完結したシリーズものの新章作品(だから「復活」)。
残念ながら、このシリーズもこの作者もこれを読むまで全く知りませんでした。
ところどころで、過去の話が出てくるけれど、スルーして読んでも大丈夫。
兎に角とんでもないスケールのハードボイルド。
あまりの荒唐無稽な展開と、主人公の超能力的な設定に現実味が無さ過ぎてしらけてしまうけれど、読んでるうちに引き込まれていく。
最初からファンタジーのつもりで読めば良いかも。。
冒頭様々なシーンが細切れで登場し、再び元のシーンの続きになったときはかなり時間が飛んでいて間のことが分からないような書き方になっている。
微妙な表情の変化や体の各部の動きなどから相手の心を読み取り、論理的な分析から事実を導き出すことで、千里眼と呼ばれる主人公の岬美由紀が登場して物語が大きく動き出す。
分かりにくい手法を用いたのは、美由紀がその能力で書かれていなかった部分の真実を明かしていくための布石。
物語はどんでん返しの連続で、モブキャラかと思ってた人物が実は…と言う展開がてんこ盛り。
力づくでラストに持ち込んだ感じはぬぐえないけれど、その無理やり感も含めて面白かった。
続編が月末に出るようだけど、読んでみたいかも。
角川文庫