toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「諏訪の神さまが気になるの」 北沢房子

2020年03月10日 | 読書日記
本文にも登場する母校である諏訪清陵高校の日本一長いと言われている校歌に
「思へば遠し千早振る建御名方の英霊や絶えて久しき大神の武建の腕を鍛へばや」
という一節が有るので、建御名方神は諏訪に関係が有るんだろうな・・・・と思っていたけど、詳しいことは何も知りませんでした。
そもそも信仰心というものは全くなく、神様の存在なんてまるで信じていませんが、地元の文化には興味が有るので読んでみたた。

折角著者が多くの文献に当たったり、いろんな人に話を聞いたり、関連する場所を訪ねたりして調べたのに、その内容を伝えきれていなくてとても残念。
ただでさえ登場神サマや登場人物が多いのに、初登場で何の説明もなく誰この人(それとも神サマ??)というパターンばかりだし、時代が行ったり来たりするような構成で、おまけに文章があまりロジカルでないため理解しにくいことこの上ない。
読者に分かり易く伝えるように構成を工夫したり、登場人物の相関図や一覧表を入れたりして欲しかった。

「個人の研究成果を自分勝手にまとめて自費出版した本」という感じで、商業出版ならもうすこし校正できなかったのかな。
折角の研究成果がもったいない。文学作品じゃないんだから・・・・。
それに黒ベタのイラストも気持ち悪くていただけない。

ちなみに「おみわたり」は「御神渡り」でなく「御渡り」が正解だったとは知らなかった。





信濃毎日新聞社
コメント
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