「マスコミに載らない海外記事」さんのご紹介です。私のような語学に不勉強な者でも、海外の識者が伝えていることを翻訳してくれているので大変勉強になります。タイトルは、「イスラエルの完全な狂気」で、筆者は「メディアは強力なマインド・コントロールの道具として機能している・・・」という点について論じています。興味深い内容でしたのでご紹介します。
最後の方で、「2040年に世界中でイスラエルによりパレスチナ住民が大量殺戮された16周年の追悼式典が行われた」というフィクションの短いドラマがありました。トルコの映像会社が制作したとのことです。メディアは強力なマインドコントロールの道具として機能していますので、ドラマの奥にある意図は何かと思いつつ、見てみました。
ドラマはフィクションですが、ジェノサイドが行われていることは事実であり、沖縄の平和の礎のような形でやがて後の世代に語り継がれて行く可能性が大きいことはリアルに感じられます。追悼式典を通じて、子どもたちを含むパレスチナ住民が大量殺戮された資料に触れて学ぶ子どもたちが、自分の親やおじいちゃん、おばあちゃんに問いかけます。「なぜ?」、「おじいちゃんは、大量殺戮が行われたときに何をしていたの?」、「どうして?お母さん」、「私たちと同じ様な子どもが殺されていたんだよ」、「どうして?」と、民族を超えて同じ問いかけがなされています。それらの問いに、大人は一言も答えられません。16年前の大虐殺のときに、何もしなかったからです。だから、肝心なことに何も答えられないのです。
あまりにシンプルなメッセージなので、マインドコントロールとかプロパガンダとかが入る隙間もありません。自分が問われるだけです。この芸術的な映像を作るにあたり、トルコ政府も少なからず関わっているようです。しかし、何か政治的なプロパガンダがあるようには感じられませんでした。このドラマが問うているのは、最後の字幕に簡潔に示されているのかも知れません。私なりに読み取れば、今、イスラエルによるジェノサイドでパレスチナ住民が殺戮されているが、それらを傍観するならば、人類の心や人間性までも殺戮されるのと同じではないのか?そう感じました。