ハイキング仲間の一人が大分に転勤になって数年が経ちました。転勤当初に「大分にいる間に1回は行きましょう」とは言ったものの、コロナ騒動に翻弄されて延び延びになったいましたが、ようやく実現することになりました。
今回のメンバーは現地の1名を含めて8名、それぞれ夜行バス、新幹線、飛行機などの色々な手段で別府に向かいました。私以外は近畿関西圏からで、東京からの私は飛行機で福岡入りし、福岡に前泊して、新幹線組が乗る特急で別府入りしました。
血の池地獄
地獄蒸しプリンの店舗
地獄蒸しプリン
温泉卵もありました
別府で新幹線組と現地の方と合流して、血の池地獄を見て、明礬温泉で地獄蒸しプリンを頂き、夜は夜行バス組と前入りして高千穂を回ってきたメンバーと全員そろっての会食で、積もる話の花を咲かせていました。
竹瓦温泉
翌朝、天気は予報通りよさそうです。6時起きで朝食、7時過ぎのバスでやまなみハイウェイ、城島高原を経て由布岳登山口に到着しました。
草原の先に目指す由布岳が聳えています。山頂付近に少し雲が掛かっていますが、今まで麓から見てこういう状態でも山頂に着いてガスが掛かっていたことはないので、この経験工学?によればなんとかなりそうです。トイレに行き、登る準備をしていると、登山パンフレットを補充に来た職員さんに「気を付けてくださいね。3年前に亡くなった人がいますので」と言われ、気を引き締めます。登山者名簿に名前を書き入れ、緩やかな草原を歩き始めました。坂が緩いので快調に進みますが高度を稼げないもどかしさも感じます。草原が終わり、樹林帯に入るとやや急な上りになって登山道らしくなってきます。途中までは道が広めでしたが、つづら折れになる辺りからは狭くなり、すれ違いや追い越し、追い越させで難儀するシーンが出てきます。家族連れや犬を連れた方もいらっしゃいます。麓の景色はあまり見えないのですが、谷寄りの草木が途切れて見晴らしがよくなったあたりでは、登山口で由布岳の左に見えていた飯盛ヶ城のすり鉢を伏せたような形のピークを見下ろすようになっていて、時間的にはまだまだ先は長いはずですが登ってきた感があって励みになりました。
やや急な坂道を進んで行くと、前の方で休憩している人たちがざわついています。聞くと、休憩していたら人と人の間に石が転げ落ちてきたと言います。「もうちょっとこっちで休憩していたら直撃していた」と不安気でしたが、とにかく無事でよかったです。とはいうものの、そこからは山側の茂みで石の落ちる音がしないかと耳を傾けるようになりました。
このメンバーでは、ここ数年はスキー場のリフトから上って行く感じの登りやすい山に行くことが多く、本格的な山は久し振りでしたが、みんな元気に登っています。それでも疲れは徐々に出ているようで「もう少しかなぁ」と言うと、何度も登っている大分在住の方が「まだ分岐まできてないから、結構あるよ」、「えーっ!」といった感じでした。
その分岐は、下から見ると頂上のように見えていたあたりにありました。由布岳の山頂は東岳と西岳に分かれていて、その分かれ道のことです。西岳は鎖場の続く険しいコース、東岳はやや急になるとはいえ比較的登りやすいコースになっています。更に東西の山頂をぐるりと結ぶコースもあって、そこは地図にも危険と書かれていて、今朝聞いた死亡事故が起きたのはこのコースです。我々が目指すのは緩やかな東岳ですが、ここでエネルギー補給(昼食)をすることにしました。昼食で元気が復活したのか、東岳に続く道は急でしたがさほど辛くなく、山頂に到着しました。ガスはかかっていません。天気が良ければ遠く熊本の方まで見えるそうですが、今日はそのあたりが雲にかすんでいるものの、登山口から谷あいに拡がる由布院の町が見えていて、よい眺めです。山頂は狭い割に人が多く、分岐点で昼食をとっておいたのは正解でした。
下山は、今来た道を引き返しますが、上りでは気付かなかった植物を見つけたり、上りの時にあった忘れ物の手袋、「きっと下山のときに持って帰るために置いてあるんだよ」といったけど、そのまま置いてあったりして、同じ道を通るなりの発見?があるようです。上りの時は励みになった飯盛ヶ城のピークを見下ろす地点を過ぎ、麓が近くなって樹林が濃くなってくると、左右からか細い動物の声が聞こえてきました。声の主は鹿で「奈良と違って野生なので鹿せんべいはあげないで」と、メンバーのひとりが言う。鹿は1頭や2頭ではなく、間隔を置いて数頭います。伊吹山では、下草がなくなった一帯があって鹿がみんな食べてしまったというように鹿はかわいらしくみえるけど害獣とされているのです。
草原地帯まで戻って、あとは登山口目指して一直線。全員無事に下山しました。
この日の宿泊は、やまなみハイウェイで由布院の町の手前にある「ゆふいん 七色の風」でした。温泉は内湯、露天ともに泳げるほどに広く、山の疲れをとってくれました。料理も素晴らしく、大満足でした。
ゆふいん 七色の風
夕食
朝食
翌日は、バスで由布院の町に降りてお土産屋さんを回り、帰りの指定席はメンバーがまとめてとってくれているので由布院駅で東京までの乗車券を購入しました。乗り換えの大分でお弁当などを調達し、ここで現地メンバーとお別れ、小倉へ出て新幹線に乗り込みました。昼近くまで九州の真ん中にいて、飛行機を使わなくても夕餉時には東京に帰れるのはありがたいです。
由布院駅
今回は行かなかったけど湯気を上げる金鱗湖
まとまった人数でわいわいやりながら過ごせて、とっても楽しい由布院行きでした。
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