31日(木)。早いもので今日で3月も終わり。平成27年度も終わりです 昨日は天気が良かったので池袋まで歩き、西武デパートのリブロ跡に入居した三省堂書店に行って文庫本を物色しました。西口に回ると東京芸術劇場前広場の桜は8分咲きでした
ということで、わが家に来てから550日目を迎え、去りゆく平成27年度を惜しんでいるモコタロです
平成27年度も今日で終わりかぁ いろいろあったなぁ
閑話休題
昨日は、夕食に「豚肉のソテー」と「生野菜とワカメのサラダ」を作りました。夜コンサートを控えているので超簡単メニューです
も一度、閑話休題
昨夕、上野の東京文化会館小ホールで「ストラヴィンスキーの室内楽~都響メンバーによる≪20世紀音楽集≫」コンサートを聴きました プログラムは①ストラヴィンスキー「イタリア組曲」、②同「クラリネット・ソロのための3つの小品」、③スリマ・ストラヴィンスキー「無伴奏ヴィオラ組曲」、④ストラヴィンスキー「エレジー」(ヴィオラ・ソロのための)、⑤武満徹「鳥が道に降りてきた」、⑥ストラヴィンスキー「ディヴェルティメント『バレエ《妖精の口づけ》より』」、⑥同「弦楽四重奏のための3つの小品」、⑦同「弦楽四重奏のためのコンチェルティーノ」、⑧同「七重奏曲」です
出演は、ヴァイオリン=四方恭子、吉岡麻貴子、ヴィオラ=鈴木学、チェロ=田中雅弘、クラリネット=三界秀実、ファゴット=岡本正之、ホルン=西條貴人、ピアノ=占部由美子です
自席はE列28番、右ブロック左通路側席です。会場はやっと6割方埋まっている感じでしょうか 実は私もこの公演のチケットを買うかどうか相当迷ったのです というのは、すべての上演曲目が初めて聴く”未知の曲”だったからです。ストラヴィンスキーで馴染みの曲と言えば「春の祭典」「ペトルーシュカ」「火の鳥」といった三大バレエ音楽と、あと数曲のみです それでも聴いてみようと思ったのは、室内楽だけ集めたコンサートも案外面白いかも知れない、という好奇心です
1曲目の「イタリア組曲」はコンミスの四方恭子とピアノの占部由美子によって演奏されましたが、第1曲の音楽を聴いて「ああ、プルチネルラの音楽だ」と気が付きました この曲の原曲はディアギレフの依頼で1919~20年に書かれたバレエ音楽「プルチネルラ」(コメディア・デラルテの主人公の名前)なのです。唯一、この曲だけが分かりました
演奏曲目を一度も聴いたことがないというのは辛いものがあります どうしても終始 緊張して聴くことになり息つく余裕がありません それでも2曲目のクラリネットのソロによる作品は、この楽器特有の音色の変化を楽しむことが出来ました
次の「無伴奏ヴィオラ組曲」の作曲者であるスリマ・ストラヴィンスキーは、大作曲家の末っ子だそうです。父親が偉大過ぎて歴史に埋もれているようですが、ヴィオラの音色を活かした曲想で良かったと思います 続いて演奏された「エレジー」はプロ・アルテ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者を追悼するために作曲されたとのことですが、哀愁に満ちていました
意外だったのは、次に置かれた武満徹の「鳥が道に降りてきた」です オール・ストラヴィンスキー・プログラムの中に、なぜ武満を持ってきたのか、今一つ理由が分かりませんが、ストラヴィンスキーは来日時、偶然武満の音楽を聴く機会があり 高く評価したという話を聞いたことがあります そういう繋がりでプログラミングしたのかも知れません。ヴィオラの鈴木学とピアノの占部由美子による演奏ですが、これが実に素晴らしい演奏でした これまで、武満徹というと「なんだかなぁ~」という感じでしたが、この日の演奏を聴いて「武満徹もいいな」と思いました
20分の休憩後、後半のプログラムに入りますが、再び”未知との遭遇”で、緊張して聴きました
最後に演奏された「七重奏曲」はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ホルン、ファゴット、クラリネット、ピアノの7つの楽器によって演奏されますが、ストラヴィンスキーが70歳頃に書かれたそうです 老人をまったく感じさせない意欲的な作品で、各楽器の音色が鮮やかに対比される音楽です
コンサートが終わるに当たって感じたのは、やっぱりまったく知らない曲ばかり聴くのは緊張が途切れず、辛いものがあるということです 一番いいのはCDで予習をしておくことですが、CDを持っていない場合(今回がそう)、コンサートの予習のためにわざわざCDを買うかという問題です これから何回も聴く音楽かどうかが買うかどうかの判断基準になりますが、私の場合、ストラヴィンスキーはそういう範疇に入りません 所有する約4,000枚のCDを あまり増やしたくないというのが本音です