長万部を定刻の1553に発車。函館本線山線へと入ってゆきます。かつては特急「北海」や「おおとり」、急行「ニセコ」など優等列車も多数走り、1970年台後半の蒸気機関車末期には、国鉄最大の蒸気機関車C62型の重連が牽引する急行ニセコ号の勇姿を撮影に訪れる鉄道ファンで賑わっていましたが、今は普通列車しか走らないローカル線になっています。
山線と言うだけあって山と緑がひたすら続きます。時折人家が現れ、集落が現れると駅を通過といったパターン、それ以外は人跡稀な場所を走ってゆきます。あまりにも景色が単調なせいか途中の記憶が残っていません。途中黒松内と昆布に止まったらしいのですが記憶にありません。気がつくと列車はニセコ駅に到着するところでした。
ニセコ駅には1659着。もうすっかり陽も傾きかけている時間です。ここで約15分停車します。
ホームからはニセコの駅名の元となったニセコアンヌプリの姿も見られました。とりあえず改札口の外へ出てみると、出札窓口が開いていて北の大地の入場券を販売していたので購入します。
駅の外へ出てみると駅前にはかぼちゃ、カボチャ、南瓜です。ニセコ町ではかぼちゃが栽培されており町の特産品となっているようです。そのかぼちゃを毎年10月のニセコハロウィンの時に、町中に飾って盛り上げているそうで、訪れた数日前に始まったばかりでした。そのため駅前にかぼちゃが積まれているほか、町内の道路沿いに普通に並べられているのが車窓からも見られました。しかし、この量はちょっと多すぎじゃないかと。
ホームに戻ってから列車を撮影。キハ261系5000番台の愛称表示器はフルカラーLEDを使っていて、光線の条件次第で絵柄が切れてしまいます。夕方の光線状態ではうまく撮れば183系時代から使われている絵入りヘッドマークが入ります。
ニセコ駅の駅名標とニセコ号のヘッドマークを。ちなみに国鉄時代はニセコ駅は湖西線マキノ駅とともにカタカナ駅名でした。今はカタカナ駅名が増えてきていますが、国鉄時代としては画期的なことでした。写真を撮って席へ戻ると発車時間。ニセコ駅は1714に発車します。
ニセコを発車して次の倶知安までの間では車窓に羊蹄山の美しい姿が見られます。夕日を浴びている姿もまた魅力的です。富士山と同じ成層火山で綺麗な円錐形の山容であることから蝦夷富士とも呼ばれ、函館本線の車窓を長年彩って来ていました。車窓から山を見るのは好きなので何気に楽しみにしていましたが、ここまで綺麗に見れるとちょっと感動してしまいます。
羊蹄山を見ながら1727に倶知安に到着。ここでは9分間の停車時間があり、ホームから見える羊蹄山にシャッターを切る人が。
倶知安駅には北海道新幹線の駅ができる予定で、駅舎と仮ホームの間では新幹線の駅の建設が進められています。新幹線からも羊蹄山は見られそうですが、通過列車であると一瞬で終わりそうな気がします。
倶知安駅の仮ホームは4両までしか対応しておらず、5両編成の特急ニセコ号は最後尾の5号車がホームから外れてドア締め切りとなっていました。1736に倶知安を発車。次第に車窓が暗くなって来るので持参のゲーム機でゲームをして過ごすことにします。すっかり夜の風景となった余市・小樽・手稲といずれも停車時間の短い駅ばかりです。小樽で若干の下車があった以外はほとんどの人が札幌まで乗り通したようです。手稲からは先行の普通電車に阻まれゆっくりと走り、札幌には1928着。函館から5時間の長旅が終了しました。
札幌駅到着後は宿まで戻ります。地下鉄南北線ですすきの駅まで行って、昨日も行ったパン屋さんで朝食用のパンを買い求め、途中のコンビニでお弁当を買って宿へ戻りました。