人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

リチャード・パンチャス+アジアユースオーケストラでホルスト「惑星」他を聴く~若者たちの熱演

2016年08月31日 07時58分41秒 | 日記

31日(水).信じられないことですが,8月も今日で終わり.月日の流れの速さと世の無常を感じます ということで,わが家に来てから703日目を迎え,眠さに我慢できず白ウサちゃんに寄り添って眠ろうとしているモコタロです

 

          

                春眠暁を覚えず 夏眠・・・・冬眠までは遠い道のり,なんちって

 

  閑話休題  

 

昨夕,東京文化会館大ホールで前日に続き「アジアユースオーケストラ東京公演2016」の第2日目の公演を聴きました プログラムは①コープランド「市民のためのファンファーレ」,②同「バレエ組曲”アパラチアの春”」,③ホルスト「組曲”惑星”」の3曲 指揮はリチャード・パンチャスです  アジアユースオーケストラ(AYO)については昨日のブログをご参照ください

 

          

 

指揮のリチャード・パンチャスは世界的なヴァイオリニスト,ユーディ・メニューインとともに1987年にAYOを設立し,芸術監督兼指揮者として若者たちを指導してきました

 

          

 

自席は1階10列17番です.かなり前方のセンターブロックのど真ん中です 位置は良いのですが,通路側ではないので不満が残ります 会場は前日と同じくらいの入りでしょうか.2300人以上収容する大ホールとしてはかなり埋まっている感じです すぐ前の9列は端から端まで空席です.おそらくスポンサーなどの招待席なのでしょう.聴きに来ればいいのに

若者たち110人が入場し配置に着きます.コンミスは昨日と違う女性です ステージ両サイドからトランペットをはじめとするブラスの奏者19人が登場しオケの前に横一列にスタンバイします 打楽器の強打で1曲目のコープランド「市民のためのファンファーレ」が開始されます この曲は,コープランド(1900年11月生まれ)がシンシナティ交響楽団の指揮者ユージン・グーセンスの委嘱により1942年に作曲した作品です.打楽器に続いてトランペットのファンファーレが続き,トロンボーンやホルンなどが加わり厚みを加えます これがすごく良い曲で感動的な演奏でした

2曲目のコープランド「バレエ音楽”アパラチアの春”」は,1944年10月に初演された作品です このバレエは,13人編成の室内楽オーケストラのための作品として,振付師でダンサーのマーサ・グレアムの依頼と,エリザベス・クーリッジ夫人の委嘱により作曲されました.コープランドは,この曲によって1945年にピューリッツァー賞を受賞しています

指揮者パンチャスが登場,さっそく演奏に入ります.私がこの曲を聴くのはこれが初めてですが,聴いた第一印象を言うと「アメリカのドヴォルザーク」といった曲想です 風光明媚な田舎ののどかな風景を表しているようです

 

          

 

休憩後はホルスト(1874年9月生まれ)の組曲「惑星」です この曲は1914年~16年に作曲されました.作曲当時,太陽系の惑星として知られていた8つの天体のうち,地球を除いた7つの天体(水星,金星,火星,木星,土星,天王星,海王星)に曲を付けたものです 演奏上は火星と水星が入れ替わり,火星,金星,水星,木星・・・という順に演奏されます.地球が入っていないのは,この曲が天文学ではなく占星術から着想を得たからです 火星=戦争をもたらす者,金星=平和をもたらす者,水星=翼のある使者,木星=快楽をもたらす者,土星=老いをもたらす者,天王星=魔術師,海王星=神秘主義者を表します

パンチャスのタクトで「火星」の演奏に入ります 私はこの曲の後半で繰り返される「ダダダ・ダン・ダン・ダダ・ダン」という5拍子のリズムを聴くたびに,スピルバーグ監督「スター・ウォーズ」のテーマ音楽を思い起こします 間違いなくジョン・ウィリアムズはホルストの「火星」をパクって,少なくとも参考にして「スター・ウォーズ」のテーマ音楽を書いたと確信します 「火星=戦争をもたらす者」ですから「スター・ウォーズ」にぴったりです この曲はオーケストラの総力戦です.弦楽器も管打楽器も持てる力を思う存分に発揮します 次の「金星=平和をもたらす者」ではコンミスのソロが美しく響きました 「水星=翼のある使者」は曲想で言えばスケルツォです.そして「木星=快楽をもたらす者」は,数年前に平原綾香が歌って大ヒットしましたね.そう「木星=ジュピター」です ここはオーケストラの聴かせどころです.ブラスが炸裂します.弦が渾身の演奏を展開します

次の「土星=老いをもたらす者」では,ステージ右サイドにスタンバイするオルガンが重低音を響かせ,客席の椅子まで震わせます 「天王星=魔術師」は神秘的です.この曲に限らず,楽員を見ていて気付くのは,指揮者を良く見ているということです プロのオケの場合はほとんど楽譜を見て演奏していて指揮者の方を見るのは滅多にないと思われるのですが,アマチュアの彼らは楽譜と同じくらいの頻度で指揮者を見ます 最後の「海王星=神秘主義者」では後半,女声コーラスがステージ裏で静かに歌われ,消えるように曲を閉じます

パンチャスがタクトを下すと,大きな拍手とブラボーがかかりました パンチャスは一旦ステージに引き上げましたが,工事現場で警備員が手に持っている交通整理用の赤い誘導灯のような棒を手に持って再登場します.何事か と思っていると,それを指揮棒代わりにして,な,なんと,アンコールに「スター・ウォーズ」のテーマを演奏し始めたのです "誘導灯の棒"は よく見るとジェダイの騎士の剣だったようです  このアンコール曲はまったく予想外でした.これを聴いた多くの聴衆は,このテーマ音楽がホルストの「火星」を模倣したものだということを認識したことでしょう

大きな拍手を受け,パンチャスは今度はマイクを持って登場,例年の国別メンバー紹介を始めました AYOのメンバー110名は,中国,香港,台湾,マカオ,インドネシア,日本,韓国,マレーシア,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナムから選出された若者たちです.パンチャスが「シンガポールからは3人のメンバーが参加しています」と紹介すると,3人がその場で立ち上がって拍手を受けるという具合です 中国が26人と多いのは分かっていましたが,台湾はそれを上回る28人でした.「日本からは13人が参加しています」のアナウンスにはひと際大きな拍手とブラボーが寄せられました

出身国別メンバー紹介が終わると,パンチャスは

「ここにいる110人のメンバーは,6週間前にはお互いに初めて顔を合わせ,香港で3週間,リハーサル・キャンプでレッスンを重ね,その後,3週間の演奏ツアーを共にしてきました 今日がツアー最後のコンサートです.3週間前に初めて彼らが取り組んだのは(エルガーのエニグマ変奏曲の第9変奏)『ニムロッド』でした.この曲を最後に演奏したいと思います

と最後のアンコール曲を紹介し,演奏に入りました この曲はAYOのコンサートでは必ずアンコールとして最後に演奏される曲です.アダージョの感動的な曲で,演奏する側も聴く側も感傷的になる曲想です 多くの若者たちは涙目で最後の力を振り絞って渾身の演奏しています 演奏が終わると,何度もカーテンコールがあり,大きな拍手とブラボーが寄せられました

いよいよ解散となると,ステージ上の若者たちはすぐ近くの演奏者と握手をし,ハグをしていました 1日目のコンミスは中国出身,2日目は台湾出身で,ともに並んで演奏していましたが,二人は長い間ハグをして別れを惜しんでいました 音楽に国境はありません.音楽っていいですね 

AYOのメンバーの皆さん,今年も感動的な演奏をありがとう また来年も聴きに行きます

 

          

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ジェームズ・ジャッド+アジアユースオーケストラでチャイコフスキー「第6番”悲愴”」,ドヴォルザーク「第8番」を聴く

2016年08月30日 07時56分27秒 | 日記

30日(火).昨日は昼間,晴れ間も見えましたが,史上初のUターン迷走台風10号の『嵐の前の静けさ』だったようですね ということで,フィーリックスのゴミ箱の前で「これはゴミ箱ではなくて,護美箱です」と主張している,わが家に来てから702日目を迎えたモコタロです

 

          

             もっとも ぼくの場合 ゴミ箱は関係ないけどね フンはあちこち したい放題だし

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「大根と豚ひき肉の煮物」と「生野菜とサーモンのサラダ」を作りました 自分で言うのも何ですが美味しいです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨夕,東京文化会館大ホールで「アジアユースオーケストラ東京公演2016」第1日目を聴きました 私がアジアユースオーケストラ(AYO)を聴くのは2012年(サントリーホール),2013年(東京オペラシティ),2014年(東京芸術劇場),2015年(東京オペラシティ)に次いで5回目です プログラムは①ドヴォルザーク「交響曲第8番ト長調」,②チャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調”悲愴”」です 指揮はAYO首席指揮者ジェームズ・ジャッドです.アジアユースオーケストラはアジア各国で厳しいオーディションを通過した110名の若いメンバーから成る臨時編成のオーケストラです AYOのメンバーは香港での3週間のリハーサル・キャンプに続き,8月5日からコンサート・ツアーに出て,香港,天津,北京,上海,シンガポール,ハノイ,台北,名古屋,綾瀬を巡って今回の29,30日の東京公演が最後のコンサートとなります

 

          

 

気まぐれ巨大台風が関東地方に接近中という危機的状況にも関わらず,若者たちの熱演を聴くために多くの聴衆が集まりました 自席は1階18列8番,左ブロックの真ん中辺りです.若い演奏家たちがステージに登場し,配置に着きます 弦楽器の態勢は左奥にコントラバス,前に第1ヴァイオリン,右にチェロ,ヴィオラ,第2ヴァイオリンという対向配置を採ります.コンマスは女性,つまりコンミスです

ビートルズのポール・マッカートニーがタクトを持って,もとい,ジェームズ・ジャッドがタクトを持って颯爽と登場します (だって,似てるんだもん.このネタ,毎年使っているような気がする ) 彼はビートルズと同じ英国生まれで,現在ニュージーランド交響楽団の音楽監督を務めています

 

          

 

さっそく1曲目のドヴォルザーク「交響曲第8番」の演奏に入ります 第1楽章で管楽器が出て来た時,いつもプロのオケで聴いているのと音色が違うと感じました ”軽い”と感じました.同じ曲なのに音色が違うということはどういうことなのか? プロとアマの所有する楽器の値段の違いなのか,あるいは私の聴覚が狂っているのか  (人間ドックで高音が聴こえにくいと言われているし・・・) よく分かりません.また,演奏も 管楽器と弦楽器のバランスがちょっと崩れているような気がしました  この曲ではフルートが全楽章を通じて活躍しますが,この曲における女性奏者の演奏は素晴らしいの一言です

第2楽章「アダージョ」が始まってすぐ,一人の若者が左側の通路を速足で前の席に移ろうとしました.かと思ったら,もっと中央に行きたくなったらしく,速足で後ろに戻ったと思ったら,今度は中央通路を速足で前の席に移りました 赤いシャツを着てリュックを背負っているのですごく目立ちます これ,演奏中ですよ,奥さん 国籍は不明ですが,もし日本人だったら日本の恥です 演奏中に席を移動するなんて,考える必要がないほど当たり前の非常識です 当事者は若者でしたが,振り仮名は「ばかもの」です さすがに在京オケのコンサートではこのような唯我独尊,厚顔無恥・反省皆無のバカ者は見かけません

さて第3楽章はこの曲の聴かせどころです ジャッドは美しいメロディーを抑制気味に歌わせ,この曲の魅力を引き出しました そして,間を置かず第4楽章に入ります.この楽章に至って,管楽器と弦楽器のアンサンブルがピッタリ揃ってきたように思います

 

          

 

休憩後はチャイコフスキー「交響曲第6番”悲愴”」です 第1楽章は冒頭コントラバスに導かれてファゴットが,この世の終わりみたいな悲痛なメロディーを奏でます しばらくするとクラリネットの独奏が聴こえますが,哀愁に満ちた演奏が素晴らしかったです そして第3楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」に入ります.総合タイトルが”悲愴”なのに,なぜチャイコフスキーはこのような賑やかな曲を書いたのか分かりませんが,第4楽章「アダージョ・ラメントーソ」を際立たせるために敢えて真逆の曲想を持ってきたのかも知れません この「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の演奏中,すぐ前の夫婦らしきカップルが,演奏を聴きながら「これいいね」「ノリノリね」と言いたげにお互いに顔を見合わせて,さかんに頭でリズムを取っているのです ひょっとすると,彼らの子息がステージ上で演奏しているのかも知れないと思いました 「このカップル,ヘタをすると第3楽章が終わるや否や,盛大に拍手をするのではないか」と心配しましたが,ジャッドはイタズラに長く指揮者をやっていません.第3楽章が終わっても しばしタクトを下しませんでした これで曲の途中での拍手は避けられました

ジャッドは おもむろに第4楽章「ラメントーソ・アンダンテ」に入ります この楽章におけるオケ,特に弦楽器群は渾身の演奏を展開しました 「もう立ち上がれない」ほどの”悲愴”の世界を表出したと言っても良いでしょう

フィナーレは音が静かに消えていきますが,ジャッドがタクトを下しても会場からは拍手が起こりません ジャッドがオケに一礼し脱力して初めて会場から拍手とブラボーがステージに押し寄せました 私が口火を切って拍手をしても良かったかも知れません.アフター・フェスティバル(後の祭り)ですが

例年だと,コンサートの後に芸術監督のリチャード・パンチャスが出てきて,オケのメンバーを国別に紹介するのですが,今回はそのパフォーマンスがありませんでした 多分,2日目の今日,パンチャスが指揮するコンサートの最後にやってくれるのでしょう

この東京公演が最後のコンサートということで,コンミスをはじめ女性奏者を中心に,ほとんどの若者が涙目になっていました 若いって素晴らしいですね

 

          

 

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「アイヒマンショー」を観る~元ナチス親衛隊将校の真実の姿を映し出したテレビ中継

2016年08月29日 07時54分30秒 | 日記

29日(月).わが家に来てから701日目を迎え,またしても不法侵入者を告発するモコタロです

 

          

             キミはいったい何者だ? 髪の毛が長くて音楽家のようだけど・・・・

 

          

          なんだ モーツアルトさんか 早く言ってくれればいいのに   深刻な顔しちゃってさ

 

  閑話休題  

 

昨日,池袋の新文芸坐で映画「アイヒマンショー」を観ました これはポール・アンドリュー・ウィリアムズ監督による2015年イギリス映画(96分)です ナチス・ドイツによるホロコーストの実態を全世界に伝えるために奔走したテレビマンたちの実話を映画化した作品です

 

          

 

1961年,元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンの裁判がイスラエルで行われようとしていた ナチスによるユダヤ人に対する蛮行の数々はどういうものだったのか,法廷で生存者たちから語られる証言は,ホロコーストの実態を明らかにする絶好のチャンスだった テレビプロデューサーのミルトン・フルックマンとドキュメンタリー監督レオ・フルビッツは,真実を世界に知らせるために,この裁判を撮影し,その映像を世界へ届けるという一大プロジェクトを計画し,実行する

 

          

 

イスラエル当局の撮影許可を得るため,彼らは,法廷内にカメラを置くのでなく,法廷となる会場の壁に穴をあけ,まるでマジックミラーのような仕掛けによって壁の外側から法廷の模様を撮影するという賭けに出ます これが当局に認められ,本番を迎えます プロデューサーのミルトンの元には撮影を中止するように主張するナチの残党からの手紙や電話が届きますが,彼はそれを乗り越えて放送を続けます 一方,監督のレオは「アイヒマンは冷血だが,普通の感情を持った”普通の人間”に過ぎない.一定の条件下に置かれれば誰もがアイヒマンに成り得る」ということを,アイヒマンの表情を通して訴えたいと考え,執拗にアイヒマンの顔を映し出し,彼が感情を表に出すのを待ちます 最後にアイヒマンは,(ユダヤ人虐殺の)手を下したのは自分ではないが,命令したのは自分であることを認め,顔を歪めます これこそレオが取りたかったアイヒマンの表情でした

この法廷を傍聴していた一人に,先日映画で観たドイツの哲学者ハンナ・アーレントがいました この映画では出てきませんが,彼女こそ「アイヒマンは上官の命令に従って業務を遂行しただけだった.彼の『思考する能力の欠如』が悲劇を招いた」と喝破した人でした

つまり,哲学者ハンナ・アーレントも監督レオも「アイヒマンは特別な存在ではなく,普通の感情を持った人間であり,誰もが一定の条件下に置かれたらアイヒマンに成り得る」と考えていたのです

さて,21世紀の現代,世界を見渡すと どこにもアイヒマンはいるような気がします

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米原万里「ガセネッタ&シモネッタ」「魔女の1ダース」「不実な美女か貞淑な醜女か」他を買う

2016年08月28日 08時09分16秒 | 日記

28日(日).昨日は太平洋上のまだまだ遠くにある台風10号の影響で,涼しい風が心地よい一日でした コンサートもなく,映画も観ず,1日中CDで音楽を聴きながら新聞や本を読んで過ごしました 昨日聴いたCDは”ソ連”の巨匠スヴャトスラフ・リヒテルの「カーネギーホール・ライブ」です

 

          

 

          

 

          

 

          

 

私が特に気に入っているのは1枚目の「オール・ベートーヴェン・プログラム」です.特に初期のソナタは素晴らしい そして第23番「熱情」は,フィナーレを速く弾き過ぎて演奏が崩壊しています これもリヒテルならではのパフォーマンスでしょう

ということで,わが家に来てからちょうど700日目を迎え,3日連続で不審者の侵入に頭を痛めるモコタロです

 

          

           今度はペアでお出ましかよ! 熊のプーさんが2頭いる訳ないでしょうが ったく!

 

  閑話休題  

 

本を5冊買いました 最初の3冊はロシア語通訳・文筆家の米原万里の作品です.1作目は「ガセネッタ&シモネッタ」(文春文庫)です 「ガセネタ」と「下ネタ」を巡る有名なエッセイ集です

 

          

 

2冊目は「魔女の1ダース」(新潮文庫)です 魔女は1ダースが12ではなく13だそうです.これも負けず劣らず有名なエッセイ集です

 

          

 

3冊目は「不実な美女か貞淑な醜女か」(新潮文庫)です これは同時通訳時代の珍談・奇談を収録した傑作エッセイ集です

 

          

 

4冊目は米原万里を離れて,萩耿介著「イモータル」(中公文庫)です これは帯の「佐藤優氏推薦!」の文字に騙されて,もとい,魅かれて買い求めました

 

          

 

5冊目は「i Phone6 s スマートガイド(ソフトバンク完全対応版)」(技術評論社)です

 

          

 

今月11日にスマホを「i Phone 6 s 」に代えてからも,いつも利用するのは「メール」「電話」「写真撮影」「ヤフーの乗換案内」の4つだけという「宝の持ち腐れ」状態で,非常にもったいない使い方をしているので,何とか より有効な使い方が出来るようにと購入した「スマホ・ガイドブック」です まだざっと目を通したばかりなのですが,これは非常に役に立ちそうです

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「ゲキチ・リサイタル」「オッテンザマー・リサイタル」のチケットを買う/「アントマン」を観る

2016年08月27日 07時58分40秒 | 日記

27日(土).先日,左上の奧歯に被せてあった金属が取れてしまい型を取ってもらっていたのですが,昨日やっと型が出来上がり装着してもらいました 8日に型を取ってもらったので19日ぶりです.それにしても歯科医院は夏休みを2週間近くも取るのですから儲かっているのでしょうね

ということで,わが家に来てから699日目を迎え,前日に続き不審者の不法侵入に警告を発するモコタロです

 

          

           キミ 誰か知らないけど 黙ってわが家に入ると不法侵入で訴えるよ!

 

          

                               他人の家と知らないこととは知りながら 失礼しました!

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「豚丼」,「生野菜とタコのサラダ」,「冷奴」,「ホウレン草のお浸し」を作りました 豚丼を食べた娘がひと言「これ,私の作るレシピと同じだ」.私はcookpad派ですが,娘はNHK今日の料理派だとばかり思っていたら,時にcookpadも利用していることが判明しました

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

池袋のチケットポートで,日経ミューズサロンのチケットを2枚買いました 1枚は来年2月21日(火)午後6時半から日経ホールで開かれる「第457回日経ミューズサロン ケマル・ゲキチ ピアノ・リサイタル」です ゲキチは1985年の第11回ショパン国際ピアノコンクールで第3次予選まで進みながら本選に進めませんでしたが,これに抗議した審査員が審査を辞退するに至り,センセーションを巻き起こしたエピソードの持ち主です プログラムはショパンの練習曲,ポロネーズ,ラフマニノフの前奏曲,リストのハンガリー狂詩曲ほかです

 

          

 

2枚目は3月13日(月)午後6時半から日経ホールで開かれる「第458回日経ミューズサロン ダニエル・オッテンザマー クラリネット・リサイタル」です ご存知の通り,オッテンザマーはウィーン・フィルの首席奏者です.プログラムは,ベートーヴェンの「モーツアルトのオペラ”ドン・ジョバンニ”の『お手をどうぞ』による変奏曲」ほかです

 

          

 

  最後の,閑話休題  

 

早稲田松竹でベイトン・リード監督による2015年アメリカ映画「アントマン」(117分)を観ました 「アントマン」とはいう間でもなく「蟻のように小さな男」という意味です

刑務所帰りのスコット・ラングはせっかく得た仕事を首になり,別れた妻に養育費も払えない情けない状態にあった そんな彼に,ピム博士から,身長1.5センチになれる驚異のスーツを着用し神出鬼没の「アントマン」になることをオファーされる スーツを発明したピム博士と娘のホープの指導のもと,スコットは自分の娘のヒーローになるために特訓を始める スコットは蟻たちを手なずけ,悪に立ち向かう

 

          

 

史上最小のヒーロー誕生といったところでしょうか 今までは,ヒーローと言うと,巨大化する傾向があったように思いますが,この作品はその逆手を突いています 小さくなくては出来ない得意技を生かして悪に立ち向かうのです.その視点が新鮮です

 

          

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「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」を観る~早稲田松竹

2016年08月26日 07時57分35秒 | 日記

26日(金).昨日,池袋のサンシャイン60に入居するSクリニックで日帰り人間ドックを受診してきました 同じクリニックで3年連続の受診です.午前9時に受付を済ませ,着替えてから早速総合健康診断に入りました.胸部と胃部のレントゲンはもちろんのこと,腹部超音波検査で肝臓,腎臓,膵臓も診てもらいました

約1時間の検査の後,かなり待たされてから検査結果の概要説明がありました.「脳味噌の消費期限が切れている」「視力が能力と同じくらい落ちている」「聴力では高音部が聴き取りにくくなっている」「悪玉コレステロールの数値がやや高い」という昨年と同じことを指摘された以外は,とくに大きな異常は認められないとのことでした

他のことはどうでも良いのですが,高音部が聴こえにくいというのは困ったものです コンサートで高音部が聴こえていないということであれば事は深刻です.これ以上,悪化しないことを祈るばかりです

ということで,わが家に来てから698日目を迎え,未確認非飛行物体が排他的経済地域に侵入したため,国連安全保障狸事会に緊急非難声明を出すよう呼びかけようと決意を固めるモコタロです

 

          

           君はいったい何者だ? 黙秘すると例のミサイルをぶち込むぞ!

 

  閑話休題  

 

早稲田松竹で,アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッツ監督による2016年アメリカ映画「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」(148分)を観ました

数々の世界的な危機を救ってきた「アベンジャーズ」だが,国連の管理下に置かれることを巡り,アイアンマンとキャプテン・アメリカが激しく対立する さらに,ウィーンで起こった壮絶なテロ事件の犯人として,キャプテン・アメリカの旧友バッキ―が指名手配されたことをきっかけにアベンジャーズのメンバーはそれぞれが大きな決断を迫られる その結果,「アベンジャーズ」はキャプテン・アメリカを中心とするチーム〚ファルコン,アントマン,ホークアイ,スカーレット・ウィッチ,ウィンター・ソルジャー(バッキ―)〛と,アイアンマンを中心とするチーム〚ブラック・パンサー,ブラック・ウィドウ,ウォーマシン,スパイダーマン〛に引き裂かれ,敵・味方に分かれて戦いを繰り広げることになる.最後に勝つのはだれか

 

          

 

この映画は過去の「キャプテン・アメリカ」などこのシリーズの作品を観たことのない私には,ちょっと分かりにくい映画でした それだけに,複数のヒーロー,ヒロインが敵・味方になって戦うシーンを観ていると,誰がどっちの味方なのか訳が分からなくなります 見どころは驚異の身体能力を持つキャプテン・アメリカ 対 ハイテクを駆使したロボットに身を包んだアイアンマンの戦いですが,この種の映画のお約束の通り,CGをふんだんに駆使した迫力のある映像で目を惹きつけます

 

          

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「ハンナ・アーレント」を観る~アイヒマンの『思考する能力の欠如』を喝破

2016年08月25日 07時24分55秒 | 日記

25日(木).わが家に来てから697日目を迎え,北朝鮮の潜水艦ミサイル発射の記事を見て国際問題を憂慮するモコタロです

 

          

           北挑戦・状が届いたよ  いよいよあの国も・・・来年在るかな?

 

  閑話休題  

 

昨日の夕食は,勝浦市在住の大学の友人S君が送ってくれたカレイを煮つけました.あとは「海鮮丼」,「生野菜サラダ」,「冷奴」です カレイは美味しく煮ることができました

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

池袋の新文芸坐で「ハンナ・アーレント」を観ました これは2012年,マルガレーテ・フォン・トロッタ監督によるドイツ・ルクセンブルク・フランス合作映画です 以前から観ようと思っていたのに,見逃してきた作品です ドイツに生まれ,ナチス政権によってアメリカに亡命したユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントを描いた歴史ドラマです

 

          

 

1960年代初頭,ハンナ・アーレントは元ナチスの親衛隊で強制収容所の責任者だったアドルフ・アイヒマンの裁判の傍聴記事を執筆し「ニューヨーカー」誌上に発表するが,一部ユダヤ人指導層がナチスに協力したと指摘したため,中傷と脅迫の手紙や電話が殺到する さらに教鞭を執っていた大学当局からも追放の宣告を受ける

アーレントが主張したのは,アイヒマンは冷酷非情な怪物ではなく,上官の命令を黙々と遂行する凡庸な官吏に過ぎないということだった 「アイヒマンはユダヤ人を憎んでいたわけではなく,単に上官の命令に従って事務的に目の前の仕事を処理していただけだ.その『思考する能力の欠如』こそが未曽有のホロコーストを引き起こしたのだ」という主張だった

映画では,アイヒマンを裁く裁判の模様(実録映像)が映し出されますが,裁判官や検察側の主張に耳を傾ける時の彼の表情,質問に答える時の口調を見ると,「戦時下で,上官の命令に従って業務を遂行しただけなのに,なぜ自分が裁かれなければならないのか?」という理不尽さが見て取れます

しかし,「何も考えることなしに命令だけを実行した」ことによって,何百万人の人々が実際に殺されていったことを考えると,いったい誰が責任を取るのか ということになります.「悪」の行為というのは,このアイヒマンのように「思考することを停止」し,ただ事務的に命令だけを実行することによって引き起こされることが往々にしてある,ということをアーレントが教えてくれます 逆に言えば,何か事が起こった時には,それぞぞれの立場で『よく考えて行動すること』が大切だということですね

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セバスチャン・ヴァイグレ+読売日響でリヒャルト・シュトラウス「家庭交響曲」他を聴く

2016年08月24日 07時41分17秒 | 日記

24日(水).わが家に来てから696日目を迎え,リオ・オリンピックの次のテーマを探して室内をパトロールするモコタロです

 

          

           オリンピックもアッという間に終わってしまった 次どうしよう・・・

 

  閑話休題  

 

昨夕,サントリーホールで読売日響の第561回定期演奏会を聴きました オール・リヒャルト・シュトラウス・プログラムで①交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」,②4つの最後の歌,③家庭交響曲です ②のソプラノ独唱はエルザ・ファン・デン・へーヴァ―,指揮はセバスチャン・ヴァイグレです

 

          

 

オケは通常の読響の態勢で,左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスという並びです コンミスは日下紗矢子です.応援団長の学ランのように丈の長い黒の衣装を身に付けたヴァイグルが颯爽と登場します かなりガッチリした体格で,思ったよりも若い指揮者です 2008年からフランクフルト歌劇場の音楽総監督を務めています

1曲目の交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」の演奏に入ります ティル・オイレンシュピーゲルというのは中世ドイツにいたとされる道化で,庶民から人気があったいたずら者です 曲は冒頭「むかしむかしあるところにティル・オイレンシュピーゲルという愉快な道化があったとさ」という弦楽器の語り掛けで始まります.そしてホルンとクラリネットによりティルのテーマが奏でられます ホルン独奏は今年1月から首席ホルン奏者に就任した松坂隼です.リヒャルト・シュトラウスと言えば,父親がホルン奏者ということもあって,どの曲もホルンが大活躍します.したがって,この日のコンサートは松坂氏の独壇場(本人から見れば地獄)です フルートが抜群に上手いのですが,見慣れない外人奏者です.多分ヴァイグレが連れて来たのでしょう クラリネット(第2)の女性が新日本フィルの澤村康江さんによく似ています.そういえば4月以降,新日本フィルのコンサートで彼女の姿を見かけません.どうなっているのでしょうか

この曲を初めて生演奏で聴いたのは,今からン十年前,昭和女子大学人見記念講堂で,ヘルベルト・ブロムシュテットがドレスデン国立歌劇場管弦楽団を振って演奏した時です あの時,場内アナウンスが「ヨハン・シュトラウスの『ティル~』」と告げ,首を傾げていると,「失礼しました.リヒャルト・シュトラウスの~」と訂正したのを思い出しました

この日の読響の演奏はヴァイオリン・セクションが美しくも力強い演奏を展開していました もちろん,ホルンを中心に金管楽器の活躍は言うまでもありません

次いで,「4つの最後の歌」に入ります 南アフリカ・ヨハネスブルク生まれのソプラノ歌手,エルザ・ファン・デン・へーヴァ―が指揮者とともに登場します 大柄で体格のよい女性です 2008年から13年までフランクフルト歌劇場に所属していたということなので,ヴァイグレが声を掛けたのでしょう 4つの歌は,ヘルマン・ヘッセの「春」「9月」「床に就く前に」と,ドイツの詩人アイヒェンドルフによる「夕映えに包まれて」をテキストにしています 全体として,人生の歩みを歌っているかのような内容です

へーヴァーは恵まれた体格を生かして,申し分のない声量で最初の「春」を歌い上げます ちょっと高音部が耳につく感じがしましたが,すぐに慣れました 「床に就く前に」と「夕映えに包まれて」ではコンミスの日下紗矢子のヴァイオリン独奏がありましたが,素晴らしい演奏で,作曲者の「辞世の句」のように聴こえました

 

          

 

休憩後は「家庭交響曲」です 交響曲なので第1楽章から第4楽章まであるのですが,各楽章は切れ目なく演奏されるので,はっきり言って交響曲の名前を借りた交響詩です この曲は,作曲者と妻と息子の日常生活を描いています 第1楽章では夫,妻,息子が音楽で提示され,第2楽章では両親の幸せや息子と遊ぶ情景が,第3楽章では夫婦の愛の情景,第4楽章では家族の目覚め,息子の教育方針を巡る夫婦の言い争い,その解決が描かれ,最後はメデタシメデタシで終わります

リヒャルト・シュトラウスは「自分に作曲できないものは何もない.どんなものでも音楽にして見せる」と豪語していた作曲家です あるテーマがあると,それにメロディーを付け,大管弦楽で厚化粧を施します

演奏が素晴らしければ素晴らしいほど,リヒャルト・シュトラウスの作品の「針小棒大」「誇大妄想」的な嫌らしさがクローズアップされて,嫌気が指してくるのです その意味では,この日の読響の演奏は総力を結集した熱演で,「誇大妄想」の極致をいく演奏でした 作曲者の描くストーリーを無視して,純粋な管弦楽曲として聴いたならこれほど素晴らしい演奏もないでしょう 聴衆の個々人が演奏をどういう風に捉えたかは不明ですが,終演後は拍手とブラボーの嵐でした 私は,曲に対してではなく,演奏に対して大きな拍手を送りました

この曲を聴くにあたって,CDを持っていたら予習しようと思いました まさか好きでもない「家庭交響曲」のCDは持っていないよな,と思いながらCDラックの「リヒャルト・シュトラウス」コーナーを探したら,出てきました ネーメ・ヤルヴィ指揮スコティッシュ・ナショナル・オーケストラによる演奏(1987年)です まったく聴かないで本番に臨むよりもマシだと思い,1度だけ聴きました.それで充分です

 

          

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伊坂幸太郎著「死神の浮力」を読む ~ 死神 VS サイコパス の闘い

2016年08月23日 07時43分31秒 | 日記

23日(火).昨日は台風9号が関東地方に上陸し午前中から暴風雨に見舞われました こんな日に急用もないのにわざわざ外に出ていく人はいないですよね 私はマックに行って新聞を読んでましたが 午後には一旦小康状態になりましたが,夕方再び暴風雨になり外には出られなくなりました それでも夜には東北地方に向けて去って行き,風だけが残りました  ということで,わが家に来てから695日目を迎え,リオ・オリンピックの閉会式を振り返るモコタロです

 

          

             土管から出て来たのはアベ・マリアならぬ安倍マ・リオだったね

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「鶏のしぐれ煮」「生野菜とサーモンのサラダ」「モロきゅう」を作りました 「鶏のしぐれ煮」はダイコンおろしが決めてです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

伊坂幸太郎著「死神の浮力」(文春文庫)を読み終りました 伊坂幸太郎の作品は文庫化すると必ず購入し,このブログでご紹介してきたので,著者のことは良くご存じだと思いますが,念のため簡単にプルフィールをご紹介します

1971(昭和46)年,千葉県生まれ.東北大学法学部卒業.2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し作家デビュー.その後,数々の文学賞を受賞しています

 

          

 

この作品は第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞し,後に映画化された「死神の精度」(連作短編小説)の姉妹作品というべき作品ですが,今回は長編小説です

娘を殺された山野辺夫妻は,逮捕されながら無罪判決を受けた犯人の本城への復讐を計画していた 彼らの目的は,本城を有罪にすることではなく,あくまでも抹殺することだった.そこへ,人間の死の可否を判定する”死神”の千葉がやってくる.千葉の調査対象者は山野辺夫妻の夫の方だったからだ 千葉は成り行きで山野辺夫妻と共に本城を追うことになる しかしターゲットとする本城は頭が良く,他者のことを気にかけない冷酷な”サイコパス”だった その本城にも千葉の仲間の死神が死の可否を判定するため調査をしていた.果たして山野辺夫妻は目的を達成することが出来るのか? 千葉は山野辺氏の死の可否をどう判断するのか? 本城の死の可否はどう判定されるのか

伊坂幸太郎の描く死神は,人間の発明で最悪なのは「渋滞」だと考える一方,最高なのは「ミュージック」だとしています 山野辺夫妻にとっては大事な局面でも,目の前に「ミュージック」再生装置を発見すると,千葉はそっちに気が取られてしまうのです そんなところは親近感を覚えます

500ページを軽く超える長編小説ですが,先の展開がまったく読めません いつもながら,とぼけた味わいのある極上のエンターテインメント小説としてお薦めします

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飯守泰次郎+東京シティ・フィルでベートーヴェン「交響曲第9番”合唱付き”」他を聴く

2016年08月22日 07時27分49秒 | 日記

22日(月).わが家に来てから694日目を迎え,おやつ代わりに「柿の種」の袋をかじるモコタロです

 

          

           「柿の種」はご主人さまの大好物なんだ 1回2袋は軽いよ

 

  閑話休題  

 

昨日,コンサートを聴くため,都営新宿線「住吉駅」下車徒歩4分のティアラこうとうに行きました

 

          

                   真夏の怪・・・・車の一部が消えてね? 

 

          

           ティアラこうとうの道を隔てた反対側は猿江恩賜公園です

 

          

          ひまわりが満開です 多くの人がポケモンGOに熱中してました

 

ということで,ティアラこうとう大ホールで「真夏の第九 こうとう2016」公演を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「序曲”コリオラン”」,②同「交響曲第9番ニ短調”合唱付き”」です ②のソリストは,ソプラノ=平井香織,メゾソプラノ=谷口睦美,テノール=又吉秀樹,バス=斉木健詞,合唱=ティアラこうとう真夏の第九合唱団,管弦楽=東京シティ・フィル,指揮=飯守泰次郎です

 

          

 

午後3時からの本公演に先立って2階ロビーでプレコンサートがありました 途中から聴いたので誰の何という曲か分からなかったのですが,ハイドンか,ベートーヴェンの初期の弦楽四重奏曲のどちらかだと直感しました 間もなくベートーヴェンの初期の作品で「挨拶」というキーワードが浮かびました.演奏後,掲示で確かめるとベートーヴェン「弦楽四重奏曲第2番」から第1楽章とありました この曲は第1楽章の第1主題が挨拶を交わすような印象を与えることから「挨拶四重奏曲」というニックネームが付けられています どこのオケも聴衆獲得のため営業努力が欠かせませんね

 

          

 

自席は1階M列2番,左ブロック左から2つ目です.会場は9割方埋まっているでしょうか オケのメンバーが入場し配置に着きます.左から奥にコントラバス,前に第1ヴァイオリン,右にチェロ,ヴィオラ,第2ヴァイオリンという対向配置を採ります.コンマスは戸澤哲夫です

A4判4ページのプログラムを見ると,なぜか1曲目のベートーベン「序曲”コリオラン”」がどこにも出てきません チラシ(上の写真)には載っているので,プログラムを作成した後に追加したのかも知れません また,曲目解説がまったく載っていません.ベートーヴェンの「第九」と言えば誰でも知っているだろうという予見のもとに省いたのだと思います

しかし,これは1曲目の序曲「コリオラン」の演奏後の聴衆の反応を見て,疑問に思いました 飯守泰次郎+東京シティ・フィルの演奏は力強くベートーヴェンの精神を体現する素晴らしい演奏でしたが,聴衆の反応がイマイチなのです ひと言で言えば「やる気がない」と言うか,サントリーホールや東京オペラシティ・コンサートホールで同じオケを聴くのと違い,反応が鈍いのです 別の言葉で言うとコンサートを聴き慣れていないのです.そういうことから言うと,プログラムには曲目解説を載せたほうが良かったのではないかと思います

 

          

 

15分の休憩後,約100名の混声合唱(男声3対女声7の割合)が入場,次いで,ソリストの平井,谷口,又吉,斉木が入場し配置に着きます

ベートーヴェン「交響曲第9番ニ短調」の演奏に入ります コンマスの戸澤氏が身体を張ってグングン オケを引っ張っていきます 時にティンパ二の強打が心地よく響きます

第3楽章「アダージョ」を聴きながら,その昔観た(西)ドイツ映画「マリア・ブラウンの結婚」の一シーンを思い出していました 第二次世界大戦後,ドイツのある駅のホームでマリア・ブラウン(ハンナ・シグラ)が,戦地から帰るはずの夫を待っています.列車が到着するごとに夫の姿を探しますが,ついに帰ってきません.その時にバックに流れていたのがべ―トーヴェン「第九交響曲」の第3楽章だったのです この監督はなぜこのシーンでこの曲を使ったのか? 第3楽章の次には第4楽章「歓喜の歌」が待っているのです つまり,第3楽章は夫が帰ってきて再開する第4楽章「歓喜の歌」の前触れなのです.第3楽章あってこその第4楽章なのです.あの選曲は絶妙でした

さて演奏に戻ります.ソリストは4人とも絶好調でした.その中でも特に良いと思ったのはテノールの又吉秀樹です 会場の隅々まで響き渡る素晴らしい歌声でした

飯守泰次郎はワーグナーも良いけれど,ベートーヴェンも良いですね 「ティアラこうとう真夏の第九合唱団」の皆さんも熱唱でした.お疲れ様でした

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