先日の国会でも「戦力の不保持」を明記した9条2項を含む改憲を示唆した安倍首相だが、彼を筆頭とする改憲タカ派や保守論壇がしきりに喧伝しているのが、“日本国憲法はアメリカから強要された”という、いわゆる「押し付け憲法論」だ。
安倍首相自身、2012年末にネット番組で「みっともない憲法ですよ、はっきり言って。それは、日本人がつくったんじゃないですからね」と、現行憲法への敵意を剥き出しにしている。
また、昨日の『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)でも、安保法制は違憲ではないと主張していた日本会議常任理事の憲法学者・百地章氏が「日本が二度と連合国やアメリカの脅威とならざる、というのがアメリカの占領目的でした。その一環としてまさにこの日本の憲法はつくられた」と主張していた。
しかし、彼らが言う「日本人がつくった憲法じゃない」というのは、実のところ、まったくのデマゴギーなのである。
(以上、記事本文より抜粋)←クリックすると、記事本文に移動します。
記事本文にもありますが、平和憲法によって70年もの間、戦争で人を殺し、殺されなかったというのは、もっと評価されるべきことではないかと思います。平和憲法は、世界からも賞賛されていることであり、日本が様々な方面で信用される理由になっていることは明白です。
記事本文にあるように、事実に基づいた考察によれは、時の第44代内閣総理大臣の幣原喜重郎氏がいわゆる「平和憲法」を草案策定したのは、旧軍部の再台頭を防ぐのと、日本が再び世界に向けて戦争を起こす意思がないことを明らかにするためという、二重の意味があったと記されています。日本が再び戦争を起こす意思がないことを表明するのは、「敗者」で弱くさせられていた日本を内側と外側から守るための方策であったと考えられます。そのように、時の総理大臣が考えたのだとしたら、それは総理として高い志を持っていたということではないかと思います。
反対に、いわゆる「押しつけ憲法論」を主張する安倍首相を始め、改憲タカ派や保守論壇と言われる人たちが言う現行憲法の改正は、日本を内側と外側から守るための高い志を持ち得ているようには思えません。その姿は、バックにいる武器を売ってお金儲けをする軍産複合体に顎で使われて、たとえ日本が内側と外側から危険な目に遭ったとしても何とも思わない、お金儲けができさえすればそれで良いと考える金目教の信奉者そのものであるように見えます。
北朝鮮や中国が攻めてくると考える人もいます。そのときは、平和憲法を盾にして、自衛すれば良いことです。攻めてくるので、応戦のために平和憲法を捨てて戦争できるようにしなければならない理由はありません。そんなことをしたら、問題を大ごとにするだけではないでしょうか。平和憲法を掲げているということは、それだけで国内外に対して大きな意味があり、戦争への抑止力になっているのです。それゆえに、70年も戦争しなくて済みました。このことは事実であり、無視できない大きいことです。
「平和憲法」を改正してまで戦争ができるようにする、それは誰の意思で誰からの要求なのかという観点で考えてみたら、背後にいるのは決して国民ではないことが分かります。そこにいるのは、武器を売って巨万の富を得る軍産複合体であり、安倍首相を始めとする改憲派の論壇とは彼らに顎で使われている人たちのようにしか見えません。
安倍政権は、国民が誰も望んでいなにのに、閣議決定で戦争法案を了承しました。もう間もなく、TPPも閣議決定しようとしている模様です。日本は、「主権在民」が踏みにじられています。国を守るという詭弁を用いて、国民から主権を奪い取り、おまけに博打の素人の癖して年金まで株という博打に投じるような人たちです。おかしいと思いませんか?
不思議なことに、そんな内閣の支持率が50%を超えていると大手マスコミは伝えています。けれども、どこの地方新聞もそんなに支持率は高くありません。あって、せいぜい10~20%であると伝えられています。しかも、フジテレビと日本テレビは外資の影響を受けているので、とても日本のためになる真実を伝えているなどと「思え」と言われても無理な話です。以前のエントリーでご紹介した通りです。これとこれです。要は、支持率をねつ造しているとしか思えません。
いずれにしても、私は、平和憲法のもとで主権在民でやっていくという日本国憲法に賛成です。