31日(木)。早いもので1月も今日で終わり。あっという間の1か月でした。2月は28日しかないのでもっと速く過ぎ去ってしまうでしょう
昨夕、池袋の東京芸術劇場で日本フィルのコンサートを聴きました これは2013年都民芸術フェスティバルの参加公演です。プログラムは①チャイコフスキー歌劇「エフゲニー・オネーギン」より”ボロネーズ”、②リスト「ピアノ協奏曲第1番変ホ長調」(ピアノ=後藤正孝)、③ブラームス「交響曲第4番ホ短調」です。指揮は常任指揮者アレクサンドル・ラザレフです
自席は1階P列18番、会場のど真ん中と言ってもよい席ですが、残念ながら通路側席ではありません客席は9割方埋まっている感じです。オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといったオーソドックスな態勢を取ります 日本フィルを生で聴くのは本当に久しぶりです。コンマスの木野雅之さんのほかは一人も分かりません。定期会員ではないので仕方ないのですが
1曲目のチャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」~ポロネーズは、公爵主催の舞踏会を導くための音楽です ラザレフはタクトを持たずに登場、振り向きざまに右手を振り下ろします 弦楽器などは慌てています。幸い冒頭は管楽器のみの演奏で間に合いましたが ラザレフの指揮はパワフルです。指揮台の上で激しく動きます 何年か前、この曲を同じ日本フィルで西本智美の指揮で聴いたことがありますが、対極にある演奏でした 西本智美のポロネーズはあくまでも華麗で美しく響きましたが、ラザレフのポロネーズは身体全体を使った”前進あるのみ”といったパワフルな音楽です。同じ曲、同じオケでこうも違うかと です。
センターにピアノが運ばれ、ソリストの後藤正孝がラザレフとともに登場します。後藤は2011年の第9回フランツ・リスト国際ピアノコンクールで満場一致の第1位を獲得、同時に聴衆賞を受賞しています 1985年生まれといいますから27~28歳ですが、小柄なため子供が登場したのかと勘違いしてしまいました
ところが、その子供のような小柄なピアニストの両手から紡ぎ出されるリストのコンチェルトの音楽は、気迫に満ちたパワフルなものでした 満場の拍手に応えてリストの「愛の夢第3番」をロマンチックに演奏しました 今後の課題はアマタいるピアニストの中でどう差別化して生き残っていくかです
休憩後のブラームスの「交響曲第4番ホ短調」はブラームス最後の交響曲ですが、名曲中の名曲です。ラザレフはこの曲も身体全体を使って精力的に指揮をします。良く言えばパワフル、悪く言えばマイペースの指揮振りです 動きが激しいので彼を見ながら聴いていると、どうしても視覚が優先してしまい肝心の耳で聴くことがおろそかになってしまいます こういう時には目をつむって音だけに集中するに限ります。音楽だけを聴く限り、よく流れていていい演奏です
ラザレフは、第4楽章のフィナーレで、観客席の方を向いて全曲を締めくくりました 満場の拍手とブラボーに、管楽器を立たせて賞賛し、自らも喜びを身体で表現します。気をよくした彼はアンコールにブラームスのハンガリー舞曲第4番を演奏しました
途中で演奏が終わると見せかけて客席を振り返り、拍手が起こると”まだあるよ”と言わんばかりに再び演奏を続け、また終わると見せかけて、拍手が起こるとまた”まだまだあるぜ”と言わんばかりに再び演奏を続け、客席とキャッチボールしつつオケと一緒に楽しみながら演奏していました ラザレフはエンターティナーです 今の日本フィルにはこういう元気な”タレント”が必要なのだと思います
閑話休題
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