題  

 

昨日、神楽坂のギンレイホールで呉美保監督「きみはいい子」を観ました 「海街diary」との2本立てだったのですが、「海街~」はすでに早稲田松竹で観たのでパスしました

「新米の小学校教師・岡野(高良健吾)はまじめだが、優柔不断で頼りないところがある 雅美(尾野真千子)は自身が親から暴力を受けて育ってきたことから自分の娘にも手を挙げる癖が抜けない 独居老人・あきこ(喜多道枝)は認知症が見え隠れし、スーパーの品物をレジを通さずに外に出てしまう そんな3人を主人公として、人と人との繋がりを求め、もがく姿を描いた作品です

 

          

 

出演者はいずれも熱演していますが、大人では池脇千鶴が従来のイメージを覆す、”子持ちのおばさん”に扮して新しい境地を切り開いています この人は役者として凄いと思います それにも増して凄いと思ったのは子役を演じた子供たちです みんな生き生きと演じているのですが、中でも、毎朝独居老人・あきこに「おはようございます。さようなら」と挨拶する小学校の特殊学級の生徒を演じた少年は断トツの存在感でした。手をこねくり回したり、首を傾げたり、まったく自然の動きで役柄に徹していました。将来が楽しみです

その少年が物語の後半、特殊学級の発表会のようなシーンで、突然 歌を歌い出します。それはベートーヴェンの「歓喜の歌」だったのです 言うまでもなく交響曲第9番”合唱付き”の第4楽章の”テーマ”です。これを聴いたとき、この監督はこの曲を使いたかったのだろうな、しかも、その少年に歌わせたかったのだろうな、と思いました 現代における母親や若者や小学生たちが抱える問題を浮き彫りにして、思わず考えさせられる映画でした

 

          

 

  最後の、閑話休題  

 

映画の帰りに時間があったので、地下鉄で飯田橋から春日に出て、そこで降りて隣の白山駅まで散策しました 今から20年以上も前に白山1丁目に住んでいたことがあり、一度再訪してみようと思っていたのです 白山通り沿いに歩いていき、スーパー「オリンピック」の前を通り過ぎて、右に折れるのですが、かつては酒屋があったところは不動産屋になっていました 右折してしばらく歩くと、ありました 

低層マンションの入口に「ダ〇〇パ〇〇白山」という表示がありました。この2階に住んでいたのです。真昼間でも日光が射さない北西向きの部屋だったので、子どものために良くないとして、現在の巣鴨の新築マンションを買って引っ越したのです。あのマンションを見て、子どもたちがまだ小さかった当時のことをあれこれ懐かしく思い出しました 

その帰り道、白山下商店街を通って白山駅に向かいましたが、当時と街の景色がまったく変わってしまった中、いつも買い物をしていた鶏肉屋さんも八百屋さんも健在であることが分かりました 20年以上経った今も潰れていなくて良かったと思います

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ピエール・ルメートル著「天国でまた会おう(上・下)」を読む~クラシック音楽も出てきます

2015年12月22日 07時25分22秒 | 日記

22日(火)。わが家に来てから451日目を迎え、白ウサちゃんに頼みごとをするモコタロです

 

          

             ああ~首がかゆいな~ 後ろ足 届かないし・・・・・

 

                      

               ねえ 首のところ かいてくれないかな~

 

                     

                         「私あなたに首ったけ」の関係じゃないから嫌だってさ

 

  閑話休題  

 

昨日は、ほぼ一日中、年賀状作成作業に終始しました DVD付きの「らくらく年賀状」(850円)を買ってきて、まず宛名リストを作成し、次に「素材+本文」にかかりました このソフトは年賀状の素材が7,000点収録されているということで、その中から選べばよいので助かります 今回は是非、モコタロを年賀状デビューさせたいと思って、デジカメからパソコンに最新の写真を取り込んで、それをDVDソフトの素材の中に組み込みました

いつも年賀状をやりとりしている皆さま、1月1日を楽しみにしてください。兎年が去って、申年を迎える来年、いよいよ兎のモコタロが年賀状デビューします

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日の夕食は、大学時代の友人で勝浦在住のS君が送ってくれたサンマを焼きました あとは ツナと野菜のサラダ、トン汁です  サンマの美味しかったこと

 

          

 

  まだまだ、閑話休題  

 

「三浦友理枝 ピアノリサイタル」のチケットを買いました 来年2月21日(日)午後2時からヤマハホールで開かれます。プログラムは①シマノフスキ「ロマンティックなワルツ」、②同「創作主題による変奏曲」、③同「仮面」より第1曲「シェヘラザード」、④同「マズルカ」、⑤同「ピアノソナタ第3番」、⑥酒井健治「ピアノのための練習曲集」より「グルーヴ」、⑦リゲティ「ピアノのための練習曲集」より「開放弦」「金属」「魔法使いの弟子」、⑧プロコフィエフ「ピアノソナタ第6番イ長調”戦争ソナタ”」です

15日に第一生命ホールで開かれたホルン:福川伸陽+ピアノ:三浦友理枝のコンサートで弾いたショパンの「バラード第3番」の演奏が良かったので、買い求めたものです

 

          

 

  最後の、閑話休題  

 

ピエール・ルメートル著「天国でまた会おう(上・下巻)」(ハヤカワ文庫)を読み終わりました ピエール・ルメートルの作品は、このブログでも「その女アレックス」、「死のドレスを花婿に」、そして「悲しみのイレーヌ」を紹介してきました 彼は1951年パリ生まれですが、初めて作品を世に問うたのは2006年の「悲しみのイレーヌ」なので、55歳の遅まきデビューと言えます。これら3作品は、いずれも衝撃的な内容で、この作者が並みの作家ではないことを証明しています

 

          

 

時は1918年11月、第一次世界大戦の休戦が近いと噂されていた西部戦線。上官ブラデルは手柄を得ようと部下を犠牲にして自分だけ生き延びようとたくらみ、その現場を部下のアルベールに見られてしまう そこでブラデルはアルベールを生き埋めにする。しかし、年下の青年エドゥアールに助けられ命拾いする その代償は大きく、エドゥアールは顔の半分を失いモルヒネがなければ生きていけない体になってしまう アルベールは命の恩人のためモルヒネを求めて東奔西走する。父親に反感を持つエドゥアールの頼みにより、アルベールは彼が死んだものとして家族に報告する。卑劣漢のブラデルはエドゥアールの姉マドレーヌに近寄り結婚にこぎつけるが、エドゥアールは知る由もない 結局、ブラデルは事業に失敗しマドレーヌからも離婚され、無一文になって一人寂しく死んでいく。エドゥアールは戦後の混乱に乗じて、生きて帰ってきた復員兵には冷たい戦後のフランス社会に復讐することを企み、気の進まないアルベールを仲間に引き入れ、実行する。それは父親への復讐でもあった

 

                      

 

すでに読んだ彼の作品もそうでしたが、まさに”一気読み必至”の面白い作品です これはブラデルという悪漢が存在するからこそ成り立つ面白さです

ピエール・ルメートルという人は、クラシック音楽にも通じているようで、この作品の中にもクラシック音楽が登場します。いずれも下巻です

「彼(エドゥアール)は手紙が届くと、歓喜の叫びをあげた。そして『愛国の記念』のレターヘッド入り用箋をタイプライターにセットし、蓄音機で『アイーダの凱旋行進曲』をかけ、風向きをたしかめるみたいに指を立てると、ピアニストのようにうっとりしながら猛然とキーをたたき始めた」

ここに出てくる『アイーダの凱旋行進曲』というのは、言うまでもなくヴェルディのオペラ「アイーダ」のシーンで、有名な『アイーダ・トランペット』が勇壮に鳴り響きます

「エドゥアールが買ったのは高級蓄音機とたくさんのレコードだった・・・オペラもあったけれど、アルベールはまったく理解できなかった。モーツアルトの『クラリネット協奏曲』は何日間か、すり切れるほど繰り返しかけ続けた」

これを読むと、おそらくルメートルはモーツアルトの『クラリネット協奏曲』が好きなんだろうな、と想像できます

「なんと先週は、8人編成の室内楽団を呼んだのだ。彼(ウジューヌ=エドゥアールの偽名)は階段の下まで降りてきて、受付の正面に立ったまま拍子を取っていた。楽団はその前でリュリの『トルコ人の儀式のための行進曲』を演奏すると、帰って行った」

これにはお手上げですが、フランス人のルメートルにとっては同じフランス人音楽家リュリは身近な存在なのかも知れません リュリと言えば、あるエピソードを思い出します。当時、楽団の指揮者は、長い杖のようなものを床に打ち付けながら指揮をしていたのですが、指揮をしている最中、その先端を足に突き刺してしまい、破傷風になり、それが原因で死んでしまったのです 誠にお気の毒です。惜しい人を亡くしました。面識はありませんかが

「レイモン嬢がサロメよろしく『七つのヴェールの踊り』をして見せても、きっと区長は目もくれなかっただろう」

これはリヒャルト・シュトラウスのオペラ「サロメ」で、ヒロインのサロメが踊るセクシーな踊りにつけた音楽です

この作品は、これまでの「その女アレックス」、「死のドレスを花婿に」、「悲しみのイレーヌ」の衝撃路線の作品とは違い、どちらかと言うとイギリスの作家ジェフリー・アーチャーの一連の”冒険小説”に近い性格をもっています。意外性に富んだ展開に飽くことを知りません。お薦めします

 

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