イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

バルバレスコ ヴィニェート ブリック ロンキ 1997

2015-01-03 01:04:18 | イタリアワイン

今回抜栓したイタリアワインはバルバレスコ ヴィニェート ブリック ロンキ(Barbaresco Vigneto Brich Ronchi)1997です。先回のグロミスのバローロは私の未熟さであまり感動が得られませんでしたが。ブリック ロンキは抜栓した瞬間から、13年間エイジングをした幸せ感に見たされました。エーテル臭は鼻腔を優しく押し広げ、柔らかく心地よい。タンニンの存在感はしっかりあります。しかし、ざらつきは無比で端正。酸は温州ミカンを思わせます。

飲み進めても、細かな香りのディテールを掴めませんが。馨しい香りを今は感じることはできませんでした。森の黒い果実とクランベリーの香りはあります。ゆったりした感じの香りと味わいはテイスティーを感じます。

このワインは新樽のバリックで熟成をされています。しかし今は、大部分を大樽で熟成をされています。原点回避ともいえますが。モダン バローロの流れから、ネッビオーロの表現方法を問われている、と思います。おそらく、今の造りはリリースされて、すぐ飲めるタイプだと思います。時間という空間を楽しむのか、目の前の演技を楽しむのか、悩ましことではありますが。満たされかたに共感が得られるかにあります。

久しぶりに飲みながら書いています。今3日の1時です。