新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

京都鉄道博物館〜3

2018-04-28 14:25:23 | 鉄道
プロムナードから本館に入りますと、どうしても特急電車と新幹線に目が行きがちですが、右側に目をやってください。

230形蒸気機関車233号です。230形は1902年から製造された軸配置1B1のタンク機関車で41両が製造されました。製造は汽車製造大阪支店で安治川口にあった工場で製造されました。
233号機は1903年に製造され、官設鉄道に納入されて主に関西地方で活躍をしました。廃車前には愛知県の稲沢機関区に在籍していました。廃車後は交通科学館に保存され、京都鉄道博物館に入っています。2004年に鉄道記念物、2016年には重要文化財に指定されています。
なお、同型機の268号が佐賀県の鳥栖駅裏に保存されていますが、ブレーキが改造された廃車時の形態で保存されていますが、当機はほぼ製造時の形態に復元されています。

まずは489系交直両用特急型電車です。489系は交直両用特急電車485系に、信越線横川ー軽井沢間の碓氷峠で補機のEF63型電気機関車と協調運転できるようにした形式です。EF63との協調運転に必要な装備のほか、碓氷峠通過用に台車の空気バネをパンクさせられるようになっています。
保存されているのはクハ489-1で、下り方先頭車です。初期タイプなので485系初期車と同じくボンネットタイプの先頭車になっています。上野ー金沢間の特急白山号などで活躍をし、北陸新幹線長野暫定開業後は急行能登号を主体に特急はくたか号でも活躍をしていました。現役最終配置の金沢総合車両所時代の内装での保存になっています。

続いては581系交直両用特急寝台電車です。夜は寝台特急、昼間は座席特急として走らせられるようにした世界初の電車です。寝台は3段式で、上段と中段を折りたたみ、下段をボックス席にすることで昼行特急として運用できるようになっていました。
保存されたのはクハネ581-35で、吹田総合車両所京都支所に所属して急行きたぐに号やシュプール号に使われていました。クハネ581形は運転席後方に電動発電機や空気圧縮機が搭載される機器室があるのが特徴で、JR東日本で最後まで活躍したクハネ583形との識別点になっています。車内に入ることはできませんが、窓越しに寝台をセットした状態と、昼行特急状態が比べて見られます。

そして最後は500系新幹線電車です。言わずと知れた新幹線電車で、新幹線史上初めて300km/hで走行した形式です。運転開始当初の新大阪ー博多間の表定速度242.5km/hと2停車駅間の表定速度261.8km/hは当時の世界一で、ギネス記録にも認定されています。
保存されているのは521-1で、1995年に登場した量産先行車で8両化改造から外れたW1編成の東京方先頭車です。量産先行車なので現在活躍する500系とは運転席下の小さな丸窓が相違点になっています。山陽新幹線で走っていた500 TYPE EVAのラッピングを施されていました。また500系の特徴である丸っこい車体を観察することができます。