塩野七海さんのローマ人物語はお客様から進められて読み始めました。これが私の趣向にベストマッチ、楽しく読むことが出来ました。塩野さんの本を読んでいる最中に、三島由紀夫の小説「豊饒の海」が映画化されると、何かで見ました。以前から興味があったので、これを機会に豊饒の海第一巻「春の雪」を読んでから映画を見ようと思いました。これも、ド壺に嵌まり「仮面の告白」から順に読み始め、最後の書簡を収めた2冊を残し、新潮文庫から発行されている本は読み終えました。
三島由紀夫が記憶に残っているのは、11月25日、私が15の時に足をねん挫して接骨院のベットの上で治療を受けながら、ラジオをから流れてくる「自決」の一言。その時は、日本人の中にも、切腹を覚悟して、ことに当たる覚悟が出来る人物がいることに驚きを隠せませんでした。ひょとすると、ここから日本人とは、と考えるようになったのかもしれません。それに、三島由紀をの小説は読んでいると情景が目に浮かんでくるので、そのことも飽きずに読めた要因だと思います。小説の中で考えさせられたのは、少数派への理解や家族のあり方についてです。社会悪に対する取り組みも見逃せませんが。日本人としての有り様を、心構えを書いていたのかなと思っています。それから、文中の一節をかなりリスペクトさせて頂きました。あしからず。