Field・Finder -野鳥写真へのいざない-

主に各地の里山環境にて撮影した野鳥写真です。
オオタカ生態写真の完全保存版 『里山オオタカ物語』 のデータを販売中!。

敵はフクロウ?

2016-06-26 12:25:03 | 写真

すっきりしない天気が続き、森の中は真っ暗。 思うような写真が撮れない。

昨年あるオオタカの森で、そして今年は別の森で、一夜にして巣に居た白い産毛の雛が、全て居なくなるという事件が起きた。 地元観察者の誰に聞いても、なぜか分からなかった。 

だが色々な状況証拠を積み上げていくと、おそらくフクロウに襲われたようだという結論に達した。 昼間の争いでは、オオタカも互角以上に戦えるが、暗闇の中ではフクロウの方が有利である。 夜のうちに襲われたのだろう。

確かにオオタカの居る森には、フクロウが居ることが多い。 2か所の森とも以前からフクロウとオオタカが居た。 しかし、これまで両者は衝突が起きないよう、森内で棲み分けが出来ていたようなのだ。 

だが、最近フクロウ側の森の木が切られ、オオタカ側の森にフクロウが移動してきた結果、生息場所確保の争いになり、上記の様な事件が起きたものと思われるのであった。

こう考えると、最近オオタカがとんでもない場所に営巣する理由も、この辺りにあるのかもしれない様な気がする。

自然の生態系とは、根底で多くの生き物が広く関係しあっているのである。 オオタカ側の森だけを保護しても、結局は全体の生態系が崩れ、人の思惑通りにはいかないと言うことらしい・・・・。

雨に濡れた翼を乾かす♀。

森に戻る♀。

森の中、巣立った幼鳥たち。

シジュウカラの子供。

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最終章へ

2016-06-19 10:24:15 | 写真

あるオオタカの森、雛が全羽巣立った。 もうだいぶ飛べるようになっている。 林内あちこちで鳴き声が聞こえる。 別の森でも枝渡りが始まった。 すぐに巣立つだろう。

♀は3月ごろから、ほとんど営巣林内を出ることなく、繁殖活動を続けていた。 が、ようやく営巣林を離れることができる。 きっとほっとしているだろう。 あと2週間ぐらいしたら森を離れて行く。 いつものことだが、♀の辛抱強さと、♂の働きには感心して頭が下がる。 

と言うことで、繁殖期も最終章。 あとしばらくは林内で子育てだ。 ♂には大変だが、頑張って餌運びしてもらおう。

こちらも出来る限り多く、ありのままの観察記録を残したいと思っている。 来年もこの場所で、この時と同じ光景が、観られると言う保証はないのだから・・・・。

ほっと一息つく♀。

林内で枝にとまる親子。

餌運び後、飛立つ♂。

枝渡りを始めた幼鳥と親。

見守る♀。

林を飛ぶアオサギ。

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枝渡り

2016-06-12 09:47:10 | 写真

あるオオタカの森、雛の枝渡りが始まった。 巣立である。 巣立と言ってもオオタカの場合、枝渡りで巣を離れて行ったり、また戻ったりを繰り返し、徐々に巣から離れて行くので、一般に言う「巣立」とは異なり、あまり感動的ではない。 でも、ここまで来ればそう心配はない。

ここまで来るのに神経がすり減った。 最も神経を使うのが、「趣味と遊びのカメラマンに見つからないように」 と言うことである。 この人達に見つかったら、情報はあっという間に広がり、大勢が押し掛け観察どころではない。 営巣放棄を心配しなければならないからだ。

今シーズン実際、カメラマンに囲まれ抱卵しなかった場所1か所、大勢が押し掛けるので、立入禁止、通行禁止になった場所2カ所あると聞いている。 強引に巣の前に長時間居座る悪質な人間もいる。 でも巣立ったら多少追い回されても大丈夫だろう。

最近都市部では、住宅の裏や人の生活の場近くに営巣するので、気が気ではない。 オオタカに気を使うより、人目に気を使う方がはるかに大きい。 妙な話だ。 

野鳥カメラマンには、他人の情報ではなく、自分の見つけたフィールドでじっくり観察し、テーマや目的を持って撮影してほしい。 そうすれば鳥への愛着は、数倍も違ってくるはずである・・・・。

営巣地を見張る♂。

巣の近くで警戒する♀。

枝渡りを始めた雛。

松でさえずるホオジロ。

地上で餌を待つツバメの子。

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ムクドリとの関係

2016-06-05 12:38:01 | 写真

オオタカの森、雛たちも茶色の羽が生えてきた。 日に日に大きくなっていくようだ。 今週中にはある森で、また来週中には別の森で巣立しそうである。

オオタカと関係が深い鳥として、ハトの次に挙げられるのがムクドリである。 オオタカは孵化してもしばらく雛は見えないが、白い頭が見え始めてからは、ものすごい勢いで成長する。

その成長のもとになるのがムクドリのようである。 この時期♂は1時間半おきぐらいにムクドリを次々と捉えてくる。 都市型のオオタカが棲息するようになったのも、周囲にムクドリが沢山いたからだと思う。 

周りに田んぼや畑がなくとも、生活できる森や環境と、ムクドリさえ居ればよいと思えるほどだ。 ムクドリは大軍を作り、声が騒音に近いと言うので、都市部では問題になりつつあるが、もし都市部にムクドリが居なくなったら、都市型のオオタカも減少すると思われるのである。

棲家だけではなく、食べ物、水場、自然の色々なものが関連して、生き物の棲息は支えられているである・・・・。

雛を見守る♀。

雛たちの様子。こんな感じ。

餌を持ち森へ飛び込む♂。

餌を持つ♂。

空を飛ぶヒメアマツバメ(だと思う。) 

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