インバウンド観光客の急増で、外国人料金を設定する動きも出ているようですが、中国では1990年代には導入されていました。(現在は解消されているかもしれません)
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この万里の長城へ向かうゴンドラのチケットですが、一方は30元、もう一方は85元の文字が見えます。30元の方は中国人料金、85元の方は海外渡航者料金のチケットです。海外渡航者が3倍弱の料金になっていますが、これはまだ格差が小さい方で、北京市内の天壇公園は中国人5角(0.5元)、海外渡航者30元と、実に60倍もの格差があるのです。当時のレートで日本円に換算すると、1元=12.5円として、中国人は6.25円、海外渡航者は375円に過ぎず、確かに60倍はうんざりしそうな格差ですが、広々とした公園と歴史的な建物に入れて375円は、自分の間隔では申し訳ないほどの安値に思えました。この頃の中国は都市部と農村部の収入の格差が大きく、中国人料金の0.5元も納得できる価格ではありました。
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チケットは万里の長城はどちらも同じような紙ですが、海外渡航者用は、歴史的なコインのレプリカが付いていたり、日本語訳のパンフが付いているところなど、若干の付加価値がついているものもありました。
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ちなみに当時の中国では中国人料金でチケットを購入するにあたり、身分証明書などの提示は求められず、中国語が上手に喋れるアジア人が購入することもできなくはなかったです。1件だけ、中国人料金で入場しようとしてみましたが、中国語で「鞄は持って入らないで」と注意され、メンバーの一人が戸惑ってしまいアウトでした。
私としては、入場する人がそれだけの金額を支払っても満足できる料金なら、二重料金もありなのではと思いますが、どうでしょう?
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万里の長城の入場券、“甲种票”、“乙种票”の文字が見えます。“甲种票”が海外渡航者用の入場券、“乙种票”は中国人用の入場券です。