「最も大切な教え」 マルコによる福音書 12章28~34節
イエスさんは、ファリサイ派やヘロデ派、またサドカイ派の人たちと信仰について議論されました。その結果、彼らが信仰を観念的にとらえて、人間に都合の良い解釈を加えていることが明らかになりました。それを聞いていた一人の律法学者は、イエスさんが立派に返答したのを見て、進み出て「あらゆる掟のうちで、どれが第一でしょうか。」と尋ねました。イエスさんは、「あなたの主である神を愛しなさい。」と「隣人を自分のように愛しなさい。」であると答えられました。律法学者は、「先生、おっしゃる通りです。」と言いました。
聖書には、信仰を持って生きるための掟が数多く記されています。それらは、「あなたの主である神を愛しなさい。」と「隣人を自分のように愛しなさい。」という教えに集約されることが教えられています。それは、「隣人を愛する」ことによって「神を愛する」信仰が現実のものとなるという教えに他なりません。それ故に、パウロも「愛」について「愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。不義を喜ばず、真実を喜ぶ。すべてを忍び、しべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。愛は決して滅びない。・・・」(ローマの信徒への手紙一 13章4節以下)と教えています。