31日(金)。月日の経つのは速いもので、連日猛暑の8月も今日で終わり。とはいうものの、この暑さはいつまで続くのでしょうか
昨夕は、元の職場のOB会の作業の後、幹事役3人(M氏,S氏と私)で地下のRで飲みました M氏はカメラ好きで,何台も一眼レフカメラを持っています.こっちも負けていないカメラ小僧だった代表幹事S氏が「先日M氏からデジタルカメラの一つをもらった」と言うと,M氏は「俺はあげた覚えがない.フィルムカメラの勘違いじゃないの?」と言います 何十分か水掛け論を展開したうえ,お互いに家に帰って自分の所有カメラを確かめることになったようです 私はフィルムカメラを持っていますが,もう使っていません.デジタルコンパクトカメラはいつの間にか娘の所有物になっています.まあ,問題は何を撮るかですね
閑話休題
新保裕一著「デパートへ行こう!」(講談社文庫)を読み終わりました 著者の新保裕一は1961年東京都生まれ.アニメーションディレクターを経て,1991年「連鎖」で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューしました
この小説は講談社創業100周年記念書き下ろし作品として,2009年8月に単行本として同社より刊行されたものです
老舗デパート鈴善百貨店が,翌日百年祭の最終日を迎えようとしているその夜,このデパートに浅からぬ縁のある人々が,それぞれの思惑を胸に日本橋本店の店内に忍び込んできます 失業中の自殺願望の男,宝飾品の強奪をもくろむ女性社員,訳あって家出中の若者カップル,銃を隠し持っているワケアリの逃亡者など・・・・.さらに,なぜか残業中の創業家4代目社長と,愛社精神溢れる警備員たちが加わり,深夜のデパートはなぜか賑やかになります 暗闇の中でお互いが急接近し,それぞれの関係が明らかになっていきます
この本は,数年前(2009年か)NHK-BSで放送していた「週刊ブックレビュー」で取り上げられて,”滅茶苦茶おもしろい本”として紹介されていたので,覚えていました このたび文庫本化したので迷うことなく購入しました
何人もの”主人公”が入れ替わり立ち代わり登場しては消え,また登場するので,複雑なように思えるのですが,そこは著者の語りのうまさでどんどん引き込まれていきます とにかく面白いの一言です.お薦めします