融通無碍 翼を休めてみませんか

新温泉町浜坂にある日本キリスト教団浜坂教会の
牧師日記

「立派な信仰」

2021年02月12日 | 聖書のお話

「立派な信仰」 マタイによる福音書 15章21~28節

 「イスラエルの失われた羊」とは、5つのパンと2匹の魚によって養われた群衆を指しています。彼らは、「罪人」と呼ばれて社会から排斥されている人たちでした。彼らがイエスさんが分けられた5つのパンと2匹の魚によって食事をしたとき、残ったパン屑が12籠あったことが伝えられています。

 カナン人の女性がイエスさんの一行に近づいて来て、娘が病気でひどく苦しんでいるので癒やして欲しいと懇願しました。イエスさんが何も返事をしなかったところ、弟子たちが「この女を追い払ってください」とイエスさんに言い出しました。弟子たちの態度は、外国人に対する予断と偏見そのものでした。

 イエスさんは、彼女に「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」と言い、また「子どもたちのパンを取って子犬にやってはいけない」とも言いました。すると彼女は、「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです」と言いました。彼女の言葉を聞いたイエスさんは、「あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。」と言い、そのとき、娘の病気は癒やされました。

 「イスラエルの失われた羊」がイエスさんによって分けられたパンによって養われたそのとき、12の籠一杯のパン屑も用意されました。それは、カナン人にも分けられているパン屑であったことを彼女は理解していました。それを知ったイエスさんは、「あなたの信仰は立派だ」と言われたのです。

 

*タイトル「粘り強い信仰」を改めて、「立派な信仰」としました。


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明日は礼拝です

2021年02月06日 | 礼拝のご案内

 明日2月7日(日)は、主日礼拝です。午前9時からの教会学校については、コロナのこともあり引き続きお休みしています。10時30分から礼拝が始まります。メッセージの題は「粘り強い信仰」、賛美歌は「みどりもふかき」、「あまつましみず」です。礼拝中は、窓を空けて換気をしていますので、寒さ対策をされてお越しください。状況によっては中止しますが、礼拝後にお茶の一時があります。ご興味のある方は、感染症対策の上、どなたでもご出席いただいても構いません。その後、2月の定例役員会があります。

 目の前で、これだけ腐敗した政治を見せつけられていることに暗澹たる思いがします。日本は、今だけ、カネだけ、自民党だけという社会になっています。自民党を支えているのはお年寄りが多いそうですが、そのお年寄りは、自分たちの子どもや孫を非正規社員にさせて貧しくさせ、将来への希望を奪っているということに、そろそろ気がついても良さそうな気がします。若者の特権は、想像力と未来です。若者は若者で、そろそろ自分で自分の未来を切り拓くために、一票一揆を起こした方が良いのではないかと思います。

 


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「腹を立てるな」

2021年02月06日 | 聖書のお話

「腹を立てるな」 マタイによる福音書 5章21~26節

 創世記には、カインとアベルの物語が記されています。それは、二人が礼拝で神さまに供え物を捧げた際、神さまが弟のアベルの供え物を選んだことに腹を立てたカインが、野原にアベルを呼び出して石で撃ち殺したという物語です。神さまに背を向け、人をも殺してしまう程の動機が、「怒り」であったことが伝えられています。また、ルカによる福音書には、放蕩息子の譬え話が記されています。それは、放蕩の限りを尽くして帰って来た弟を父親が喜んで家に迎え入れたのを見た兄が、腹を立てて家に入らなかったという物語です。

 イエスさんは、「殺してはならない」という律法を守ろうとするならば、腹を立ててはならないと教えられました。家族に対して「ばか」とか「愚か者」と言ってもいけないし、神さまに礼拝で供え物を捧げる前に、まず先に人と和解し、それから供え物を捧げなさいと教えられました。腹を立てるということは、怒りの元となり、強い怒りは自己を制御不能とし、他者の存在を否定し、人殺しさえためらわなくしてしまうものです。アンガーマネジメントは、自分を保ち、他者と神さまにつながり続けるための大切なスキルだと思います。

 


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