イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

チェザネーゼ デル ピーリオ “サン マーニョ”

2011-12-13 09:55:00 | ブログ
Photo ラツィオ州の赤ワインは、州全体では生産量の15%で、白ワインの生産量が多い地域です。このチェザネーゼは中世から続くワインですが。しかし、長い歴史がありながら、生産量が少なく、目立たない存在になっていると思われます。
リストの中では以下のようなコメントをしています。「チェザネーゼ ダッフィーレ100%をステンレスタンクでアルコール発酵とマロラクティック発酵の後、バリック(新樽30%)で12ヶ月間の熟成をされます。ラズベリーやブルーベリーのリキュールのような華やかな香りの前を澄まして通り過ぎるマラスキーノチェリー、クローブ、タバコの香り。柔らかく素直な酸と柔らかく実直タンニン、濃厚な果実味は美しいハーモニーと心地よい余韻が楽しめます。」
インポーターのパンフレットには、豚肉との相性が書かれてありますが。私ならば、羊がよいと思います。特にマトンでも、その個性に負けないしっかりした果実味と華やかな香りはマトンの尖がった部分をなだめ、なおかつ良いところを引き出したくれます。しかし、華やかな果実味と香りは飲み飽きることはないと思っています。私なりには、3~5年後に酸とタンニンの輪郭がくっきりとしてくると思っています。そうなれば、豪華に感じる果実味とのバランスを想像するだけで思わず笑みがこぼれてきます。